港区立みなと科学館(所在地:東京都港区虎ノ門 館長:布施直人)では、このたび、2023冬の企画展として12月13日(水)から2024年1月30日(火)まで「進化する!?恐竜研究展」を開催いたします。
約6600万年前にそのほとんどが絶滅した恐竜に関する研究は、現在でも絶えず進歩しています。その新たな研究成果により、恐竜に関する情報は常に更新されています。その背景には、恐竜研究に用いられる科学技術の進化が深く関係しています。
今回の企画展では、恐竜の全身骨格(レプリカ)の展示のみならず、日常では目にする事のない恐竜研究の現場、そこで利用されている最先端の4つの科学技術をご紹介する事で、恐竜研究の「今」をご紹介いたします。

【開催概要】

1.企画展名称:港区立みなと科学館 2023冬の企画展「進化する!?恐竜研究展」

2.主催:港区立みなと科学館

3.協力:冨田幸光氏(国立科学博物館 名誉研究員)、

對比地(ついひじ)孝亘氏(国立科学博物館 地学研究部 生命進化史研究グループ 研究主幹)、

リコージャパン株式会社 (順不同)

4.会期:2023年12月13日(水)~2024年1月30日(火) 計41日間

〔会期中、12月29日(金)~2024年1月3日(水)、1月9日(火)・10日(水)は休館〕

5.会場:港区立みなと科学館 多目的ロビー

進化する!?恐竜研究展では、第1章「恐竜研究の最前線」、第2章「恐竜研究に使われる最新技術」、第3章「そもそも恐竜研究って?」、第4章「これからの恐竜研究」の4つの章で構成、各章毎に関連する全身骨格(レプリカ)などの展示や解説パネル、映像等によって恐竜研究の最前線をわかりやすく解説します。

1.展示概要

第1章 恐竜研究の最前線

■大迫力!アロサウルスの全身骨格(レプリカ)

全長約7m、全高約2mの大迫力のアロサウルス全身骨格(レプリカ)を多目的ロビーに展示し、最新の研究からわかる生態を解説します。

【アロサウルス】 ジュラ紀を代表する肉食恐竜で、百体をこえる多くの化石が見つかっている。
【ステゴサウルススパイク】 尾の先にあるスパイクが特徴的な植物食恐竜の ステゴサウルスと肉食恐竜のアロサウルスが戦って いたという化石証拠。

第2章 恐竜研究に使われる最新技術

最新の研究から一例を紹介すると、レーザー励起(れいき)蛍光法(けいこうほう)により軟組織を観察できたことによって、アンキオルニスの特徴(長い後脚を持つ)が判明しています。この様に恐竜研究においては、今、次々と新発見が出てきます。その新発見を支えている最新技術の数々を紹介します。

■「レーザー励起蛍光法」

化石へ高出力レーザーを照射することによって、軟組織が発光し観察が可能となる方法。レーザー励起蛍光法により軟組織が観察できたアンキオルニスの産状骨格(レプリカ)※と生体復元(レプリカ)※を展示します。

※産状骨格・・・発見されたときの状態の骨格のこと。

※生体復元・・・皮膚やしわなど科学的根拠に基づき細部までリアルに再現した生体模型のこと。

【アンキオルニス】 レーザー励起蛍光法により産状骨格から軟組織 を観察することが出来た。

■「CTスキャン

壊れやすい化石もノジュール※から掘り出すことなく、X線撮影によりそのまま内部構造を観察することが可能な技術。CTスキャンの仕組みとどの様に恐竜研究に応用されているか解説したパネルを展示します。

※ノジュール・・・内部に化石を含むことがある硬くて丸い石球(団塊)のこと。

■「3Dプリンター

現地で発掘された化石をその場でスキャンし、3Dデータをオンラインで研究所などへ送れば、そのデータを基に3Dプリンターで出力して模型をつくる事が可能となり、出力した骨格は実物化石や石こう模型に比べて大変軽いため、スピーディーな研究が可能となる技術。3Dプリンターの仕組みとどの様に恐竜研究に応用されているか解説したパネルを展示します。

