チャンピオンズリーグ(CL)グループB第5節、アーセナルvsRCランスが29日にアーセナル・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが6-0で圧勝した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は前半のみの出場となった。

セビージャ相手の連勝でグループ首位を維持するアーセナル(勝ち点9)は、今節引き分け以上で自力突破を決められる状況。そして、前回対戦で黒星を喫した3位のランス(勝ち点5)を相手にホームでリベンジの勝利を狙った。アルテタ監督は1-0で競り勝った直近のブレントフォード戦から先発1人を変更。トロサールに代えてハヴァーツを起用。冨安は引き続き右サイドバックに入った。

立ち上がりからボールを握って相手を押し込んでいくアーセナル。中央を締める相手に対して攻め手を窺うなか、序盤は外回りの攻撃が目立つ。11分には右サイド深くで冨安が入れたクロスをハヴァーツが頭で合わすが、これは惜しくも枠の右に外れる。

それでも、焦れずに攻め続けるホームチームは13分、ボックス手前で冨安が入れたクロスの流れから相手DFのクリアし損ねた浮き球のボールをボックス左のガブリエウ・ジェズスが頭で折り返すと、これに詰めたハヴァーツが左足で押し込んだ。

ハヴァーツの2試合連続ゴールで先手を奪ったアルテタのチームは、ここから畳みかける見事な攻めを見せる。まずは21分、ボックス手前で強引に仕掛けたサカが複数のDFに囲まれながらもボックス中央でサポートに入ったジェズスに繋ぐと、ジェズスは見事なシュートフェイントで先にDFを滑らせてゴール左隅へ丁寧な右足のシュートを流し込む。さらに、直後の23分にはGKラヤのロングボールを起点にボックス左に持ち込んだマルティネッリのカットインシュート。GKサンバが前にはじいたところに詰めたサカが身体ごと押し込む。

この連続ゴールで一気に突き放すも、攻撃の手を緩めないホームチーム。27分には自陣中央右でウーデゴールのバックパスに反応した冨安が正確な対角フィードを左サイドマルティネッリに通す。そのままボックス内に持ち込んでマルティネッリは先ほどは止められたカットインシュートを今度は右上隅に突き刺し、冨安にアシストが付いた。

一方、完全に相手の勢いに呑まれて30分余りで4失点を喫したランス。今節先に試合を行った2位PSVの勝利によってこのままでは敗退となるため、ここからリスクを冒して前に出る。そのなかで個で違いを生むワイの仕掛けやメディーナの右ポスト直撃のシュートなどでゴールへ迫るが、決め切るまでには至らず。

すると、前半終了間際には日本代表DFの絶妙なお膳立てからトドメの5点目が生まれる。前半アディショナルタイム1分、自陣から仕掛けたロングカウンターで猛スプリントでサカを外側で追い越した冨安が右サイド深くから正確なクロスを供給。これをゴール前に遅れて入ってきたウーデゴールが見事な左足ダイレクトボレーで合わせた。

前半45分間の圧巻のゴールショーによって勝負を決めたアーセナルは、冨安とジンチェンコの両サイドバックを下げて後半からホワイト、キヴィオルをハーフタイム明けに投入。対するランスは攻撃的な3枚替えを敢行し、後半に一矢報いるゴールを目指す。

後半は大量リードによってアーセナル省エネモードでプレーすることもあり、ランスが深い位置まで攻め込む場面も。だが、最後の局面では高い集中力を見せるホームチームの守備をこじ開けられない。

一方、ゲームコントロール優先の戦い方にシフトしたガナーズは、マルティネッリを起点にカウンターからさらなる一刺しを狙う。その後、後半半ばを過ぎてサカ、ライス、ジェズスをベンチに下げてネルソン、ジョルジーニョ、エンケティアを続けて投入。86分には相手のハンドで得たPKをジョルジーニョが冷静に決め切り、後半最初のゴールとなる6点目も奪った。
そして、このままクリーンシートで試合を締めくくったアーセナルが6-0の圧勝を収め、最終節を残してグループ首位通過を決めた。また、ランスが敗れたことでPSVの2位通過も確定した。

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