菅野美穂が主演を務める木曜ドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」(毎週木曜夜9:00‐9:54、テレビ朝日系)の第7話が11月30日に放送。第7話では、ゆりあ(菅野)が、家を出てしまったみちる(松岡茉優)ら親子を連れ戻す姿が描かれた。これまでみちると一定の距離を保っていたゆりあが、みちるら親子を私の家族と発言。グッと仲が深まったゆりあみちるの姿に涙があふれた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】ほっこり…!並んで帰宅するゆりあ(菅野美穂)ら伊沢家一同

■「ゆりあ先生の赤い糸」とは

同ドラマは、2023年の「第27回手塚治虫文化賞」で頂点となる「マンガ大賞」に輝いた入江喜和の「ゆりあ先生の赤い糸」(講談社)が原作。夫の介護、愛人との同居、嫁しゅうとめ問題などを痛快に乗り越える、かつてない地味でタフで明るい、平凡な“主婦ヒロイン”の姿を描く。

■「ゆりあ先生の赤い糸」第7話を振り返る

主婦・伊沢ゆりあは、“禁断の恋”の相手・伴優弥(木戸大聖)が、過去のバイク事故のせいで性機能障害を抱えていると知る。優弥は自分自身が不良品だと思っているから、かなり年上の私を相手にしたのではないだろうかと、ふと湧き上がった複雑な感情を、ゆりあは拭えずにいた。

時を同じくして、いまだ寝たきり状態にある夫・伊沢吾良(田中哲司)を介護するため、営み続ける“夫の愛人や隠し子たちとの同居生活”に、またも予期せぬトラブルが発生する。ゆりあの後押しでバレエを習い始めたみちるの長女・小山田まに(白山乃愛)だったが、レッスン時間の変更に伴い、保護者の迎えが義務化されることに。仕事があるみちるに代わり、ゆりあは自分が迎えに行くと申し出るが、みちるは申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

そんな中、レッスンのたびに思うように上達できず、肩を落として帰ってくるまにに、このままバレエを続けさせるか否かで、ゆりあと軽く衝突してしまうみちる。しかも、みちる親子をよく思わない吾良の妹・伊沢志生里(宮澤エマ)が、さらに追い詰めるようなことを耳打ち。居た堪れなくなったみちるは突然「家を出ようと思う」と、ゆりあに告げる。

何とかして、みちるを引き留めようとするゆりあ。一方、自分の孫かもしれないまにと小山田みのん(田村海夏)をかわいがるしゅうとめ・伊沢節子(三田佳子)は、志生里への怒りを爆発させる。 騒然となる伊沢家。そんな中、みちるゆりあに向かって“吾良との関係と過去”を洗いざらい告白。さらに“一家”が揉め続ける中、吾良に異変が起こる。

みちるが感じた疎外感

ゆりあは、優弥のことで頭がいっぱいになり、気持ちの余裕がなかった。そこへみちるがやって来て、まにのバレエについての話を持ち掛ける。

レッスンの時間が変更になったので迎えが必要になったと話を切り出したみちるに、自分が迎えに行くと言うゆりあ。そんなゆりあみちるは、負担をかけてばかりで申し訳ない気持ちと、まに自身がバレエがうまくならないことを悩んでいると告げる。

みちるに、ゆりあは八つ当たりをするように、辞めさせたいんじゃないのと言い放つ。ゆりあの言い方にびっくりしながらも、いつもとは違うゆりあの状態に何かあったのかと首をかしげるみちるの姿はとても印象的だった。

その後、志生里の言葉をきっかけでみちるが家を出る事態に発展。引き留めようとするゆりあに、みちるはこれまで感じていた疎外感を告白する。ゆりあに何でも相談していたみちるにとって、ゆりあが自分には何も打ち明けてくれないことが何よりもずっと悲しかったのだ。

■初めてできた恋バナ仲間

みちるは疎外感を隠していた。自分は愛人であり、ゆりあに何かを言える立場ではないからだ。しかし、志生里の言葉がトリガーになった。ゆりあが引き留める中、みちるはまにとみのんを連れ、家を飛び出してしまった。

公園で身を寄せ合っているみちるら親子の元にゆりあが現れる。みちるの前には怪しい男がおり、ゆりあは私の家族には指一本触れさせないと怒鳴りつける。実際には怪しい男は吾良の友人だったが、みちるは、ゆりあが自分たちを怪しい男から守り、「私の家族」と称してくれたことがうれしかったのだ。

家に帰ったゆりあみちるは、腹を割って話すことに。みちるは自分の過去や、みのんの本当の父親は吾良ではないこと、吾良との本当の関係を打ち明ける。そんなみちるゆりあも自分が恋をしている優弥の写真を見せ、胸の内を曝け出す。

ゆりあみちるも恋の話をするほど信頼している相手がいなかったと思う。2人にとって互いが初めてできた恋バナ仲間だと考えると、なんだかほっこりとする。そして、ゆりあみちるの距離がなくなり、「家族」になれたことに涙があふれた。

みちるVS志生里で吾良に変化が

ゆりあと話をする中で、みちるは志生里が稟久と偽装結婚をすることで、ゆりあを追い出そうとしていることを知る。その表情から分かるが、みちるは、ゆりあに対する志生里の態度が許せなかったのだろう。

怒りをぶつけるように、ゆりあが飲んでいた酒の空き缶をバキっとつぶす格好いいみちる。ちょっとへこませてみようなかなという言葉通り、後日、志生里をへこませることに。

冷静に志生里を追い詰めるみちると、大げさに騒ぐ志生里。ぴりぴりムードの中、吾良が話し出す急展開に。吾良がずっと起きていたことが明らかになり、このけんかはお預けになった。

今後もきっと対立するであろう、みちると志生里。今後の2人はどのような決着になるか、気になるところだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

菅野美穂“ゆりあ”は松岡茉優“みちる”ら親子を「私の家族」と発言/(C)テレビ朝日