■「走査電子顕微鏡(SEM)」

メラノソーム※が見られるような状態の良い化石を走査電子顕微鏡で観察することによって、そのかたち、大きさ、密度から恐竜の体の「色」を推定できるようになりました。走査電子顕微鏡によって羽毛の色がわかったとされるシノサウロプテリクスの産状骨格(レプリカ)と生体復元(レプリカ)を展示いたします。

※メラノソーム・・・メラニン色素を合成・貯蔵する細胞内の袋状の構造物のこと。

【シノサウロプテリクス】 最新研究で色素細胞であるメラノソームの分布を 確認できた。現代の鳥のものと比較することで色 がわかった。

第3章 そもそも恐竜研究って?

恐竜研究は、発掘調査、化石研究、データ解析の3種類に分けることができます。恐竜研究は実際にどの様に行われているのか、化石発掘現場の再現と発掘に使用される道具の展示や発掘の様子の動画などで紹介し、恐竜研究の「昔」と「今」を比較することで詳しく紐解いていきます。また、発掘された化石の一例としてトリケラトプスティラノサウルスの頭骨(レプリカ)を展示いたします。

【発掘道具】ハンマー、ボンド、タガネなど
【トリケラトプス】(発掘された化石の一例)3本のツノという意味の鳥脚類の恐竜で、しばしばティラノサウルスと対決していた。
【ティラノサウルス】(発掘された化石の一例)最大全長13mに達する肉食恐竜で、バナナのような歯で獲物を骨ごと噛み砕いて捕食していた。(以上の画像提供:中央宣伝企画(株))

第4章 これからの恐竜研究

冒頭でも紹介した通り、恐竜研究は日々進化し続け、既に発見されている恐竜においても技術の進歩によって新たな発見がなされています。また、現在、学名のついている恐竜は約1,100種で、これは全体のたった1%未満と考えられています。したがって、恐竜研究は、まだまだ新発見がある研究分野であると考えられます。本章では恐竜研究の意義について考え、研究者からのコメントを紹介いたします。

2.関連イベント 企画展開催期間中には、下記の関連イベントを開催いたします。

1)テーブルサイエンス「みんなで描く未発見の恐竜!?」

人類よりも長い歴史を生きてきた恐竜ですが、発見され、現在学名の付いている恐竜はほんの一部です。

そこで、未発見の恐竜をイメージして自由に色を塗った恐竜が、卵から孵り画面の中に現れて動き出すテーブルサイエンスを開催します。会期中は毎日10:00~18:00(最終受付は17:45)まで、ご予約不要でどなたでもご参加いただけます。

「みんなで描く未発見の恐竜!?」 (画像提供:リコージャパン(株))

2)プラネタリウム「アッテンボロー博士と秘密の博物館」の投影[a1]

当館のプラネタリウムでは、企画展開催期間中に「アッテンボロー博士と秘密の博物館」を投影いたします。内容は、現在から太古にいたるまで存在した数多くの全身骨格や化石が展示されている世界トップクラスの博物館「ロンドン自然史博物館」を舞台に、自然科学界の権威アッテンボロー博士※が秘密の不思議なツアーを案内するもの。企画展と合わせて是非ご覧ください。(プラネタリウムは観覧料が必要です。)(投影日時はみなと科学館公式ホームページをご確認下さい。)

(C)Colossus Productions,Ltd.

※デイビット・アッテンボロー博士

 世界的に有名な動植物学者。また映像プロデューサー、作家、ナレーター。1952年よりBBCのプロデューサー、局長として活躍した。

3)関連イベント

恐竜くん(田中真士氏)
冨田幸光氏

●港区立みなと科学館概要●

所在地:東京都港区虎ノ門3-6-9

開館時間:9:00~20:00(プラネタリウム最終投影 19:00開始、最終入館時間19:30

休館日:毎月第二月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日1月3日)※臨時休館日あり

入館料:無料 プラネタリウムは有料 一般投影(1回分)大人600円/小・中・高100円

みなと科学館公式サイト: https://minato-kagaku.tokyo/

公式X(旧twitter):@minato_kagaku 公式LINE:@minato-science 公式youtube:@user-qe9tu7fh1f

配信元企業:株式会社トータルメディア開発研究所

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