お笑いコンビ・EXITがMCを務める『ABEMA Prime』が23日に放送。この日の放送では、独身・貧困・障害など弱者になる要素を備えた男性のことを指す“弱者男性”を特集。社会に残るジェンダー規範によって苦しむ、“男性ならでは”の課題と必要なサポートを考えた。

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 番組MCを務めるお笑いコンビ・EXITの兼近大樹は「僕は貧困家庭で育った。また、人より能力が劣っていたので、弱者男性の気持ちが分かる」とした上で、「僕が今ここに座れているのは、ラッキーだから。みんなに公平に運が回ってくるわけではないのに、今の社会はまだ運がきてない人への優しさが足りない」とコメント。

 相方のりんたろー。は「僕の言葉が当事者に届かないのは百歩譲って良いとしても、同じように生きづらさを抱えていた兼近の言葉は届いてほしい。だけど、今の兼近には仕事があるから『お前はもう“強者”だろ。俺らの気持ちが分かるはずがない』と言われてしまう」と話すと、兼近は「僕は男女問わず生きづらさを抱えている人への支援をしている。だけど、芸風や服装のせいもあるけど、いわゆる弱者男性からは嫌われることが多く、支援がしにくい場面もあって悩ましい」と明かした。

 番組には、仕事の環境やストレスなどが原因で、実家にひきこもっている45歳の男性が出演した。男性が「このようなテーマを伝える時の結論は『みんなが理解し合って寛容な社会にしよう』と抽象的なものがほとんど。どうやったら社会に復帰できるのか、具体的な道筋を示してほしい」と語ると、兼近は「僕の場合は、誰にでも出来るようなことを褒めてくれる人が近くにいた。赤ちゃんでも出来る“ハイハイ”を褒めてくれたから、次は2本の足で立ってみたら、もっといろんな人が僕を見てくれるようになった。その人たちが『こういうこと出来るんじゃない?』と道を示してくれたから、僕は救われた」と話した。

 その上で、「昔は全部“他人のせい”にしていたから、誰も僕に寄り付かなかった。一方で、彼には『僕のせい』と言える優しさがある。ちょっと話を聞いただけの僕がその優しさに気づけたということは、それに気づける人がたくさんいるはず。顔出しをしないネットの世界でもいいし、批判する人を全員遮断してもいいから、人を関わることを恐れないで欲しい。自分を認めてくれる人を増やしていくことで居場所が見つかり、きっかけを掴めると思う」と背中を押した。

 相方のりんたろー。は「もっと言い訳をしていいし、弱音を吐いていいし、手助けを求めていい。そうすることで見える景色が変わってくる。どうかそんなに自分を責めないで欲しい」と伝えた。EXITの2人の言葉を受けて、男性は「自分が変わるしかないし、体当たりで色んな人と一緒に何が見えるのかを探していくしかないと思った。あがいてみて、何かを残せたらいい」と話した。

 『ABEMA Prime』はABEMAにて毎週月曜から金曜21時放送。

23日放送の『ABEMA Prime』より (C)AbemaTV,Inc.