オンライン動画配信サービスHulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「プレイ・フォー・ブラッド」。第7話では、カサソラ(アーロンディアス)たちが殺されたホームレスの遺体を探しに地下道へ行く様子が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第7話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】顔つきが恐ろしい…ガミオ博士を地下道へと案内する霊媒師

■「プレイ・フォー・ブラッド」とは

本作は、国際エミー賞受賞プロデューサーが手掛けるメキシコ発のクライムサスペンス。古代アステカ文明の“生贄の儀式”が現代のメキシコシティで再現される、という設定のドラマだ。物語では、タブロイド紙の記者が警部補や人類学者と手を組み、奇妙な連続殺人犯を追って、徐々に真相を明らかにしていく――。

キャストには、普段はメキシコの有名歌手として活躍中のアーロンディアスが、事件を独自取材する新聞記者のカサソラ役を担当する。

その他にも、事件の真相を追う警部補のモンドラゴン役にはアナ・ブレンダ・コントレラスが、そして古代アステカ文明に詳しい博物館の学芸員エリサ役にはヨシラ・エスカレガが抜擢。それぞれ迫真の演技で、事件の真相を追い求める。

■カサソラと親しいホームレス仲間が行方不明に…

ホームレスの女性が、“ニコラス・アランブラの剥がれた皮膚を被せられ歩かされる”という事件が起きた。モンドラゴン警部補(アナ・ブレンダ・コントレラス)はホームレスの女性に「リゴが色の付いた石で殺されたんだ」という話を聞く。またカサソラ(アーロンディアス)は以前共に過ごしていたホームレスに状況を聞きに行くと、ホームレスは軒並み行方不明になっている状況を知る。

生贄と今回の事件の関連について調べたエリサ(ヨシラ・エスカレガ)は、“昔の儀式では古い皮膚を捨てて新たな世界を始めるため、司祭が神である「シペ・トテック」の皮膚を身に纏っていた”とカサソラに報告。そして2人はともに消えたホームレスを探し始めるのだった。

そんな中、モンドラゴン警部補の夫は再び職場を訪れ、“妊婦の妻に捜査は危険だ”と警部に訴える。警部は「捜査はメヒアに任せて、まずは家庭の問題を解決しろ」と“最後通告”をおこない、さらにマスコミを黙らせるために24時間以内に犯人を拘束するように無理難題を突き付けてきた。モンドラゴン警部補は自宅に戻ると、“恥をかいた”と夫を責めたて、家から追い出してしまう。

一方の大臣は、霊媒師と約束をしていたボルジアの写本を一般公開することに。大臣は会見でこれを自身の偉業だと報道陣に公開し、その様子を霊媒師はじっと見つめていた。

会見後大臣は、写本の管理者であるガミオ博士に「(霊媒師に渡すために)保管室のカードキーがほしい」と頼む。博士は“バチカンが許可したのは教皇大使と自分の分の2枚だけ”と始めは断っていたが、大臣は自らの権力で博士からカードキーを奪ってしまう。

■ガミオ博士に接触を図る霊媒師…

記者のオルガは、自身の番組に写本や時事問題の取材で大臣を呼ぶ。国を超えて写本を取り寄せたと鼻高々に話す大臣に、オルガは一連の事件について「被害者が良い噂のない地位の高い人ばかりだ」「大臣は被害者全員と交流があった」と詰め寄り、視聴者に説明するよう求める。しかし大臣ははぐらかし、挙句の果てには退席してしまう。

その頃霊媒師はガミオ博士にコンタクトを取り、写本に何かを解く秘密があると指摘。「40巻と42巻の絵図を並べればご自分の間違いに気づく」と伝えると、博士は後日“言われた通りに絵を並べてみた”と興奮気味に霊媒師のもとにやって来る。

そして霊媒師が“テスカポリトカの神殿に案内する”と博士に伝えると、「世紀の大発見になる」と喜んで霊媒師について行く博士。ところが地下道の途中で、博士は霊媒師が持っていた棒で殴られてしまうのだった…。

時を同じくしてカサソラとエリサが街を歩いていると、エリサのバッグがひったくりの被害に遭ってしまう。カサソラがひったくりを追いかけると犯人は地下道へ入っていき、カサソラはそこで運よくホームレス仲間のボンゴたちに再会する。

ボンゴいわく、殺されたリゴは聖堂の地下で毒殺されたというのだ。カサソラはボンゴに、「リゴの元へ案内してくれ」と頼む。そして案内された先で、カサソラとボンゴは巨大なアステカの祭壇「ツォンパントリ」を発見するのだった――。

■霊媒師と大臣の関係は一変するのか…?

第7話では、大臣の計らいで霊媒師がかねてから求めていた写本がついに近くまでやって来た。霊媒師は事あるごとに大臣に写本を求めていたが、前話で大臣が霊媒師に「もう終わりにしよう」と告げていたことから、大臣もあまり乗り気ではないことは霊媒師も理解している。

その証拠に今回霊媒師は大臣の力を使わず、直接ガミオ博士を呼び寄せて手にかけている。今後霊媒師が写本を手に入れた場合、協力関係にあった大臣のことすら不要になり殺してしまうのではないだろうか。

またモンドラゴン警部補は、警部に“捜査をメヒアに任せる”と言われ、自分を捜査から外す旨の発言をされていた。夫からも仕事を止められたことから、モンドラゴン警部補は職場にも家庭にも居場所がない状態に。そのため仕事熱心な彼女は、今後独断で捜査活動を行うかもしれない。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「プレイ・フォー・ブラッド」第7話より/(C)2022 Pray for Blood Holdings, LLC