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今夏~秋にかけて、キングレコードの貴重な’70~’90年代国内ポップス作品を擁する2大レーベル「POP SHOP」、「CRYSTAL BIRD」の膨大な作品のサブスク、ダウンロード配信への蔵出しが惜しみなく続いている。
2015年発刊以来、リスナー、DJに絶大な信頼を得てシーンの活性化に貢献してきた和モノバイブルともいえるベストセラー中のディスクガイド本『和モノA to Z』の監修者、執筆者そしてシーンをけん引するDJである”吉沢dynamite.jp”。
今回は、その吉沢dynamite.jpがこれらレーベル作品からかねてよりフェイバリットとしてDJ現場でもプレイしている作品をピックアップしレビューを寄稿してもらうシリーズの前半篇である。
以下ピックアップされている諸作品はいずれも当時の息吹を伝えるもので、現代のDJはもとより国内外のWhat’s new?リスナーを虜にする作品ぞろいである。
ぜひ、作品レビューを読んでそれぞれのリンクからたくさんの楽曲を楽しんでいただきたい。
そこには新しい音楽との邂逅が待っているはずである。




古谷野とも子「風は東から」 (1976年作)


かぐや姫や風のメンバーであった伊勢正三・夫人(現在離婚)による1976年リリースのシングル。TBSテレビフライパンの唄 』主題歌であるタイトル曲は割愛させて頂き、B面「わらべ唄」は深町純・作編曲の時折挿入されるシンセがドープな和レアグルーヴ系DJの人気曲である。
https://lnk.to/KwH_Tomoko.K 
古谷野とも子『NEUTRAL TINTS』 (1978年作)



アルバムのサウンド・プロデュース&アレンジを鈴木茂が担当した3rd。冒頭を彩るライトメロウ「幸わせもどき」、鈴木茂がそのまま歌っても違和感ないようなシティポップ「PARODY(パロディ)」。なかでもオススメは土曜の夜にプレイすればワンランク上の選曲が可能(?)な”土曜の夜”のワードが入る別れた彼氏との再会を歌うアダルト&ジャジーなボサノヴァ「もう一度乾杯」。
https://lnk.to/NeutralTints
イエロー『イエロー』 (1975年作)

 



吉長信樹(ジョニー吉長)が在籍し当時並行して泉谷しげるのサポートもしていたニューソウル色ある6人組ロック・バンド。冒頭を飾る「イエロー」はダニー・ハザウェイ「The Ghetto」を下敷きにしたジャムセッションな彼らのテーマ曲。ローファンクな「夜明け前」、シングル・カットされた「エコノミックアニマルに捧げる讃歌」も私お気に入り。そしてデオダートでお馴染み「ツァラトゥストラはかく語りき」を下敷きにした約11分にも及ぶ壮大なジャムが繰り広げられる「宇宙」など。
https://lnk.to/YELLOW.LP
ジョニー吉長『Johnny』 (1977年作)

日本ロック界屈指のドラマーによる1st。サンバ・フュージョンインスト「Samba Del Sol」から始まり、本命である祭太鼓なドラム・ソロから一転しスタートする朋友Charの曲のカヴァー「過ぎ行く時に」は歌に絡む金子マリのスキャットが入りオリジナルよりも好きである。またヴァイヴや水泡の音が入る浮遊感あるスピリチュアルな「Secret Of The Sea」はバレアリックな選曲時に重宝。ラストのファンキーロック「Get Up」も良く”使える曲”ばかりのプログレッシヴでファンキーなロック・アルバム。
https://lnk.to/Johnny_LP 
NOVO『nova complete』1972-1973 (2003年作)

DJにも人気ある横倉裕が大学時に結成したセルジオ・メンデスのようなグループ。本格的なブラジリアン・グルーヴゆえ当時早すぎたのかセールスは振るわずシングル2枚のみでトラックダウンまで済ませたアルバムはその後の横倉の渡米活動もあってお蔵入り。しかし2003年、日本でのブラジリアン・グルーヴ再評価もあってこの編集盤がリリースされたのでしょうか?日本語詞ながら歌謡曲に寄らない洋楽にも引けを取らない洗練されたボサノヴァが多数。
https://lnk.to/novo.complete
弘田三枝子『Touch Of Breeze』 (1983年作)



