2023年11月25日(土)に東京国際フォーラム東京都千代田区)にて「WOMAN EXPO 2023 Winter」が開催。併せて 「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2024」表彰式が行われました。



「WOMAN EXPO」は、女性がもっと活躍できる環境づくりを応援する「日経ウーマノミクス・プロジェクト」の一環として、2014年にスタート。働く女性のための情報誌「日経WOMAN」、働く女性に役立つ情報を届けるWebメディア「日経xwoman」、健康や美容に関する情報を届ける「日経ヘルス」ほか、日経グループの媒体がそれぞれの特徴を生かし、自分らしく輝くすべてのワーキングウーマンに役立つ情報や体験を、セミナー、展示などリアルの場で提供しています。
今回、展示会場では4年ぶりとなるスタンプラリーやSNSキャンペーンといった参加型企画も開催。参加者はアサヒスタイルフリーやシーボン、メルカリ、さらにテレビ東京ほかで放送しているドラマ『くすぶり女とすん止め女』の連動ブースなどを次々に周り、各企業の取り組みやサービスについて熱心に耳を傾けていました。
セミナーには、サラL.カサノバさん(日本マクドナルドホール ディングス代表取締役会⻑)、小西さやかさん(コスメコンシェルジュ)、永田 雄三さん(金融投資コンサルタント/1 級ファイナンシャル・プランニング技能士)らが参加。
『Unleash the Potential(メルカリMissionから紐解く、キャリア形成のヒント)』では、取締役兼執行役SVP of Corporate兼CFOの江田清香さん、執行役員CXO Marketplaceの前川美穂さんらが、メルカリが大切にする“価値循環”というミッション、入社のきっかけなどを語りました。共に子育てと仕事を両立する女性役員である二人は「結婚や子育てでキャリアがストップするかもしれないと思ったものの、長い人生においては意外と関係ない。チャンスを掴むマインドが大事」とアピール。ライブイベントについて前向きなメッセージを送りました。
『「一人」で成功している人はいない 多くの人に気持ちよく助けてもらう~強力なバックアップを望める関係性を構築する方法』と題したセミナーでは、ドラマ『くすぶり女とすん止め女』の制作を行ったテレビ東京の井上穂乃香さん・原口真鈴さんとマムプロジェクト代表取締役社長ふちいく子さんがチームで取り組むプロジェクトについて語りました。井上さんは「自分が忙しくて辛い時も、同じく辛い思いをしているチームの仲間を支える。見返りを求めてのことではありませんが、周り回ってサポートしてもらえる関係性ができていると思います」、原口さんは「私は井上さんのような真面目なタイプではないので、自分のキャラクターを利用してアイデアを出し、チームに貢献することを心がけました」と、それぞれに合った方法を実践してきたと話します。最後にふちさんは「役に立てることを全力で考えて行動、夢を語る、駆け引きなしで図々しくお願いする」の3つをキーワードとして挙げ、多くの人を巻き込んでプロジェクトを進めていくコツを発信しました。
各界で目覚ましい活躍を遂げた女性を表彰する注目度が高いアワード「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2024」では、10年以上にわたる地道な治療・啓発活動によって無月経や骨密度低下に悩む⼥性アスリートたちをサポートしてきた日本スポーツ振興センター ハイパフォーマンススポーツセンター 国立スポーツ科学センター産婦人科医 能瀬さやかさんが大賞を受賞。日本企業全体で女性の健康支援が課題となる中、アスリートだけでなく一般女性の健康もサポートしている能瀬さんの実績が高く評価されました。
能瀬さんは「高校時代から産婦人科やスポーツに携わりたいと思っていましたが、このように自分のライフワークになるとは想像もしていませんでした」と振り返りながら「今後は様々な方と連携をとり、産婦人科医の視点でスポーツ界から発信し、最終的には全ての女性の健康に貢献できるように注力したい」と意気込みを語りました。トークセッションでは、10年以上前から女性の健康に注目し、啓発活動やアスリート外来の設置を行ってきた能瀬さんに様々な質問が。能瀬さんは「選手の生の声を聞いて課題感を共有し、常にコミュニケーションを大事にしてきました」と話し、通院することに抵抗を覚える方が多い産婦人科だからこそ、ハードルを下げることを心がけていると語ります。「働いていく中でやりたいことを見つけたらチャレンジしてほしい。結果、失敗することもあるけれど、それは成功よりも大きな意味を持ちます」と前向きなメッセージを送りました。
また、SWCC(旧・昭和電線ホールディングス)に新卒で入社し、2018年に業界・同社で初めての女性社長に就任、大胆な事業再編で大幅な利益アップを実現した長谷川隆代さんが日経WOMAN創刊35周年特別賞を受賞。トークセッションでは、男女雇用機会均等法が制定される前から技術職としてキャリアを築いてきた長谷川さんが感じた働きやすさや環境の変化について話しました。「当時は、もしかしたら今も一部ではそうかもしれませんが、登用したという数字が重要で、女性の意見は求められませんでした。その違和感があり、社長になった時にこの組織の変なところを変えるのが自分のミッションだと思いました」と語り、「目の前に現れたチャンスは掴み取ってください。必ず道が開けると思います」と力強く呼びかけました。
なお、「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2024」を含め、「WOMAN EXPO 2023 Winter」各セミナーの模様は11月27日(月)からアーカイブ配信にて視聴できます。詳しくは「WOMAN EXPO 2023 Winter」公式サイトをご確認下さい。
「WOMAN EXPO 2023 Winter」公式サイト https://events.nikkeibp.co.jp/woman/2023w/


