韓国で2013年に初演され、以来繰り返し再演されてきただけでなく中国でも上演歴のあるミュージカル『ミア・ファミリア』が、本日11月24日(金)に東京芸術劇場シアターウエストにて日本初演の幕を開ける。大恐慌時代のニューヨークを舞台に、ボードビルを楽しむ酒場「アポロニアイン&バー」で働くリチャードとオスカーが、突然やってきたマフィアの手下スティーヴィーに迫られ、彼のボスの自伝「ミア・ファミリア」を上演することになる物語。リチャード、オスカースティーヴィー役の俳優が、劇中劇に登場する役もすべて3人で演じ分ける趣向のノンストップコメディだ。

日本版の注目ポイントはなんと言っても、舞台俳優としてそれぞれに活躍する傍ら、3人組ユニット「3LDK」としても活動する植原卓也、平間壮一、水田航生が初めてミュージカルの舞台で共演することだろう。中高生だった頃から同じ事務所に所属し、2012年に事務所が開催したライブで初めて3人によるユニットナンバーを披露。そこでの人気をきっかけにインターネット配信番組「3LDK」が誕生し、番組から派生したイベントなども行ってきた。コロナ禍には自ら企画・演出・振付に挑んだ無観客ライブを開催、2021年にはミニアルバムをリリースし、今年4月にはフォトブックを発売したことも記憶に新しい。

そんな3人が初めて揃うこの舞台で、平間と水田が演じるのはボードビリアン役。「アポロニアイン&バー」の閉店が迫り、舞台が人生のすべてだったため途方に暮れるリチャード役に平間が、金持ちの娘との結婚に気を取られているオスカー役に水田が扮する。そして植原は、そんなバーに押し掛けてボスの自伝を上演するよう迫り、自らも出演することになるマフィアの手下スティーヴィー役。作品公式サイトには「当て書きのようにぴったりとキャラクターにはまった3人による、3人だけのミュージカル。」の文字が躍るが、果たして――。森雪之丞による訳詞と、安倍康律による演出との化学反応にも期待したい。

文:熊田音子

<公演情報>
ミュージカル『ミア・ファミリア

Original Production by MJStarfish

【出演】
植原卓也 平間壮一 水田航生

【スタッフ】
脚本・作詞:イ・ヒジュン
作曲:パク・ヒョンスク
訳詞:森雪之丞
日本版脚本・演出:安倍康律

【東京公演】
2023年11月24日(金) ~12月3日(日)
会場:東京芸術劇場シアターウエスト

【大阪公演】
2023年12月23日(土)・24日(日)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/miafamiglia-o/

公式サイト:
https://miafamiglia.jp/

ミュージカル『ミア・ファミリア』メインビジュアル