10歳で芸能界にデビューし、社会現象を起こしたアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマ曲でも知られるDream5のメンバーとして活躍後、2017年に俳優業へ進出した大原優乃さん(24歳)

 愛くるしい大きな瞳と、その場がパッと華やぐ魅力を持つ大原さんですが、子ども時代は「教科書を読むとき手が震えてしまう」ほど目立つのが苦手な子だったとか。

 現在、市原隼人さんが給食を愛する中学教師・甘利田幸男を演じて人気を博し、シリーズ第3弾が放送中のドラマ「おいしい給食 season3」(BS12トゥエルビほか)で、中学の新人英語教師・比留川愛先生を好演中の大原さんに、子ども時代のことや、役作りについて聞きました。

図書館のポイントを集めるのが楽しみ

――大原さんは、どんなお子さんでしたか?

大原優乃(以下、大原):目立つことが苦手で、教科書を読むために当てられたりすると、手が震えちゃうような子でした。休み時間は本を読んでいましたね。昼休みも、女の子の友達と2人で毎日図書館に行ってました。空想の世界に入るのが好きで。あと本を借りるとポイントをもらえるシステムで、それを貯めるのも楽しみでした。

――貯めるとどんな特典が?

大原:そう言われると、何があったのかな? ポイントが欲しかったという記憶はあるんですけど(苦笑)。たぶん、しおりとかがもらえたんだと思います。小学生のときは『かいけつゾロリ』とか、漫画で描いてある『ひみつシリーズ』が好きでした。中学生からは小説を読んでいました。

◆食べるのが遅いから、給食は戦い

――給食の思い出はありますか?

大原:私は食べるのが遅くて、ひとりだけ昼休みになっても机を後ろに下げて食べていました。だから私にとって給食は戦いでしたね。でも揚げパンは好きでしたし、ABCスープマカロニが入った野菜のスープ)も好きです。給食でしか食べられなかったので。去年も給食のパスタ麺みたいなものがネットで売っていたので、買って給食風のポトフにして食べてみました。ちゃんとおいしかったです。

◆みなさんに負けないくらいの作品愛を

――ヒロインとして出演している「おいしい給食 season3」が放送中です。人気シリーズに決まったときはいかがでしたか?

大原:たくさんの方に愛されている作品のseason3に参加させていただくということで、とても光栄に思いました。市原さんを軸に、スタッフのみなさんも続投されている方が多かったので、新しく参加させてもらう身として、みなさんに負けないくらいの作品愛を持って入ろうと思いました。これまでにないヒロインを自分なりに作っていけたらいいなと役作りをしました。

――比留川先生は、特にはじめのうちは自分を内に閉じ込めてしまう性格でしたが、大原さん自身は、普段とても明るい印象です。役作りはどうしたのでしょうか。

大原:自分の要素はなるべく引っ張らないようにしています。本読みや衣装合わせのときに、綾部(真弥)監督から役についての情報をたくさんいただいたので、まずはそこから役を作っていきました。そして市原さんやほかのキャストのみなさんと対峙させてもらったときに、改めて役を理解していきました。

◆英語教師を演じるために自主レッスン

――比留川先生は帰国子女で英語の先生です。大原さん自身は?

大原:セリフの音声をいただいて、それを覚えていきました。自分ができているのかいないのかという判断もできない状態だったので、撮影前に、個人的に先生を探してレッスンに通いました。

――そうなんですね。ではそこへのプレッシャーも。

大原:ありました。帰国子女の役というのは、自分にとってすごくチャレンジングでしたが、作品も、いただけた役も嬉しいものだし、「頑張ろう!」と思いました。それに、英語に関しては、比留川愛という役を演じるにあたって、とても大事な部分ですから。

◆撮影終わりに市原隼人の撮影を見学

――クランクイン後は、ご自身の撮影が終わってからも、監督の横で市原さんのお芝居を見学されていたそうですね。

大原:大先輩のお芝居を、こんなに間近で見させていただく機会というのは、なかなかないので、プロデューサーさんにお願いして現場に残らせていただきました。演技に関してまだまだ至らない自分は、そうするべきだと思ったので。実際に、見学させていただくなかで、スタッフのみなさんとコミュニケーションを取らせていただくことができました。

 甘利田先生の給食の寄りのシーンは、みんなでの昼間の撮影が終わってから、市原さんがいつも1人で残って撮影されているんです。人気に奢ることなく、一瞬も諦めずに、ずっと集中力を保ってストイックに作品に向き合っている市原さんの姿を見て、誰よりもまっすぐでかっこいいなと思いました。

◆ドラマ終盤は大原の見どころも

――ドラマ終盤は、愛先生にとっても重要な展開が待っているとか。

大原:愛の心情の変化もたくさん見られる回になってきます。最初は弱かった愛先生がどのように成長していくのかを見せられたらなと思ってやっていました。小さな反抗期といいますか、でも「おいしい給食」ならではの温かい世界観もあって、演じていて自然と涙がこぼれたりしました。給食を通して、さらにさまざまなドラマが展開していきますので、最後までぜひ見ていただきたいです。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異 Twitter:@mochi_fumi