23日公開の映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の影響を受け、再評価・再注目が集まっている埼玉県。いや、時代が「ようやく埼玉に追いついた」と言って良いだろう。

なお以前X(旧・ツイッター)上では、埼玉県のコンビニにて発見された「意味深な注意書き」に、称賛の声が寄せられていたのだ…。

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■コンビニで出会った謎の悲鳴

今回注目したいのは、Xユーザー・ななかんさんの投稿した1件のポスト。「デイリーヤマザキ浦和美園www」とだけ綴られた投稿には、コンビニ店頭に大量のランチパックが並んだ写真が添えられている。

デイリーヤマザキ

そして商品奥の張り紙に目をやると…なんと、そこには「混ぜるな! 危険」「なんで一緒のパッケージに…」と、悲痛なメッセージが並んでいたのだ。

 

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■なぜか称賛の声続出

思わず首を傾げてしまう光景だが、件のポストは投稿から数日で2,000件近くものリポストを記録するほど話題に。他のXユーザーからは「こういうセンスが欲しい」「きみはみんなの代弁者だ!」「素晴らしい! よく分かってらっしゃる」など、称賛の声が寄せられていたのだった。

じつは写真に写った商品は、Jリーグ開幕30周年を記念し、J1全18クラブとのコラボ商品として販売されたもの。パッケージには各クラブの選手1名を3クラブずつプリントしており、各商品につき3パターン、計6パターンのデザインを展開している。

Jリーグ好きには堪らない逸品なのだが…重大なツッコミどころも存在するのも事実。そこで今回はポスト投稿主・ななかんさん、ならびに「山崎製パン株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。

その結果、なんとも微笑ましい「舞台裏」が明らかになったのだ。

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■これは確かに「混ぜるな危険」だ…

ななかんさんは、写真に写った商品について「パッケージが発表されたときから、自分に限らずほとんどのクラブのサポーターが『何故よりによってこの組み合わせにした?』と、疑問を感じていました」「浦和レッズ×鹿島アントラーズに限らず、横浜F・マリノス×横浜FC×湘南ベルマーレや、ガンバ大阪×セレッソ大阪など、不俱戴天の関係にあるチームばかりだったからです…」と、サポーター目線で説明する。

デイリーヤマザキ

そうしたモヤモヤを抱えていたため、店頭で「混ぜるな! 危険」「なんで一緒のパッケージに…」という張り紙を見た際は、思わず感動してしまったという。

なお、こちらの光景は埼玉県にある「デイリーヤマザキ浦和美園駅店」にて遭遇したものと判明。

 

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■みんなの心がひとつに…!

張り紙の詳細について、山崎製パンは「浦和美園店は埼玉スタジアムの最寄り駅にあることから、日頃より多くのサッカーファンのお客様にご利用頂いています。今回のJリーグとのコラボ商品の発売に際し、サッカーファンの方のSNS投稿を拝見した店舗スタッフが、サッカーファンの共感を得られるのではないかと考え、掲示物を作成いたしました」と説明している。

デイリーヤマザキ

一方、張り紙の内容に思う部分もあったようで、担当者は「誤解を招く表現がございますので、今後は気を付けてまいります。このたびは、お騒がせして申し訳ありませんでした」ともコメントしていた。

しかし今回の張り紙が、多くのJリーグファンから共感と称賛の声で迎えられたのは前出の通り。ななかんさんも「浦和に限らず、他の多くのクラブサポーターの方々から賛同のリプライ、引用RPをもらい、ある意味ひとつにまとまった結果となったのも、また痛快でした」と、事の顛末を笑顔で振り返っている。

デイリーヤマザキ

スポーツマンシップの極致「ノーサイド」の精神を、たった2枚の張り紙で見事実現させたデイリーヤマザキ。ぜひ今後も、こうしたユーモアあふれる取り組みを見せてほしい。そう感じているのは、記者だけではないだろう。

 

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

埼玉のコンビニで遭遇した警告文、思わず目を疑うが… 「よく言った」と称賛の嵐