日本では先日24日より「ブラックフライデー」と題したセールイベントが大手ECや量販店にて展開されていたが、中国でも同様のセールイベントが11月11日の「独身の日」周辺に行われることで知られている。

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本年も例年通り「阿里巴巴(アリババ)」「京東(JD.com)」といった大手EC各社が大規模なキャンペーンを行っており、売上流通額は公表されていないものの「昨年より増加傾向にある」と発表していた。中国のセールは日本と同じく電化製品やデジタルデバイス類が割引価格にて多数販売されているが、今年のセールは国内企業のスマートフォンメーカーの需要増加が顕著だったという。

調査会社・Counterpoint Researchのレポートによると、独身の日セール期間中(10月30日11月12日)において、中国のスマートフォン大手2社であるファーウェイシャオミが米・アップルを上回る販売台数を記録したことが明らかとなった。

iPhoneシリーズを展開するアップルの販売台数は4%減少した一方で、ファーウェイは前年比66%増と大きく伸長。9月に発売した最新のフラッグシップ5Gスマホ「Mate 60」シリーズのヒットが業績を牽引したという。同様に、シャオミも同期間中に28%増を記録しており、2社の急伸により国内市場全体のスマートフォン販売台数を前年同期比で5%押し上げたこととなった。

特にファーウェイの「Mate 60」は発売2ヶ月目にして供給が追いつかないほどの人気があるといい、国内の半導体メーカーによるチップの内製による5G対応と衛星通信対応が消費者へ大きなインパクトを与えたと海外媒体は評価していた。加えてiPhone 15シリーズの価格は5,999元(約12.4万円)と比較的高価であり、国内メーカーの多くはより安価な価格設定になっていることも売上増進に繋がったという。

中国「独身の日」スマートフォン市場は国内メーカーが「iPhone超え」の売上増進