日本のポップス/歌謡界のレジェンドであり、和モノ好きは決して避けては通れない伝説の歌手。とにかく素晴らしい歌唱力のミーコさん。1曲を除く全作曲:大野雄二、全編曲:大野雄二、大谷和夫による1983年作。ルパン好きは間違い無しの大野節全開「今夜はCRAZY」は同氏作の朱里エイコ「サムライ・ニッポン」のブラス・フレーズも飛び出すアーバン・ファンクな激推し曲!華麗なるジャズ歌謡「パーティーへの招待」、アーバンメロウなAOR「パープルホライズン」。そしてシングル・カットされたアーバン歌謡「愛のNOKORIGA」は歌い出し直前に西城秀樹ギャランドゥ」なフレーズが一瞬出るのだが、これは両曲の編曲者である大谷和夫が大野氏に負けじとの遊び心だったと予想。
https://lnk.to/tob_mieko
南正人『希望峰』 (1977年作)



上原裕、田中章弘、ペッカー、コーラスにブレッド&バターらが参加した南箱根のスタジオで約1週間で製作されたという4th。ブラスと女性コーラスを配したファンキーな「希望峰」も悪くないが、ホイッスルから始まりベースとサンバなパーカッション隊のみの演奏で構成される「メケママル」がダンサブルでプレイします。
https://lnk.to/MM_Kiboho
︎パル『カリフォルニア・グレープフルーツ フレッシュ・オレンジ・ジュース』 (1979年作)


日本テレビ系ドラマ「ちょっとマイウェイ」の主題歌ヒット曲「夜明けのマイウェイ」を含むサントラ盤。ビージーズ「Stayin’ Alive」を高速化したようなイントロから始まるディスコ調「プリテンダー」。アコースティック・ベースが主導する激渋でカッコいいスウィング歌謡「孤独なフリッパー」。曲間のサンバ・ブレイクが高揚する陽気なサンバ・ディスコ「AY.YAI.YAI.YAI」。
https://lnk.to/Pal_LP2
鮎川麻弥『新視界(New Angle)』 (1987年作)


昨今の80sリヴァイヴァルな和モノ・ブームにシンクロした内容もあってかアナログに拘るDJ達が好むLP盤はCD移行期と重なる希少プレスもあり高額盤となった。アニソン歌手というイメージとは別にシティポップやブギーファンクでの再評価となっている本作。サニーサイドソウルな「45rpmのGod Bless You」、アーバンな80sブギーファンクの「錆びたギャンブラー」&「キャンセルの余韻」がDJ好みであろう。以上、全ての作曲は鮎川麻弥自身によるシンガーソングライターとしての手腕が発揮された上質なアルバムである。
https://lnk.to/ayukawa_newangle

選盤&ディスクレビュー:吉沢 Dynamite.jp




KING × 和モノ A to Z by 吉沢dynamite.jp



キングレコード和モノカタログの初プレイリストが登場。
お題「キングレコード」を、和モノシーンの絶対的ベストセラーディスクガイド『和モノA to Z』監修の“DJ吉沢dynamite.jp”が必殺の選曲。
https://lnk.to/king_wamono_atoz

DJ 吉沢dynamite. jp(ヨシザワ ダイナマイト ドット ジェイピー)
東京生まれ。94~02年迄ファンク/ロック・バンドTHEATRE BROOKのメンバー(現在サポート)としてDJを担当。全国各地の様々なパーティーやフェスに招致されている。2000年「和田アキ子 / 古い日記」のリミックスを皮切りに、2015年にリットーミュージックより監修と執筆をした『和モノ A to Z -Japanese Groove Disc Guide-』はディスクガイドとしては異例の売上を記録し、海外のマニアにも飛び火している本書は今年6月に3度目の重版がリリース。各レコード会社からのコンピレーションの監修やアナログ再発、リエディットも行う近年の”和モノ・ブーム”を牽引するトップDJの一人である。そして2020年9月フランスの180Gレーベルよりリリースされた和モノ・コンピレーション・シリーズが海外でも局地的に話題となり、2022年8月にはジャイルス・ピーターソンのネット・ラジオ”Worldwide FM”の2時間の和モノ特集にてDJミックスを披露。
『既存の曲をそのままプレイするに飽き足らず、スクラッチやサンプラーを多用したトリックプレイに時にマイク・パフォーマンスを交えた独創的なDJスタイル!』
https://www.dynamite-jp.com/

【キングレコード × 和モノA to Z】吉沢dynamite.jp選盤&ディスクレビュー後篇