韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は23日に開かれた国会情報委員会で、北朝鮮が21日に行った軍事偵察衛星の3回目打ち上げについて、「成功し、軌道に進入したと把握している」と報告した。米軍も北朝鮮の衛星に「衛星番号」を付与したとされ、金正恩総書記は遂に偵察衛星を手にしたようだ。

その性能は未知数で、恐らく米国などと比べれば大きく劣るものなのだろうが、偵察衛星があるとないとでは大違いだ。なんと言っても、北朝鮮核武装している。針の穴を通すような精密爆撃ができなくとも、「狙うべきだいたいのポイント」がわかれば役に立つのだ。

たとえば、米軍の空母が釜山港に停泊しているか、100キロ沖合にいるかでは大違いだろう。

それに、これまで米国に一方的に見られ放題だった北朝鮮側のストレスはなかなかのものだったろう。日韓のように、米国を味方につけている人々にはわからない部分だ。

これは民間衛星の事例だが、2014年10月、平壌に近い姜健(カンゴン)総合軍官学校を撮影した衛星写真を見ると、広場に何らかの物体10個が一列に並べられている。それに向かって6門のZPU-4対空機銃が並べられていて、その後ろには、射撃の様子を観察するためと見られる場所が設けられている。

この画像を米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に提供した米北朝鮮人権委員会(HRNK)のグレッグスカラチュー事務総長によれば、「対空機銃を使って公開処刑を行っている状況に間違いない」と語っている。

そして、アジアプレスは同年10月、北朝鮮の内部情報に基づく「平壌で労働党幹部を集団銃殺か 金正恩氏の指導に違反」と題した記事の中で、10人の朝鮮労働党幹部が同軍官学校で処刑されたと報じており、HRNKの分析と時期的に符合するのだ。

ちなみに、対空機銃を使った処刑は特に残酷であり、「見せられた女性たちが次々に失禁した」という証言も伝えられている。

民間衛星の性能でここまでのことがわかるのだから、米軍の偵察衛星をもってすれば、北朝鮮は空から丸裸にされていたも同然だったわけだ。

念願の偵察衛星を手にした金正恩氏は今後、そこで得られる情報を使い、様々な「意趣返し」をしてくるものと予想される。

韓国デイリーNKは北朝鮮当局が制作した、韓流コンテンツを視聴したなどとして公開批判される人々の映像を入手した(デイリーNK)