グローバルボーイズグループ・JO1がグループ初となるドーム公演「2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR 'BEYOND THE DARK:RISE in KYOCERA DOME OSAKA'」を11月24・25日の2日間にわたり、大阪・京セラドーム大阪で開催。結成から4周年、メンバー全員の夢の一つでもあったドームでのワンマンライブ。支えてくれたJAM(※公式ファンネーム)への感謝の思いに溢れたステージ、その記念すべき初日公演の模様の一部をお伝えしたい。

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■11人の“JAM愛”があふれていたライブ

2023年、この1年間のJO1の活躍は目を見張るものばかりだった。7thシングル「TROPICAL NIGHT」や配信シングル6作、3RDアルバム『EQUINOX』と脅威の8作をリリース。国内6都市でのアリーナツアーや、アジア4都市ではグループ初となるアジアツアーも敢行。12月には「第74回NHK紅白歌合戦」や「第65回 輝く!日本レコード大賞」への出演も決定し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでシーンを席巻し続けている。

そんなJO1、11人のメンバーの活躍はファンである“JAM”の存在あってこそ。この日のライブはいたるところに彼らの“JAM愛”があふれていた。座席ブロック名をまとめると「JAMがすき」と文字が並んでいたり、会場周りにはこの日の饗宴を祝うようにツアーフラッグが掲げられたり。もちろん、演出だけではない。プロフェッショナルな彼らのパフォーマンスは終始、JAMの心を掴んで離すことはなかった。

広い会場に迫力ある重低音が響き渡り、スペクタクルなオープニング映像が映し出される。スクリーンの奥からメンバーが姿を現すと、1曲目から代表曲「SuperCali」を打ち出し、あっという間にドームの空気を一変させる。今回のドーム公演もアリーナツアーに引き続き、全楽曲生バンド編成での展開。卓越したバンドサウンドはドームの会場により一層ダイナミックに響き、煌びやかな衣装を身にまとったメンバーに雄々しさを加味していく。

「Rose」では指先までしなやかなダンスで、「第65回 輝く!日本レコード大賞」で優秀作品賞に選出された「Trigger」ではガンショットポーズで見る者の心を射抜くように歌う。スクリーンにはメンバー個々の表情がアップで映し出されるが、全方位に向けたパフォーマンスに隙は一切なく、横顔さえも美しいグラマラスな表情に見入ってしまう。

MCでは、初めてのドームワンマンライブに「夢にまでみた光景」と、興奮を隠しきれない様子のメンバーたち。それでも11人のうち5人が関西出身ということもあってか、関西弁&ホーム感たっぷりなトークで沸かしつつ、「全員を幸せにして帰りたい」と、ステージに懸ける思いを語ってくれた。

■初披露の楽曲も多く、艶のあるダンスパフォーマンスで魅了

今回のドーム公演はこれまでのアリーナツアーと異なる演出も多く、メンバーのこだわりも随所に光っていた。この日初披露となる楽曲も多く、アルバム収録曲「Fairytale」、11月17日に公開されたばかりの映画「OUT」の主題歌にもなっている「HIDEOUT」や、国内初披露となる「Eyes On Me (feat.R3HAB)」など、ファン待望のナンバーを次々に披露。艶のあるダンスパフォーマンス、強固なビートにあわせた息ぴったりのフォーメーションダンスなど、どれも目が離せない。さらに、ライブ中盤には衣装もフォーマルからラフなスタイルへとチェンジ。メンバーそれぞれの個性がより際立ち、パフォーマンスに一層迫力が増していく。

この日ももちろん、ユニット曲も披露された。「Fairytale Epilogue」では川尻蓮と白岩瑠姫が目隠しやロープなどの小道具を使った妖艶なステージを。「We Can Fly」では木全翔也、大平祥生、鶴房汐恩がエネルギッシュでカラフルなパフォーマンスを。「Voice(君の声)」では與那城奨、河野純喜、金城碧海が伸びやかな歌声でファンを心酔させたかと思えば、「Breaking The Rules」では川西拓実、佐藤景瑚、豆原一成がスリリングなサウンドに剛毅なラップでオーディエンスを圧倒していく。

