京の年中行事『吉例顔見世興行』(12月1日初日~12月24日千穐楽)初日を直前に控え、八坂神社にて十三代目市川團十郎白猿、四代目市川ぼたん、八代目市川新之助による成功祈願法要が実施された。
南座の顔見世は冬の風物詩として連綿と受け継がれてきた由緒ある興行で、本年は十三代目市川團十郎白猿襲名披露、八代目市川新之助初舞台にあたる。團十郎・ぼたん・新之助の3名は、八坂神社での成功祈願終了後、南座にて、顔見世興行の期間に劇場前を彩るまねき看板を飾る「まねき上げ」を行い、集まったお客様を前に挨拶を行った。
まねき上げの様子
市川團十郎「このたび團十郎という名前になりまして、この顔見世の南座にはじめて襲名披露でお邪魔させていただきます。團十郎というまねきも父が最後に10年ほど前にあがってから、久しぶりにあがるということで、また、まねきも72枚あるそうで、昭和44年に匹敵するくらいの多さということです。これほど多くの歌舞伎俳優がこのたびの顔見世に出演するという、大変歌舞伎界にとりましても、華やかな興行となる次第でございます。ぜひ、お友達やご家族と一緒に南座で襲名披露をご覧いただきたいと思います。」
市川ぼたん「今回、父と弟の襲名披露、顔見世興行に出演できることをとても嬉しく思います。また、父と弟が舞台に立っていて、素敵だなと思い、憧れていた南座に立つことができて本当にうれしいです。さらに、市川ぼたんという名前のまねきがあがることが本当に嬉しいですし、それを誇りに思って、父と弟の襲名披露の舞台で一生懸命頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。」
市川新之助「市川新之助という名前になって、はじめてまねきがあがり、すごく嬉しいです。12月の舞台、ぜひ見に来てください。ありがとうございました。」
集まった観衆から“成田屋”という大向うが多数かかる中、最後には市川團十郎による手締めが行われ、公演への期待が一層高まるひとときとなった。チケットは現在発売中。詳細は歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」ほかにて確認してほしい。
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