小田井涼平がMCを務める「一度は行きたい極上宿 小田井涼平のあい旅」(毎週木曜夜8:00-9:00、BSJapanext<263ch>)。11月23日の放送回では、番組初登場となるゲスト・ダチョウ倶楽部肥後克広富山県を旅する。いい歳をした2人だが、「こんなロケはもうできない」と言うくらいはしゃぎ倒していた。

【写真】肥後と一緒に「ヤァ~!」ノリノリで楽しむ小田井

■プライベートでも仲良しの肥後がゲスト出演

富山の東部に位置する黒部市宇奈月エリアは、2023年に開湯100周年を迎えた宇奈月温泉をはじめ、銘仙100選にも選ばれた黒部川や日本三大峡谷の一つである黒部峡谷など、自然に恵まれた地域だ。

今回、そんな場所を旅することになった小田井は「いつもは一人で旅をしているんですけれど…」とどこかそわそわとしたようす。それもそのはず、今回は番組始まって以来のゲストを呼び、2人旅の予定なのだという。

いつもの倍、にこにこ笑顔の小田井は「いつもよりゴージャスにお届けしたいと思います!」とトークを絞め、さっそくゲストを呼び込むことに。合流するやいなや、ダチョウ倶楽部おなじみのあいさつ「ヤァ~!」を元気よく実施する小田井と肥後。

そんな2人は、純烈とダチョウ倶楽部による特別ユニット「純烈(温泉マーク)ダチョウ」(ジュンレツ・オフロ・ダチョウ)を組んだ頃からの付き合いだとか。いまでも互いの舞台をプライベートでも見に行くほどの関係だという。

ちなみに今回は仲良し2人組が暴走しすぎないよう、番組スタッフが旅のしおりを用意。「今までこんなこと1回もなかったんですけど」と小田井が振ると、すかさず肥後が「えー!聞いてないヨォ~」とお馴染みのリアクションで対応。狙い通りのリアクションに小田井はうれしそうに「ありがとうございます!」とお礼を言いながら、旅をスタートさせた。友人との2人旅に、間違いなく小田井もはしゃいでいるのがわかる。

■くたくたの肥後を生き返らせた極上の秘湯

旅のしおりに従って、黒部渓谷鉄道のトロッコ列車に乗ることにした2人。トロッコはかわいらしいサイズで、進行方向に向かって座るベンチが並んでいる。普通の電車とは違い、オープンカーのように左右の壁がないトロッコ列車。「すごい~!」と声を弾ませながら乗り込むと、走りだしてから1分後に見える絶景スポットやトンネルを抜けた先の絶景で、さらにテンションを上げる。エメラルドグリーンの湖と真っ赤な架橋、そして雄大な緑が視界に飛び込んできたのだ。

天候にも恵まれたこの日、五感全てで大自然を感じた小田井と肥後は黒薙駅に辿りつく。同駅には“トロッコ列車でなければいけない温泉”があるという。2人は温泉を目指し、勾配のある山道を登り下りしなければならなかった。

なんとかたどり着いた2人は、無事に草薙温泉を発見。しかしその頃には、小田井が「見てください。肥後さんがくたくたです」と笑うくらい疲れ切っていた。「小田井くん…こんなロケはもうできないね。これが最後のロケかもしれない…」とくたびれたようすの肥後に、小田井は「いやいや…その疲れを癒すために、温泉入りにきましたから」と笑いかける。

苦労して辿りついた温泉「源泉~いずみ~」は、28畳もの広さがある混浴露天風呂。すぐ横に黒薙川が流れる、最高のロケーションが魅力の1つだ。お湯に浸かった瞬間、肥後と小田井は「くぁ~!いいねえ!」と大歓声をあげる。同湯の泉質はとろみのある弱アルカリ性単純泉で、お肌にもいいのだとか。

「登り下りはきつかったけど!いや、きつい思いしてでも来るべきだね!」と肥後。渓谷の間から覗く空と緑を堪能しつつ、ちょうど良い温度の温泉に首まで浸かるのだった。

■カニづくしの会席料理で小田井と肥後がツーカーのやり取り

この日の極上宿「宇奈月温泉 延楽」は、ミシュランガイドにも掲載されている老舗旅館。「宇奈月温泉 延楽」は、創業者・濱田竹次郎が黒部峡谷の美しさにほれ込み開業し、ミシュランガイド掲載の純和風宿だ。2人は、重厚感あふれる空間に圧倒されていた。

エメラルドグリーンの美しい黒部川が一望できる「文化サロン」は宿自慢のスペースで、ピアノのコンサートもされることもあるという。華美ではないものの美術品が飾られた品格あるサロンの景観に、小田井も「美術館のよう」と感じ入ったようだ。

落ち着きのある雰囲気は、当然客室でも感じることができる。案内された純和風の客室では正面に黒部川を眺めることができ、秋には一面の紅葉を楽しめるそうだ。また内風呂は壁一面が大きな窓になっており、開放することで半露天風呂に。黒部川のせせらぎを聞きながら、雄大な緑と木々の香りをじっくり独り占めできる。

同旅館は創業者が料理人であったということで、料理にもこだわりがあるという。創業以来受け継いでいるという「旬彩会席」は、地元の食材を板長の技で仕上げる逸品ばかりだ。

お造りに出てきたノドグロの刺身をひと口すると、2人の顔にぱっと笑みが。食中酒として出された日本酒・勝駒を飲んでいた小田井があまりのおいしさに、「これは勝駒をかちこみしないと(=飲まないと)だめですよ」と小ボケを1つ。しかしなんと、肥後より早く女将から「かちこまりました(=かしこまりました)」と返しが飛び出した。

肥後が「座布団1枚」と喜び、小田井は「女将来た時から思っていたがちょいちょいダジャレ言いはるんです」と嬉しそうに和気あいあいと食事を楽しむ。

この日のメインは、秋の味覚・紅ズワイガニ。カニ身のほぐし方をレクチャーされた小田井が、まずはなにもつけずに味わう。するとダメージを受けたように後ろに弾かれた小田井は、満面の笑みで「うわっこれ…これ美味い!」と大絶賛。肥後も同じくプレーンのカニ身を口に含み、日本酒で追いかける。

肥後はまさに感じ入ったようで、「いや贅沢だ…小田井さん贅沢だよ今回の旅は…」「贅沢でしょ?日本酒行きましたでしょ?」「いった!」「合いましたでしょ?」「合う!」とツーカーのやり取りで感動を表現していた。

■旅番組の良さを再確認させてくれる2人のやり取り

お笑い芸人といえば、通常はボケとツッコミで客を笑わせるのが商売。そしてダチョウ倶楽部といえば、「熱湯風呂」を使った「押すなよ押すなよ」などの“お約束”の流れが有名だ。

しかし今回は、小田井の友人としてやってきた肥後のプライベートな一面が覗いた。もちろんフリがあれば答えるのはお笑い芸人のサガらしいが、それでもボケに繋げるため、場を盛り上げるための無理矢理感はどこにもない。ただにこやかで穏やかな素顔で、小田井との旅を楽しんでいた。

そんな肥後のようすに感化されたのか、心なし今回の小田井は普段以上にリラックスしているように感じられる。だが肩肘張らず、旅先で出会うすべてに心から感動する2人の姿は非常にリアル。和気あいあいとした雰囲気が、いつも以上に番組を緩やかな雰囲気にしていた印象だった。

番組初の2人旅回。肥後は「これが最後かも」と言っていたが、懲りずにまた顔を見せて欲しいものだ。

小田井涼平のあい旅、初ゲスト・肥後克広と息ピッタリの「ヤァ~!」披露/※提供画像