TBSの安住紳一郎アナ(50歳)が、11月27日に放送された情報番組「THE TIME,」(TBS系)に出演。芸能事務所との関係について「どうしても現状では忖度や便宜供与というものが生まれやすい環境にあることは正直ある」と話し、一定のルールを設けることで「テレビ制作を歪な関係性のもとで行うこと」を防止できるのではないかと語った。

TBSが11月26日に、旧ジャニーズ事務所との関わり方について調査結果を発表し、番組内で報告書について紹介。

生前のジャニー喜多川氏の裁判について、TBSはこの民事裁判について一審から最高裁に至るまで一切ニュースとして扱っていなかったこと、アイドルグループのメンバーが逮捕された時に容疑者という呼称から“メンバー”という呼称に切り替えたり、アイドルグループのメンバーが公然わいせつ容疑で現行犯逮捕されたが、釈放された後にTBS放送センター内の地下駐車場に入ったり、2012年に故ジャニー喜多川氏が車で事故を起こしたこと、英放送局BBCがドキュメンタリーを放送した時に地上波、テレビのニュースではなかなか報じられなかったことなどについて、調査委員会が9つの提言を出したという。

安住アナはこの提言について「これまでの態度を改めて、これらの項目を守り、新たにやり直せということです」と話し、「3番、ニュース編集権の独立性確保、および報道機関として公平・公正・正確な情報発信の徹底をせよということです。ニュースは外部からの影響を受けず発信するべきだ、それを守りなさいという提言です」「そして1番下には9番、エンタテインメント業界への働きかけとあります。取引先である芸能事務所や広告代理店など、自分たちではない会社、法人であったとしても人権侵害を見聞きすれば是正を求め、是正されなければ取り引きをやめなさいということです」と説明。

安住アナは「番組として私たち、働く者の思うこと、番組としてのまとめをこちらに書きました。ご覧ください」と述べ、「『報道の独立性を高める取り組み』がやはり必要ということで、日本のテレビ局は報道部門とエンタメ部門、同じ組織の中にあり、まあ、人事異動などもありまして、ある種の矛盾を常に感じている。社長が言っていますようにペンを鈍らすなということはありますが、やはり個人としての限界もある中で何か組織として、業界としてルールがあった方が働きやすいなという実感はあります。そして2番『人権意識の向上の徹底』、3番『人権の取り組み』。かつての当たり前が皆さんご存知のように、今はもう当たり前でないということを改めて肝に銘じるべきだと考えます。そして、4番目は『芸能事務所などとのルール作り』です。どうしても現状では忖度や便宜供与というものが生まれやすい環境にあることは正直あると思います。そんな中で、やはりある一定のルールがあるとテレビ制作を歪な関係性の元で行うことはもうできないのではないかと考えます。それがファンやタレントさんが望む活動になるのではないかと思います」と語った。