西島秀俊内野聖陽のダブル主演でドラマ化され話題となった「きのう何食べた?」の続編となる「きのう何食べた? season2」(毎週金曜深夜0:12-0:52、テレ東系)の第8話が11月24日に放送され、史朗(西島)と賢二(内野)が周囲であった離婚について話題にする姿が描かれた。史朗が賢二の思い出を思い出す様子に胸が熱くなった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】エプロン姿で料理する西島秀俊“史朗”

■「きのう何食べた?」とは

同ドラマは、シリーズ累計945万部(電子版を含む)突破のよしながふみによる同名漫画を原作に、2LDKのマンションで同居する、料理上手で几帳面かつ倹約家の弁護士・筧史朗(通称・シロさん)と、その恋人で人当たりのいい美容師・矢吹賢二(通称・ケンジ)の毎日の食を通して浮かび上がる、男性2人暮らしの人生の機微を描く物語。

ほろ苦くて温かな2人の日々をリアルに描き、2019年4月クールに放送された「season1」では、Twitterの世界トレンド1位、見逃し配信の再生数は全12話100万回超えを記録。

さらに、「第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」「第101回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」で最優秀作品賞を受賞するなど、深夜ドラマ枠としては異例の記録を次々と樹立した。その後、2020年元日には正月スペシャルドラマを放送。2021年には映画化もされ、興行収入14.1億円の大ヒットとなった。

そんなファン待望のseason2は、アラフィフに突入した史朗と賢二の日常が描かれる。今までと変わらないゆっくりとした日常の中に訪れるちょっとした変化。生きていれば誰もが経験する環境の変化や身体的・精神的な変化を史朗と賢二も経験していく。

■祐が玲子と離婚し、考えさせられる2人

一緒に暮らし、幸せな食卓を囲み、和やかなときを過ごしている恋人同士の史朗と賢二。

賢二が務める美容院の店長、祐(マキタスポーツ)が妻の玲子(奥貫薫)と離婚し、史朗も離婚関係の仕事を担当する。ご飯を食べながら話し、夫婦とは何かを考えさせられる2人。

食事の後片付けをしながら「人が何かを決断するとき、相手の何を思い出すかって、ほんと人それぞれだし、結末は違うんだね」と賢二は言い、「シロさんはもし俺のこと思い出すとしたら何思い出す?」と尋ねる。

■思い出を尋ねられた史朗は「タマネギ」と一言

史朗が食器を洗いながら「えぇ、そんなの分からないよ」と言うと、「なんかないの?いい思い出」と賢二は口を尖らせる。

すると、史朗はふと思い出して「タマネギ」と一言。「え?俺がタマネギ好きだってこと?え~!情緒がなーい!」と賢二は不満を言う。史朗は「お前がタマネギを買いに行ってくれたことだよ」と心の中で思いつつ、「そんなもんだよ」と賢二をあしらうのだった。

賢二がタマネギを買いに行った第5話のエピソードが思い出されて、胸がジーンと熱くなる。日常に埋もれるささいな言動でも、そこに賢二の深い愛と優しさがあり、それを感じ取って大切にしている史朗からも賢二への愛が感じられる。やはり彼らはお似合いのカップルだと思えて、また温かい涙が込み上げてきた。

◆構成・文=牧島史佳

エスニック料理を食べる西島秀俊“史朗”と内野聖陽“賢二”/(C)「きのう何食べた? season2」製作委員会 (C)よしながふみ/講談社