オンライン動画配信サービスHulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「プレイ・フォー・ブラッド」。第4話では、次々と明かされる“儀式殺人”の被害者の特徴や共通点について描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第4話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】不気味な雰囲気漂う…ロウソクの灯りに照らされる不気味な霊媒師

■「プレイ・フォー・ブラッド」とは

本作は、国際エミー賞受賞プロデューサーが手掛けるメキシコ発のクライムサスペンス。古代アステカ文明の“生贄の儀式”が現代のメキシコシティで再現される、という設定のドラマだ。物語では、タブロイド紙の記者が警部補や人類学者と手を組み、奇妙な連続殺人犯を追って、徐々に真相を明らかにしていく――。

キャストには、普段はメキシコの有名歌手として活躍中のアーロンディアスが、事件を独自取材する新聞記者のカサソラ役を担当する。

その他にも、事件の真相を追う警部補のモンドラゴン役にはアナ・ブレンダ・コントレラスが、そして古代アステカ文明に詳しい博物館の学芸員エリサ役にはヨシラ・エスカレガが抜擢。それぞれ迫真の演技で、事件の真相を追い求める。

■3人目の被害者、司祭の遺体の特徴とは…

3話ラストで殺害された教会の司祭の遺体は、頭と局部を切り取られた状態で置かれていた。モンドラゴン警部補(アナ・ブレンダ・コントレラス)が司祭のレイプ被害者だという男性に話を聞いたところ、司祭は黒人の少年だけを狙い犯行を繰り返していたのだという。

その後、教会でカサソラ(アーロンディアス)とモンドラゴン警部補が現場検証をしていると、遺体現場となった地下室には人が何とか通れるほどの“小さな穴”が開いていた。2人が穴を通り抜けると洞窟が広がっており、壁にはエリサ(ヨシラ・エスカレガ)が「事件と関連性がある」と指摘していた“テノチティラトン崩壊”を予言した印が刻まれていた。

カサソラはモンドラゴン警部補に、「これまで殺害された3人の共通点は、犯人が残した“破壊の印”だ」と訴えるものの、「ただの迷信だ」と言って取り合ってもらえない。

会社に戻ったカサソラは、次号のタブロイド紙「センセーショナル」に、アステカ文明の予言の“革命と戦いの象徴”とされる「空を突く炎」「双頭の化け物」「灰色の鳥」と事件の関連性を取り上げたいと話す。

反対する同僚に対し、カサソラは「次の予言は“炎の湖”だ」と告げ、殺人を止めるために読者に犯人に関する情報を求めたいと主張する。

一方、エリサは両親にスサーナについて再度話しをしていた。しかし、父親が通信認証機関の法律顧問に任命されたこともあってか、両親はその祝賀パーティーのことで頭がいっぱいだった。

そこでエリサはパートナーのヨロトルにも“正装で一緒にパーティーに来てほしい”と伝えるも、ヨロトルは「どんなに頼まれてもお断りだ」と見た目や地位で判断する両親を非難する。そして2人は言い合いになり、ヨロトルは家を出て行くのだった。

■霊媒師がニコラスに接近する…

霊媒師の家では、「大臣」と呼ばれる男性が「なぜあんな残虐な殺し方を選んだ?」と霊媒師に尋ねていた。霊媒師は「運命は自分で決めるもの、司祭も自ら選んだ」とまるで司祭が自ら死を選んだような物言いで答える。

警察は事件の動機を論理的なものと見て、2人目の被害者バランテスと以前裁判で争った採掘業者のニコラスの家を尋ねる。ニコラスは河川を汚した裁判で何故か勝訴するも、バランテスに不正で告発された経緯を持っていた。

事件とは無関係だと話すニコラスだったが、警察が帰ってから急いで「大臣」の元へ向かい「また警察が来たら何もかも話すからな」と脅す。実はニコラスの不正は事実で、政府に多額の資金援助をする見返りに裁判に勝たせてもらっていたのだ。

そしてパーティー当日、エリサはカサソラと会場に行くと、そこには大臣と霊媒師の姿が。カサソラはエリサに、「大臣は国で1番の権力者で霊媒師は政治家の巫女だ。不運をもたらす存在として恐れられている」と耳打ちする。

霊媒師はそっとニコラスのもとへ向かい、シャンパングラスの中に何かを注入した。ニコラスがシャンパンを飲んで苦しみ出すと同時に、噴水に火が放たれて辺りは騒然とする。そんな中、大臣と霊媒師はその様子をじっと見ていた。

ニコラスは苦しみながらホテルの部屋に戻ると、怪しい影に捕まる。そのまま身体にガソリンをまかれ、火をつけられ殺害されてしまう。そして現場に来たカサソラは、ちょうど燃えている様子を目の当たりにして、予言通り「アトラチノリ(炎の湖)」と呟くのだった――。

■恐るべき霊媒師の力…警察は動かないのか?

第4話では、霊媒師は「国の巫女」という存在だということが明らかになった。大臣が霊媒師に司祭の殺害方法について言及していたことから、霊媒師が黒幕である可能性が高まったのではないだろうか。

またパーティーで霊媒師がカサソラをじっと見つめると、カサソラは急に霊媒師に操られるような感覚になっていた。持っていたペンが言うことを聞かずインクが手にこぼれてしまい、ゴミ箱に捨てるとその感覚は何とか治まった。

だが気になるのは霊媒師がゴミ箱からカサソラのボールペンを拾っていたことだ。今後、霊媒師がカサソラに関わってくる可能性も考えられる。

もう1つ気になるのは、警察がここまで儀式殺人を信じず、論理的な動機を疑っている点だ。第4話で警察はエリサを訪ねるも、話は一瞬で終わり儀式殺人を信じなかった。そのため、警察が儀式殺人の線で捜査をすれば、連続殺人事件も違う形で進む可能性もある。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「プレイ・フォー・ブラッド」第4話より/(C)2022 Pray for Blood Holdings, LLC