■圧倒的なスケールで描いた「VIVANT」チームが監督賞を受賞

【写真】愛らしいキャラクターで人気を博したドラム

2023年7~9月放送ドラマを対象に開催した第117回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。監督賞は、堺雅人主演「VIVANT」(TBS系)の福澤克雄監督、宮崎陽平監督、加藤亜季子監督が受賞した。「モンゴルの風景に圧倒された」「どちらの味方に付くか、誰を撃つかという重要な展開で“ため”を作る演出にハラハラした」と総合力を評価された。

原作も手掛けた福澤監督は「VIVANT」人気について、「面白いストーリーを見せることと同時に、登場人物を愛してもらえることも目指していたので、チンギス(Barslkhagva Batbold)とドラム(富栄ドラム)の人気が出たのは、うれしかったですね」と喜んだ。主演級のキャストが集まった同作だが、それ以外にも個性豊かなキャラクターが視聴者を魅了。富栄ドラムはザテレビジョン特別賞にも選出された。

■話題となったモンゴルロケの舞台裏も

第6話の演出と全体の演出補を担当した宮崎監督は、モンゴルに約3カ月滞在。「翌日の撮影に登場予定だったラクダが来られないと前夜遅くに知らされたり、慣れないモンゴルロケには苦労しましたが、日本ではできないスケールの撮影ができ、ロケ最終日の達成感は忘れられません」と、壮大な映像を生んだロケの舞台裏を明かす。

また、演出補と第9話を担当した加藤監督は、「ベキ(役所広司)の若かりし頃の物語はモンゴルで1週間ほどで撮りました。土砂降りでもやるしかない状況でしたが、若き日のベキ役の林遣都さんに助けられました」と感謝。

さらに、「二つの人格を演じ分ける堺さんの切り替えの完璧さ、阿部寛さんのオープンな接し方にも助けていただき、福澤監督には人物の心理をどう演出するかということを改めて教えてもらいました。本当に得がたい経験ができました」と、撮影を振り返っていた。

「VIVANT」チームが第117回ドラマアカデミー賞で監督賞を受賞/(C)TBS