♦「ウーマン・オブ・ザ・イヤー 2024」受賞者♦


【大賞】日本スポーツ振興センター ハイパフォーマンススポーツセンター
国立スポーツ科学センター産婦人科医 能瀬さやかさん
2012年に内科医として国立スポーツ科学センターに勤務し、日本代表の女性アスリートの多くが無月経や月経不順などの婦人科系疾患を抱え、指導者も含めて低用量ピルなどの正しい知識を知らず、誤った認識を持っている実態を明らかにした。
2016年に国立スポーツ科学センターで初の産婦人科医のスポーツドクターに就任。
2017年には東京大学医学部附属病院に国立大学病院で初の「女性アスリート外来」を開設し、トップレベルの選手だけではなく、部活動で活動する学生や更年期世代の市民ランナーなど、幅広い女性を診察・治療している。
また、全国をまわり、講演会を実施。女性の健康ケアの正しい知識の啓発活動を10年以上続けている。
【受賞】ミツモア代表取締役 CEO 石川彩子さん(オンラインの見積もり比較・受発注サービスで注目)
【受賞】aba代表取締役 CEO 宇井吉美さん
(介護施設のおむつ交換の適切なタイミングを自動検知する製品を開発)
【受賞】Elles Films代表取締役 粉川なつみさん(ウクライナアニメ映画の日本配給権獲得、58館で上映)
【受賞】fermata CEO 杉本亜美奈さん
(世界的ネットワーク構築と企業の商品開発支援でフェムテック市場のけん引、活性化に寄与)
【受賞】ゆこゆこホールディングス代表取締役社⻑ 徳田和嘉子さん
(シニア向け旅行予約サービスを展開。売り上げ9割減となったコロナ禍もリストラせず乗り切り最高益)
【受賞】ポーラ ビューティーディレクター 堀野智子さん
(100歳の現役ビューティーアドバイザーでギネス認定。約61年の累計売り上げ1億2500万円超)
【日経WOMAN創刊35周年特別賞】 SWCC代表取締役社⻑ グループCEO ⻑谷川隆代さん
(独自の経営理論で改革を指揮し、社⻑就任5年で最高益を更新)
♦審査員♦
相内優香さん(テレビ東京アナウンサー)、入山章栄さん(早稲田大学ビジネススクール 教授)、
諏訪貴子さん(ダイヤ精機代表取締役)、原田曜平さん(芝浦工業大学教育イノベーション推進センター教授)


<WOMAN EXPO 2023 Winter 開催概要>


名 称  WOMAN EXPO 2023 Winter
主 催  日本経済新聞社、日経BP 協 力  テレビ東京BSテレビ東京
会 期   2023年11月25日(土)10:00~17:30 ※セミナーB06は18:30~20:00
会 場  東京国際フォーラムホールE2(東京都千代⽥区丸の内3丁⽬5番1号)
公式サイト  https://events.nikkeibp.co.jp/woman/2023w/