11月24日、日本ハムの吉田輝星とオリックスの黒木優太のトレードが成立したことが発表された。吉田は21日に契約更新をすませ、23日開催されたファンフェスティバルに参加していただけに驚いたファンは多かっただろう。
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吉田は2022年は主に中継ぎで51試合に登板したが、今シーズンは3試合の登板に留まり、防御率9.00と結果を残せなかった。一方、黒木は2022年に27試合に登板して防御率2.36と好成績を上げてリーグ優勝に貢献。今シーズンは12試合に登板して、防御率6.58と安定感を欠いた。まだまだ22歳と若い吉田と中継ぎとして経験豊富な黒木とのトレードになったが、両チームにとってWin-Winと言って良い。
まずオリックスは山本由伸のメジャー移籍が確実とされており、FA権を取得した山崎福也は日本ハム移籍が決まった。チーム1位、2位の勝ち星を挙げた両投手が抜け、先発投手の再編を迫られている。現投手陣にも有望株が多いとはいえ、吉田が投手育成に長けたオリックスで研鑽を積み、先発ローテーションに割って入るようになれば層の厚みが増す。
もちろん日本ハムとしても、ドラ1右腕を手放してでも黒木を獲得するメリットはある。日本ハムは今シーズン救援防御率はリーグ4位の2.95と悪くはないが、30試合以上に登板したリリーフ投手は池田隆英、玉井大翔、河野竜生、田中正義、ロドリゲス、宮西尚生の6人だった。
一方、オリックスは9人(山﨑颯一郎、阿部翔太、宇田川優希、平野佳寿、小木田敦也、山田修義、山岡泰輔、比嘉幹貴、ワゲスパック)、ロッテは7人(益田直也、ペルドモ、坂本光士郎、西村天裕、横山陸人、東妻勇輔、澤村拓一)、ソフトバンクは9人(津森宥紀、松本裕樹、オスナ、甲斐野央、大津亮介、田浦文丸、藤井皓哉、又吉克樹、板東湧梧)。日本ハムは上位チームと比較するとリリーフ陣の枚数にやや不安があり、黒木の加入は大きい。
新庄剛志監督は黒木をまずは先発として起用する可能性を示唆しているものの、リリーフもこなせるピッチングの幅はチームにとって魅力だ。今シーズンは出場機会に恵まれなかった2人の投手が、来シーズンどのように存在感を見せてくれるのか楽しみだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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