『ガールズ&パンツァー』と『ラブライブ!』は知っているだろうか? ここ近年大ヒットしたコンテンツだ。ヒットした理由は多々あり、それを解明していくのは非常に難しいが、そこに共通する要素を見出すことで分かることもあるかもしれない。そんなわけで、以下の4つを共通要素としてみる。

『バガタウェイ』中面をチェック!

女子高生
・部活もの(大会とライバル校の存在、努力&勝利)
・チームプレイ
ユニフォームもスカート


 癒やしを求める日常系といわれる作品群とは違い、これらは大会優勝など明確な目標があり、それに向かって少女達が努力し成長していく様に多くの読者は心ひかれていく。そして、それと同じくらい男は皆、かわいい女の子のスカートを見るのは大好きだ。

 ともかく…、多くの読者をひきつけるには、上に挙げた要素を備えつつ、さらに1つ以上違う要素のあるものだとひらめいた。同時に、私のお気に入りマンガから“次のガルパン、次のラブライブ”と目すべき1つの作品が浮かび上がってきた。それは『バガタウェイ』(古日向いろは/マッグガーデン)だ。

 2008年に連載が開始され、現在も連載中の人気マンガだ。内容は、離島育ちのヒロイン空木雫(うつぎ しずく)が本土の高校に入学し、ラクロスと出会い、友人や先輩、後輩たちと共に部活動を通して成長していく王道のスポーツものだ。

ラクロスといえば、知名度は低いが、なんとなくお嬢様スポーツというイメージを持つ人は多い。しかしこのマンガを読めば、その認識は変わることだろう。ラクロスは原型がネイティブ・アメリカンの狩りの訓練を兼ねた集団ゲームともいわれ、その激しさから地上最速の格闘球技とも称されている。作中でも躍動感あふれる描写が多々あり、お嬢様が気楽やるスポーツだとは到底思えない。

 お嬢様イメージの要因はかわいいユニフォームからだろう、本作でもその期待通り様々な学校のかわいいユニフォームが登場し、華麗にスカートが舞う。しかしパンチラは無い、なぜなら大半がスパッツタイツを履いているからだが、それも魅力の1つだ。ちなみに私はタイツ派である。

 2009年春、新社会人になったばかりの私は水道橋のコミック専門店でこの作品にであった。店舗でみた元気に走る彼女たちに一目惚れしたのだ。その年、『けいおん!』のアニメが始まり日常系ブームの全盛期へと突入していく。遅くなったかもしれないが、この作品が多くの人の目に留まり、魅了していくのはこれからだろう。

『バガタウェイ』(古日向いろは/マッグガーデン)