北朝鮮の国防省は23日、 韓国政府が南北軍事合意を一部停止したことに対して「『大韓民国』の連中は北南軍事分野合意書を破棄した責任から絶対に逃れられず、必ず高価な代償を払わなければならない」と反発する声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

韓国政府は22日、北朝鮮偵察衛星の打ち上げに成功したと発表したことを受けて、2018年に南北首脳が締結した軍事合意を一部停止し、軍事境界線付近での北朝鮮に対する監視・偵察活動を再開させた。

こうした動きに対して声明は、「偵察衛星の打ち上げは、日を追って懸念が高まる朝鮮半島周辺での敵の相異なる軍事的行動を厳密に監視し、それに徹底的に備えるための自衛権に該当する措置であり、合法的かつ正当な主権行使である」と正当化した。

つづけて、「『大韓民国』の政治・軍事ごろは、朝鮮民主主義人民共和国の合法的権利について国連『決議』違反、『不法行為』と唱えて極端な対決狂気を振るっている」とし、「敵がわれわれの今回の偵察衛星の打ち上げについて突然、軍事分野合意書の条項などを停止する妄動を振るったのは、わが国家に対する敵対感の公然たる表現であり、時々刻々、近付く脅威に対する不安でいらだつ心理の反映である」と述べた。

また、「『大韓民国』の連中は、現情勢を統制不能の局面に追い込んだ自分らの無責任で、重大な政治的・軍事的挑発行為に対する代償を必ず、払わなければならない」とし、朝鮮労働党中央軍事委員会の委任によって、次のような原則的な立場を宣明した。

1.今この時刻から、わが軍隊は9・19北南軍事分野合意書に拘束されないであろう。
2.北南軍事分野合意によって中止していた全ての軍事的措置を即時復活させるであろう。
3.北南間に取り返しのつかない衝突事態が発生する場合、全的に「大韓民国」の連中が責任を持つことになるであろう。

声明は、「共和国武力は、常に圧倒的で攻勢的な態勢を堅持し、敵の対決狂気を注視するであろう」と強調した。

デイリーNKジャパン