TBSが11月26日に公表した「旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査委員会による報告書」で、同事務所内の派閥対立に制作現場が翻弄されていたという証言が紹介されていたという。あらためて故・ジャニー喜多川氏が率いていた旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)のテレビ局支配によって、ジャニー氏の性加害問題に触れられなかった実態が明るみに出ているが、一方で、思わぬ角度から、芸能界と性加害にまつわる問題を暴露していたのが、あの“ヒール系”人気芸人。テレビ局内の関係者が、ジャニー氏に通じるような性加害を芸人に対して、行っていたというのだ。(11月1日配信)

 お笑いコンビ・とろサーモン久保田かずのぶが暴露した“ジャニー喜多川氏みたいな人”にまつわるトークが波紋を広げている。

 久保田は、10月30日までにYouTubeで公開された、2ちゃんねる開設者・ひろゆき氏との対談動画で、「芸能界の闇」について言及。リスナーから届いた「ジャニー喜多川みたいなノリで男芸人を喰う男芸人っていましたか?」との質問に対し、「オレもう初めて言いますけど、某テレビ局の有名な方がいらっしゃるんですけど、その方は芸人を呼んで、お仕事の話をして、その帰りにタクシー乗った時にほっぺたにブチュっとキスしたりとか、舌入れたりとかして…」と衝撃のセクハラ行為をぶっちゃけた。

 ジャニーズ事務所創業者の故・ジャニー喜多川氏をめぐっては、過去の所属タレントに対し、デビューと引き換えにした性加害があったことが発覚した。しかし、久保田によると、その“テレビ局の人物”は、芸人に散々ハラスメントをはたらいた挙げ句、「で、仕事をくれないっていう」「そういう人はいます」とのことだ。

 これにひろゆき氏が「それで(仕事を)くれないって凄いですね。なんか、そういうのって普通は仕事をあげる代わりに(セクハラを)黙ってろよっていう(のが一般的)。仕事くれないんだったら、それは黙らないよねっていう」と指摘すると、久保田は頷きながら「欲求だけでもう、そうするっていう。いますね~」と返していた。

久保田は被害を受けた芸人と実際に話をしたこともあると打ち明け、その芸人はキスをしてきたテレビ局男性への怒りを隠さず、『はっきりと大きい声で、“あいつを殺します”って言ってました』とも証言。旧ジャニーズに限らず、お笑い界にまでセクハラ案件が横行している実態が明かされ、ネットでは『悪い事してる奴はどんどん炙り出した方が良い』『実名で言っちゃえばいいのに』とする声が出たほか、YouTube上で軽々しく触れる内容ではないとして『警察に言えって』『聞いた話で暴露とか適当すぎ』『実名で言えないような話なら最初からするべきではない』などの指摘が出ています。どこまで真実なのかが伝わりづらいですが、事実であればセクハラに該当するのは間違いなく、エピソードトークのネタとして扱うにはセンシティブすぎるものだったといえるでしょう」(テレビ誌ライター)

 現在、旧ジャニーズ事務所から社名変更したSMILE-UP.は数百人にも及ぶ被害者へのケアを進めている真っ只中だが、芸能界には、ジャニー氏の他にも襟を正すべき人物がいるのかもしれない。

(木村慎吾)

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