ほかにも、広い会場を生かした演出にはJAMから黄色い歓声が飛び出した。「NEWSmile」ではペンライトを座席ごとに制御し、客席にスマイルマークを浮かび上がらせ、「RadioVision」ではトロッコに乗って会場を周遊。銀テープも紙吹雪も何度も飛び出し、祝宴を目いっぱい楽しめる演出が続々と繰り出された。

■生粋のエンターテイナーへと成長を遂げている

ライブ後半にはオールホワイトの衣装にチェンジ。「Gradation」「Romance」など、歌声で見せるナンバーでJAMへの感謝の思いを大切に、いとおしげに歌い上げる11人。「JAMのおかげでJO1がある。つらいときは支えさせてください」、ありったけの感謝の思いを込めて届けられた「Prologue」。メンバーはじっと客席を見渡したり、大きく手を振ったり、真摯な表情で客席に視線を送る。共に歩んできた思い出を慈しみ、これから先の未来にもっともっとすてきな思い出を紡いでいきたい。メンバーとファン、みんなの思いが一つになった瞬間、大きな拍手が会場に響き渡った。

ライブ初披露の楽曲はまだまだ続く。3RDアルバム『EQUINOX』で話題となった、JO1初のユニット曲だ。ダンスユニット曲「Itty Bitty」では川尻、白岩、川西、木全、大平、豆原の6人がキレ味抜群のダンスを。“JO1で一番ロマンティック”というボーカルユニット曲「Mad In Love」では與那城、河野、佐藤、金城、鶴房の5人が豊潤な歌声で見せていく。さらに、ライブでは楽曲の世界観をつなげるようにVCRでのストーリー仕立ての映像も映し出された。メンバーの表情や演技にも注目が集まり、改めてJO1が歌やダンスはもちろん、生粋のエンターテイナーへと成長を遂げているのだと思い知らされる。

ライブは後半に進むほどによりタフさを増し、「Algorithm」「Speed of Light」など攻めの楽曲陣で会場の熱量を高めていく。ラストは「ドームを揺らして!」と、「Tiger」で重低音がガシガシと響くなか、圧巻のパフォーマンスを見せつけ本編が終了。

アンコールでは6基の気球型バルーンに乗って会場をぐるり。スタンド席やバルコニー席にいるJAMと同じ目線で「We Good」「Touch!」を歌うも、高所恐怖症で足元がすくんでしまう與那城、余裕たっぷりで足をぶらつかせる佐藤など、メンバーの素顔もちらり。撮影可能曲ということもあり、ファンは目の前ギリギリを通っていくメンバーに声援を送る。

「憧れの舞台、とっても幸せ」「夢は叶う!」「夢はまだまだある」「JO1が絶対に幸せにします!」と、メンバー1人ずつが丁寧に、そしてありったけの思いをこめたメッセージを送る。最後はダブルアンコールも飛び出し、「みんなとの思い出は最高の宝物」と、デビュー曲「無限大」で全31曲を駆け抜け、ドーム公演初日の幕が閉じた。

(文/黒田奈保子)

■SETLIST(2023.11.24@京セラドーム大阪)

01. SuperCali

02. Rose

03. Trigger

04. Comma,

05. Fairytale

06. Fairytale Epilogue

07. We Can Fly

08. Run&Go

09. NEWSmile

10. HIDEOUT

11. RadioVision

12. Itty Bitty

13. Eyes On Me (feat.R3HAB)

14. OH-EH-OH

15. Voice(君の声)

16. Gradation

17. Romance

18. Prologue

19. Venus

20. Mad In Love

21. With Us

22. Breaking The Rules

23. Algorithm

24. Walk It Like I Talk It

25. Speed of Light

26. YOLO-konde

27. Tiger

ENCORE

01. We Good

02. Touch!

03. 僕らの季節

DOUBLE ENCORE

01. 無限大

「第74回NHK紅白歌合戦」に出演するグローバルボーイズグループ・JO1/(C)LAPONE Entertainment