2日、明治安田生命J3リーグ第38節(最終節)の10試合が各地で行われた。

前節連敗を止め、2位をキープした鹿児島ユナイテッドFC(勝ち点61)は5位・ガイナーレ鳥取(勝ち点55)とアウェイで対戦。引き分け以上ならJ2復帰が現実的な中、前半をゴールレスで終えると、後半の56分に痛恨の失点。PKを与えてしまい、鳥取の普光院誠に決められた。

追いかける鹿児島は76分、途中出場の山本駿亮が味方とのワンツーからペナルティアーク内で右足を振り抜くと、シュートはゴール左隅へ。このまま1-1の引き分けで終えた鹿児島は同時刻開催の3位・カターレ富山(勝ち点59)の結果を待つのみとなった。

鹿児島引き分けのため、逆転昇格に向け、大量得点での勝利が必要となる富山は11位・Y.S.C.C.横浜(勝ち点52)をホームに迎えた。立ち上がりから先制したのはYS横浜。8分、GKからのフィードが一気に前線まで届くと、抜け出した松村航希がシュートを流し込んだ。

1点を追う富山は前半アディショナルタイム、今シーズン限りでの引退を発表している高橋駿太が左からのクロスを頭で押し込み、値千金の同点弾を奪う。さらに、1-1のまま終盤までもつれ込むと、後半アディショナルタイムにはアルトゥール・シルバがPKを沈め、富山が劇的な逆転勝利を収めた。

この結果、富山は鹿児島に勝ち点「62」で並んだが、得失点差で「6」及ばず。2位を死守した鹿児島が5シーズンぶりのJ2復帰が決めた。

その他、J3優勝とJ2復帰をすでに決めていた愛媛FC(勝ち点70)は3試合ぶりの白星を手にし、勝ち点73でフィニッシュ。J3昇格初年度の奈良クラブFC大阪はそれぞれ5位と11位でシーズンを終えている。

一方、下位はテゲバジャーロ宮崎が19位に終わり、ギラヴァンツ北九州が最下位に。本来なら日本フットボールリーグ(JFL)勢との入れ替え戦ならびに自動降格となるが、Jリーグ参入要件を満たすチームがいなかったため、北九州と宮崎はともにJ3残留が決まった。

明治安田生命J3リーグ第38節
12月2日(土)
松本山雅FC 0-1 奈良クラブ
ガイナーレ鳥取 1-1 鹿児島ユナイテッドFC
FC大阪 1-2 愛媛FC
FC岐阜 0-1 ギラヴァンツ北九州
アスルクラロ沼津 2-3 FC今治
カターレ富山 2-1 Y.S.C.C.横浜
AC長野パルセイロ 2-2 テゲバジャーロ宮崎
福島ユナイテッドFC 0-0 FC琉球
いわてグルージャ盛岡 1-0 カマタマーレ讃岐
ヴァンラーレ八戸 0-0 SC相模原

明治安田生命J3リーグ順位表
1位:愛媛FC|勝ち点73/+11
2位:鹿児島ユナイテッドFC|勝ち点62/+17
―――――J2昇格
3位:カターレ富山|勝ち点62/+11
4位:FC今治|勝ち点59/+12
5位:奈良クラブ|勝ち点57/+13
6位:ガイナーレ鳥取|勝ち点56/+5
7位:ヴァンラーレ八戸|勝ち点56/+2
8位:FC岐阜|勝ち点54/+9
9位:松本山雅FC|勝ち点54/+4
10位:いわてグルージャ盛岡|勝ち点54/-1
11位:FC大阪|勝ち点53/+3
12位:Y.S.C.C.横浜|勝ち点52/-2
13位:アスルクラロ沼津|勝ち点51/±0
14位:AC長野パルセイロ|勝ち点50/-8
15位:福島ユナイテッドFC|勝ち点47/-5
16位:カマタマーレ讃岐|勝ち点44/-16
17位:FC琉球|勝ち点43/-18
18位:SC相模原|勝ち点41/-4
19位:テゲバジャーロ宮崎|勝ち点39/-21
20位:ギラヴァンツ北九州|勝ち点31/-12