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既婚者にしか興味がないという男女は少なからずいる。「最初に付き合った同期以外は全部不倫。既婚者にしか興味を持てない」と明かす40代後半の女性。編集部は女性に取材を申し込み、その理由を聞いた。

「単純にいい物件は必ず売約済みだからです。ハンサムもしくは社会的にある程度自慢できる物件で未婚はいません。学生時代から、自分が好きだなぁと思う人よりも、みんなが羨む人、みんなの人気者を選ぶ性格でした。自慢になりますし。社会人になってからは男性の職業の肩書とある程度の収入が好きになる要素でしたので、そんな優良物件は早くに売れています」

女性の周りにも不倫中の人が多いらしく、感覚が麻痺する一方、将来が不安で仕方ないと吐露する。

「世間では11月22日の『いい夫婦の日』のCMが流れ出して、クリスマスに染まって年始を迎える今の時期、ずどんとメンタルが落ちるのです。いい夫婦の日が一番耐えられないのです(笑)」

そんな女性も、かつて一度だけ結婚を夢見ていた。その相手は「唐沢寿明似の彼」。ミュージシャンで、年齢は女性より一回り年上だった。女性が25歳のとき、好きなアーティストのバックバンドにいた彼に出会った。お互いに一目惚れ、一瞬で恋に落ちた二人。彼は一日に何度も電話をくれ、昼も夕方も深夜も長電話した。

やがて、彼のほうから「一緒に暮らしたい」と言ってきて、女性のほうも「結婚したい」と思うほどのめり込んでいった。しかし交際して2年経った頃に、彼が既婚者であることが判明する。

「これからは3倍増で愛していくよ」という言葉も虚しく裁判沙汰に

彼が独身だと信じていた2年間を振り返ると、女性には納得いかないことが色々あるらしい。

「日に日に彼の束縛は強くなっていっていきました。電話越しにたまたま周囲で他人のグループが騒いでいて男の子の笑い声が聞こえただけで激怒されました。職場には女性しかいないという、あり得ない嘘をつかないと彼は安心しない。彼からの着信やメールに気づかなかったら1分おきに鬼電。『どうせ男といるんだろう』『おまえは男好き』と罵られ続け、ついに人生初のうつ病を経験しました」

自身は既婚者でありながら、女性を束縛するとはなんて身勝手なのだろう。ところが、彼に「既婚者だと知れば二度と会ってくれないと思ってずっと隠していた。これからは3倍増で愛していくよ」と言われ、ほだされてしまった。

しかしこのあと、「3倍増で愛していく」という言葉とは真逆の彼の姿を目の当たりにすることに……。彼は「奥さんが嫌で嫌で、家に居たくないから車にいる」と言って、愛車のベンツを改造して自分の部屋のように過ごしていた。あるとき女性は軽いノリで「そんな奥さん死ねばいいのに」と言ってしまう。すると……。

「180度変化した彼から嫁を殺そうとしているストーカーだと突然訴えられ、会社にも乗り込まれました。私は会社を懲戒処分。でも裁判官は彼を諌めてくれ、既婚者であることを隠していたことなどを叱ってくれました。形式上、私が敗訴でしたが支払いは少額で済みました」

懲り懲りな思いをさせられ、彼との不倫話はこれでおしまい。と思いきや、裁判の12年後に彼に再会したという。

「裁判が終わった瞬間にその体に触れたいと思った」と彼からメールが…

「再会したのは2016年。ネットサーフィンをしていたら、会っていない12年の間に彼が大病になって手術をしていたという過去記事を見つけて、事務所にメールをしてみたことがキッカケです。私はそのとき他の人と不倫中で、特に彼に対して愛情はなかったのですが、手術したのは可哀想だなと思ってメールしました」

その後、メールでのやりとりをしばらく続け、再会することに。

「メールで『○○○(女性の本名)のことが忘れられなかった。裁判が終わった瞬間にその体に触れたいと思った』『自分の人生が壊れてしまうと思って恐ろしかった』と言われて、また私はすぐ恋に落ちました」

女性は大阪在住で、一方の彼は東京だ。そのため女性が出張で上京したり、彼が仕事で東京から離れると同伴したりして、逢瀬を重ねた。

「20代の頃より一緒に過ごす時間が増えて幸せでした。何よりもお盆と年末の帰省に奥さんではなく、私を地元に連れて帰ってくれたことが幸せで……」と話す女性。ところが結局また彼と別れてしまう。今回は裁判沙汰にならなかったが、再び修羅場に。きっかけは彼にお金を貸したことだった。

私の20代を奪った彼。人生が浮上したときに復讐

「2019年のことでした。5万、7万、10万と少額ながらも、お金を貸して欲しいと彼は言い出しました。友人関係であっても金銭の貸し借りをすると壊れるとよく聞いていたので迷いましたが、貸してしまいました。いつまでに返すという約束もなく、ダラダラと借りてきました」

彼はお金を返してくれたようだが……。

「社会人ならば借りたお金を返すときには少し多めに返すところですが、彼はぴったりの額でした。彼の口座に振り込んだときに払った振込手数料は私持ちですか?と。たった400円ほどの他行振込料にイラっとし、私の何かがキレてしまいました」

このあと女性は堰を切ったように、彼への復讐を開始する。ちょうどこのとき彼が参加していたツアーのメインアーティストに、お金を貸した事実を書いたメールを振り込みの証明書を添付して送ったそう。すると彼はツアー途中にもかかわらず突然降板に……。そして彼からの鬼電が数日続いたという。それにしても、二度も愛した彼に、ここまでする必要はあったのだろうか。

「これが私の20代を奪った彼への一番の復讐でした。彼の人生が浮上したときに墜落させたかったのです。こんな理由でツアーを降板になり、メジャーな収入源を失ったことを奥さんにも言えないでしょう。彼はその悩みを吐露できるのは私しかいないのですから……」

さらにこう続けた。

「彼は私が初めて、そして唯一結婚を考えた人。ですが、私の人生をめちゃくちゃにした彼を許せませんでした。でも別れれば、彼を奥さんに渡すことになります。それはしたくなかった。どうしようもなかったので、自分で自分の一番お気に入りのオモチャを壊すことしかできなかったという感じです」

それだけ彼への愛という名の執着が強かったということだろうか。しかし、その一方で女性は、彼が既婚者であるとわかったときから「別の既婚者」とも付き合っているという。

「その別の彼とも21年間も不倫関係を続けていて、恋というより家族みたいなものです。自分は家族の作り方がわからないから、他人の家庭が壊れているのを見ても、お人形遊びをしているような感覚になります」

その上で、自身については「結婚したい人、体の相性がいい人、恋してしまう人はそれぞれ別。子宮で恋をすると感じて今に至ります」とも語っていた。そんな女性が本心から幸せを感じられる日は来るのだろうか。

※キャリコネニュースでは「不倫された人、した人」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/XG3Y7TPZ

「いい夫婦の日のCMを見るとメンタルが落ちる」不倫がやめられない40代独身女性の遍歴