ヨーロッパリーグ(EL)グループE第5節、リバプールvsLASKリンツが30日にアンフィールドで行われ、ホームのリバプールが4-0で快勝した。なお、リバプールのMF遠藤航はフル出場した。

前節、トゥールーズに敗れてグループステージ連勝がストップした首位のリバプール(勝ち点9)は、今節の結果次第で首位通過を確定できるなかで最下位のLASK(勝ち点3)と対戦した。クロップ監督は1-1のドローに終わった直近のマンチェスター・シティ戦から先発9人を変更。ツィミカスとサラーを除く9人を入れ替えて遠藤やエリオット、ガクポ、コナテらがスタメンに名を連ねた。

立ち上がりはアウェイのLASKが前から圧力をかける勇敢なプレーを見せたことで、一進一退の攻防となる。それでも、最後の局面では個のクオリティで勝るホームチームは11分、グラフェンベルフ、エリオット、ガクポと鮮やかなダイレクトプレーで中央を崩してゴール前のガクポがシュートを放つが、これは枠を捉え切れない。

だが、直後の12分には中央から右サイドへの展開からジョーゴメスのクロスにゴール前で複数の選手が反応すると、最後はルイス・ディアスダイビングヘッドで合わせた。

良い時間帯にリードを手にしたリバプールは畳みかける攻めで2点目を奪取。15分、中盤での遠藤のボール奪取から縦に速い攻撃を仕掛けると、ボックス中央で粘ったディアスからボックス右ライン際に抜け出したサラーにスルーパスが通る。最後はサラー折り返しが相手DFにディフレクトしてファーに流れたところをガクポが難なく押し込んだ。

わずか15分で2点のリードを手にしたホームチームは、ウソルの推進力を活かしたLASKの攻撃にやや手を焼くものの、前がかりな相手を引っくり返すカウンターでその後も際どいシーンを作り出していく。

前半半ばを過ぎても攻め切れないLASKに対して、着実にフィニッシュで攻撃を完結させるリバプール優勢のまま試合が進んでいく。この流れで32分にはツィミカスのクロスバー直撃のミドルシュート、エリオットの直接FK、再三ボックス内に侵入したサラーのフィニッシュで3点目に迫ったホームチームだったが、前半の内にトドメを刺すことはできなかった。

後半も勢いを持って入ったリバプールは、立ち上がりの48分にはペナルティアーク付近でルーズボールに反応した遠藤が右足のダイレクトボレーを狙うが、これはうまくミートできない。

だが、直後の50分にはボックス内に抜け出したガクポが相手GKのファウルを誘ってPK獲得。ここでキッカーのサラーが強烈なシュートを右下隅へ突き刺し、早くも勝利を決定づけるゴールを奪い切った。

この展開を受けてクロップ監督は56分に3枚替えを敢行。コナテとサラーディアスを下げてアレクサンダーアーノルド、カーティス・ジョーンズ、ヌニェスをピッチに送り込んだ。この交代後もペースを落とすことなく貪欲に攻めるホームチームは、ヌニェスやガクポらが幾度も際どいシーンを作り出していく。

後半半ばから終盤にかけては中盤が間延びするオープンな展開のなかで互いにゴールへ迫る場面が訪れるが、両GKが集中した対応でゴールを割らせず。膠着状態が続く。

その後、ブラッドリー、チャンバースの若手2人をピッチに送り込んで試合をクローズにかかったリバプールは、試合終了間際の92分には遠藤、アレクサンダーアーノルドと中央で繋ぎ、最後はボックス左に持ち込んだガクポが鋭い右足のシュートをファーポストに突き刺し、トドメの4点目とした。

そして、ホームで快勝を収めたリバプールは首位通過を確定し、超過密日程が続くなかでサン=ジロワーズとの最終節を完全な消化試合とした。

また、、同日行われたトゥールーズvsユニオン・サン=ジロワーズは、0-0のドローに終わった。なお、サン=ジロワーズのDF町田浩樹はフル出場した。

2位のトゥールーズ(勝ち点7)と3位のサン=ジロワーズ(勝ち点4)による一戦はアウェイチームが優勢に試合を運んだが、トゥールーズの堅守を前にゴールが遠い。

後半終盤にはサン=ジロワーズがリスクを冒して前に出たが、最後までゴールを奪うことはできず。ゴールレスドローでの決着となった。