セリエA第13節が26日に行われ、ユヴェントスインテルが対戦した。

 序盤戦の天王山がインターナショナルマッチウィーク明けの今節に行われる。今季ここまで好調を維持しているユヴェントスは、前節終了時点での成績が9勝2分1敗。第5節でサッスオーロとの撃ち合いを2-4で落としたものの、その後は7戦を6勝1分で駆け抜け、現在5連勝を飾っている。堅実な守備を誇る今季のチームは失点数がわずか「7」。セリエAの覇権奪還へ、この上ないシーズン序盤戦を過ごしている。

 インテルはそんな好調のユヴェントスを勝ち点「2」差で上回り、現在首位を走っている。ここまでの成績は10勝1分け1敗。ユヴェントスが屈したサッスオーロを相手に、第6節で1-2と初黒星を喫したが、以降はチャンピオンズリーグ(CL)も含む公式戦9試合で8勝1分と絶好調だ。失点数もユヴェントスより1点少ない「6」。CLでは既にグループステージ突破を決めており、チーム状態は上々と言える。

 1位と2位の直接対決に向けて、ユヴェントスを率いるマッシミリアーノ・アッレグリ監督はアドリアン・ラビオ、フィリップ・コスティッチ、フェデリコ・キエーザといった主力をスターティングメンバーとして送り出している。中盤の底にはハンズニコルッシ・カヴィーリャを起用。トップチームでの公式戦では初の先発に名を連ねた。一方、インテルを指揮するシモーネ・インザーギ監督もフェデリコ・ディマルコハカンチャルノール、ラウタロ・マルティネスといった面々をスタメンにチョイスしている。

 試合は立ち上がりから両チームともに睨みを利かせ、反撃の隙を探りながら時間が経過。守備力の定評のある両者の特長が全面に出される展開の中、15分にはユヴェントスがこの試合最初のチャンスを作る。敵陣右サイド高い位置からウェストン・マッケニーがロングスローを入れると、ゴール前でボールを拾ったラビオがマイナスへ落とし、最後はキエーザが左足を振り抜く。ここはジャストミートせず、枠を外れた。

 対するインテルは18分、敵陣中央のスペースでチャルノールからのパスを引き出したヘンリク・ムヒタリアンが右サイドへ展開。デンゼル・ダンフリースがキックフェイントを交えて縦に突破し、クロスボールを送ると、ファーサイドで待っていたラウタロがヘディングシュート。ここはGKヴォイチェフ・シュチェスニーの正面へ。

 時間の経過とともにインテルリズムを掴んできたが、27分にはユヴェントスが均衡を破る。ピッチ中央付近へプレスバックしたドゥシャン・ヴラホヴィッチがダンフリースからボールを奪うと、左で待つキエーザにボールを預ける。キエーザが縦にドリブルを仕掛けて中央へ折り返すと、タイミング良く走り込んできたヴラホヴィッチがダイレクトで押し込んだ。ヴラホヴィッチの9試合ぶり今季5点目で、ユヴェントスが先手を取った。

 嫌な時間にゴールを許したインテルだったが、失点前に掴んだ流れを手放すことなく攻撃を続ける。33分、最後尾でボールを受けたGKヤン・ゾマーが右サイドへ振ると、ダンフリース、バレッラとダイレクトでパスが繋がる。敵陣右サイドに流れたマルクス・テュラムがスルーパスを引き出し、グレイソン・ブレーメルを引き付けてグラウンダーのクロスボールを送ると、ニアサイドに飛び込んだラウタロがダイレクトでシュートを叩き込む。得点ランキングトップを独走する今季13ゴール目で、インテルが試合を振り出しに戻した。

 1-1で後半に突入しても試合の様相は変わらない、両チーム集中力を切らさないためフィニッシュまで持ち込む数も限られており、落ち着いたままゲームは進行。終盤に入っても両者大崩れすることはなく、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、ユヴェントスの連勝は「5」、インテルの連勝は「4」でストップ。両チームの勝ち点差「2」は変わっていない。

 次節、ユヴェントス12月1日に敵地でモンツァと対戦する。一方、インテルは29日にCLでベンフィカとのアウェイゲームを戦い、次節のセリエAでは12月3日ナポリの本拠地に乗り込む。

【スコア】
ユヴェントス 1-1 インテル

【得点者】
1-0 27分 ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(ユヴェントス
1-1 33分 ラウタロ・マルティネスインテル

【動画】互いに鋭いカウンターが炸裂! 首位決戦となった“イタリア・ダービーハイライト
首位決戦は両者譲らずドロー [写真]=Getty Images