30日、2023J1昇格プレーオフ決勝に向けた合同記者会見が行われた。

2023シーズンの明治安田生命J2リーグで3位の東京ヴェルディと4位の清水エスパルスの対戦。東京Vは準決勝でジェフユナイテッド千葉に勝利、清水はモンテディオ山形引き分けて決勝に勝ち進んだ。

国立競技場で行われる一戦。Jリーグ30周年の大一番は奇しくも“オリジナル10"の対決となり、大きな盛り上がりを見せることが予想されている。

合同会見には東京Vの城福浩監督とMF森田晃樹、清水の秋葉忠宏監督とMF乾貴士が出席した。

最終節まで自動昇格圏の2位にいながらも、引き分けたことで4位に転落して終わった清水。レギュレーション上、勝利以外ではJ1に昇格することができない。それでも今シーズンのJ2では清水が2勝という結果。良いイメージは少なからずあるはずだ。

秋葉監督は大一番に向け「2023シーズンの最後にして、最大で最高のビッグマッチを迎えられることに喜びと興奮と嬉しさを感じています」とコメント。「我々は4位というチャレンジャーの立場にいますから、しっかりと勝たなければ次のステージにはいけませんので、昇格も見えてきませんから、チャレンジャーとして思い切りヴェルディさんにぶつかって、しっかりとした結果を得たいと思っています」と意気込みを語った。

また、乾も「最後の本当に大事な試合になるので、自分たちの方が年間順位も下だったので、チャレンジャー精神でしっかり全てをぶつけて、最後勝って、みんなで笑って昇格したいと思います」と勝利を誓った。

多くのファン・サポーターが駆けつけることも予想される国立決戦。両クラブ以外のファンもスタンドに駆けつける可能性がある。

秋葉監督は決戦へ向け、「国立決戦ということで、きっと我々のサポーターファミリーが多く国立まで来てくれると思いますから、その方達にリーグ戦では散々悔しい思いをさせてしまったので、最後のこと大舞台でチャレンジャーらしくサポーターファミリーの力を借りながらヴェルディさんに思い切りぶつかっていって、最後みんなで笑顔で終わりたいと思っています」と、ファン・サポーターの後押しを期待した。

乾は「勝つイメージしか今はしていないですし、しっかりそれを実現できるだけの練習もこの1週間しっかりしてきました」とコメント。「それをしっかり試合で出せるように、みんなでやっていくだけだと思います」と、やってきたことをしっかりピッチで出したいとした。

熱い男としても知られ、パッション迸る秋葉監督。選手たちに対しては「思い切り煽ろうと思っています」と宣言し、「最後は執念、執着、どっちがJ1でプレーしたいのか、勝つための野心的なプレーができるかどうかだと思っています」とコメント。「国立というナショナルスタジアムで輝ける選手、クラブというのが今後のサッカー界には絶対必要で、そういう選手が日本のサッカー界を背負っていくことになります。大舞台でしっかりとしたものを自分たちらしく勇敢に表現できるように、なんとかピッチに立たせたいと思います」と、勇気を持ってプレーできるように鼓舞するとした。

また、勝利に向けては「勇敢に勇気を持って、挑んでいけるかどうか
チャレンジャーとして戦い続けられるかどうかが一番大事だと思っています」と語り、「しっかりと自分たちをコントロールした上で、ゲームに超攻撃的に、超アグレッシブに、いつも通り超強気に我々らしく、攻撃的なフットボールができるようにしっかりやりたいです」と、これまで通り、アグレッシブさを失わずにやりたいとした。

チームの攻撃を担う乾は決戦でのプレーについて「いつも通りなんですけど、自分自身は楽しみたいですし、こういう舞台に立てることは楽しみで、なかなか経験できることではないです」とコメント。「やっぱり勝つことが今は全て。自分たちが目指しているのはJ2ではなくJ1なので、その舞台に帰れるように、最初から全力で自分自身が楽しむだけではなく、気持ちを込めたプレーをしたいと思います」と意気込みを語ると、秋葉監督は「点を取ってくれると思います(笑)」を期待を寄せていた。

泣いても笑ってもあと1試合。明暗を分ける試合のポイントについて乾は「先制点だと思いますし、先制点を取れるか取れないかで凄く変わってくる」とコメント。「ヴェルディさんは粘り強い守備も特徴で、どうこじ開けていくかが大事になると思います」と、東京Vの堅守を警戒した。

秋葉監督はリーグ戦42試合で31失点の東京Vの守備に言及。「ヴェルディさんはリーグ最少失点のチームですから、ハードワークする、最後堅く全員で。GKを除くと日本人で全員でハードワークする印象があるので、そこをどうこじ開けるかがポイント」と、乾同様に守備をどう攻略するかが大事だと語った。

試合は12月2日(土)の14時05分キックオフ国立競技場で、熱い戦いが幕を開ける。