KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ『外地の三人姉妹』が、2023年11月29日(水) にKAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>で初日を迎えた。

アントン・チェーホフ『三人姉妹』の翻案を通して、日韓の歴史を見つめる本作。3年ぶりの再演となる今回は、翻案・脚本をソン・ギウン、演出を多田淳之介が務めるほか、伊東沙保、李そじん、亀島一徳、原田つむぎ、アン・タジョン、夏目慎也、佐藤誓、大竹直、田中佑弥、波佐谷聡、松﨑義邦、イ・ソンウォン、佐山和泉、鄭亜美といったキャストが出演する。

ソンは本作について「韓国では、日本のことを“近くて遠い国”とよく言います。私が台本を書いたこの物語は、演出家の多田さんと14名の俳優、大勢のスタッフの皆さんの丁寧でありながらスマートなお仕事により“遠くても近い話”になっていると思います」とコメント。

また多田は「日常から離れ少し足を止めて歴史を見ることは、1910年から続く時間、2023年現在のウクライナパレスチナの状況、そしてこれからの私たちの未来を想像するために大切なことだと思います」と語り、「2009年から続けているソン・ギウンさんとの創作は、近年は日韓の歴史を扱う事が多いですが、私たちの世代の日韓演劇交流の未来を作ろうと意気投合して始まりました。ソンさんも、韓国の俳優、スタッフたちも、もちろん日本のチームも、日本の観客との出会いを楽しみにしています。ぜひ劇場で一緒に未来を想像してもらえたら嬉しいです」と呼びかけた。

『外地の三人姉妹』は、12月10日(日) まで同所で上演される。

■翻案・脚本:ソン・ギウン コメント全文
初日が無事に開けて、感慨無量です。3年前、初演の際は新型コロナウイルスの影響で、ソウルからここKAAT 神奈川芸術劇場まで来ることが出来ませんでした。再演にあたって、ついに本物の『外地の三人姉妹』を拝見することができました。
韓国では、日本のことを「近くて遠い国」とよく言います。私が台本を書いたこの物語は、演出家の多田さんと14名の俳優、大勢のスタッフの皆さんの丁寧でありながらスマートなお仕事により「遠くても近い話」になっていると思います。
国際間の合作のお芝居はいつも奇跡的に実現されます。この奇跡的な舞台をどうか近く、深く楽しめることを祈っております。

■演出:多田淳之介 コメント全文
無事に3年ぶりの再演の幕が開きました。今作のアントン・チェーホフ『三人姉妹』の日帝朝鮮時代への翻案は、遠くロシアの物語を驚くほどに身近に、自分ごとに感じさせてくれます。日常から離れ少し足を止めて歴史を見ることは、1910年から続く時間、2023年現在のウクライナパレスチナの状況、そしてこれからの私たちの未来を想像するために大切なことだと思います。2009年から続けているソン・ギウンさんとの創作は、近年は日韓の歴史を扱う事が多いですが、私たちの世代の日韓演劇交流の未来を作ろうと意気投合して始まりました。ソンさんも、韓国の俳優、スタッフたちも、もちろん日本のチームも、日本の観客との出会いを楽しみにしています。ぜひ劇場で一緒に未来を想像してもらえたら嬉しいです。

撮影:宮川舞子

<公演情報>
KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ『外地の三人姉妹』

原作:アントン・チェーホフ『三人姉妹』
翻案・脚本:ソン・ギウン
演出:多田淳之介

出演:
伊東沙保 李そじん 亀島一徳 原田つむぎ アン・タジョン 夏目慎也
佐藤誓 大竹直 田中佑弥 波佐谷聡 松﨑義邦
イ・ソンウォン 佐山和泉 鄭亜美

2023年11月29日(水)~12月10日(日) KAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2346624

公式サイト:
https://www.kaat.jp/d/ThreeSisters2023

KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ『外地の三人姉妹』