スイスに拠点を構えるサッカーの研究機関『CIES Football Observatory』は22日、今シーズンの欧州5大リーグにおけるクラブの下部組織出身選手の出場ランキングを発表した。

 今回のランキングは、クラブの下部組織出身選手が国内リーグ戦でプレーした時間に基づき、出場時間比率で順位付けしたもの。なお、UEFA欧州サッカー連盟)が定義する「クラブで育成された選手(下部組織出身選手)とは、15歳〜21歳までの少なくとも3年間を現所属クラブで過ごした選手 (15歳と21歳の誕生日のシーズンを含む)」に則っている。

 欧州5大リーグ部門で1位に輝いたのは、驚異の『68.9%』を叩き出したアスレティック・ビルバオだ。2位以下に大差をつけたスペインバスク州最大のクラブの哲学は“バスク純血主義”。今シーズンのラ・リーガ第3節ベティス戦では、スターティングメンバー11名がレサマ出身選手という健在ぶり。シーズン3分の1終了時点で5位につけ、11月の代表シリーズでもGKウナイ・シモン、MFオイアン・サンセト、FWニコ・ウィリアムズの3選手をスペイン代表に送り込んでいる。

 また、トップ10の大半を占めたのもラ・リーガ勢だ。2位は『45.6%』でリヨンに譲ったものの、3位には『45.4%』でレアル・ソシエダが入った。アスレティック・ビルバオと同郷の“チュリウルディン”も下部組織出身の選手を重宝しており、MFマルティン・スビメンディやFWミケル・オヤルサバルらはスビエタ育ち。続く4位にレアル・マドリード(36.3%)、6位にオサスナ(33.3%)、7位にバレンシア(31.3%)、9位にバルセロナ(29.1%)、10位にラス・パルマス(29.0%)と計7クラブがランクイン。反対に、トップ10に1クラブも入らなかったのがプレミアリーグセリエAで、前者のトップは14位のアーセナル(22.1%)、後者のトップは20位のアタランタ(18.7%)となっている。

 上位10クラブは以下の通り(出場時間比率/下部組織出身選手数)

1位:アスレティック・ビルバオ(68.9%/14人)
2位:リヨン(45.6%/9人)
3位:レアル・ソシエダ(45.4%/12人)
4位:レアル・マドリード(36.3%/8人)
5位:フライブルク(34.5%/9人)
6位:オサスナ(33.3%/7人)
7位:バレンシア(31.3%/11人)
8位:レンヌ(30.6%/6人)
9位:バルセロナ(29.1%/8人)
10位:ラス・パルマス(29.0%/7人)

CIESは22日、クラブの下部組織出身選手の出場ランキングを発表 [写真]=Getty Images