メルカリは、「実家に眠っている意外に価値があるモノ、使っていないモノ、粗大ゴミとして捨ててしまったモノ」など、自宅や実家にある不要品の価値を可視化し、実家に眠っているような懐かしいモノとの再会でエモい体験ができる没入型施設「ウチの実家」を11月29日に東京・原宿でオープンした。

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●「メルカリ」で出会えるモノ2000点以上で構成



 ウチの実家は、実家にありそうで懐かしくフリマアプリ「メルカリ」で出会えるモノ2000点以上で構成。足を踏み入れると、家族で団欒していたであろう「こたつ」の上にチラシで作った手作りゴミ箱、周囲に石油ストーブマッサージチェアとともに熊の木彫りや日本人形などが並ぶほか、隣の部屋で昔流行った懐かしのゲームや漫画を楽しむことができる。

 「実家を体験できる」というコンセプトのもと、まるで家族のような“お父さん”と“お母さん”が子どもに話しかけるかのように「部屋から〇〇を探してきて!」などと声をかけることもあるとのことだ。

 そのほか、2階には“お兄ちゃん”や“妹”をイメージした部屋があり、30~40代の男女ならば学生の頃に購入して使っていたかもしれない商品が置いてある。


●年末年始に向けた取り組み



 メルカリがウチの実家をオープンしたのは、年末年始の不要品が多く出る時期に向けた取り組みという。オープンに先立って開催した記者会見では、千葉久義Marketing Directorが「当社の調査(2023年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査)によると、日本の家庭に眠るかくれ資産の総額は推計約66兆6772億円、国民1人当たり平均で約53万円になる」と説明。

 加えて、「大掃除のシーズンに捨てられる可能性のある不要品は、国民1人当たり約8.5万円という結果が明らかになっている。さらに、約5割が実家に不要品があると認知しており、そのうち実家に保有している不要品に価値がないと考えている人が半数を超えるなど、まだまだ実家にあるかくれ資産を活用しきれていない」としている。年末年始の大掃除の前に、自宅や実家にある不要品の価値に気づきを与えるため、ウチの実家の企画に取り組んだという。

 なお、同企画は昭和から平成にかけて流行ったモノなどを「平成レトロ」として提唱している山下メロ氏がアドバイザーとして参画。山下氏は「平成レトロはZ世代がけん引している。『ほど良い不便さ』をさらに広めていきたい」との考えを示している。

 ウチの実家は、12月3日までの期間限定オープン。入場料が無料なので、気軽に立ち寄ってみて、懐かしいモノで疑似実家を体験してみてはいかがだろうか。(BCN・佐相 彰彦)
メルカリ「ウチの実家」