プレミアリーグ第14節、アーセナルvsウォルバーハンプトンが2日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが2-1で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は79分までプレーした。

リーグ連勝で首位に浮上したアーセナルは、12位のウォルバーハンプトン相手のホームゲームで3連勝での首位固めを狙った。前節のブレントフォード戦を途中出場ハヴァーツの値千金のゴールによって1-0と勝ち切ったアルテタのチームは、ミッドウィークチャンピオンズリーグ(CL)では前回対戦で敗れたRCランス相手に6-0の圧勝。最終節を残しての首位通過を確定させた。

公式戦4連勝と絶好調のチームは、今季上位陣相手に善戦する曲者との一戦に向けて先発1人を変更。ハヴァーツに代えてトロサールを左インサイドハーフで起用し、冨安は右サイドバックに入った。

[5-3-2]の後ろ重心で臨んだウルブスに対して、アーセナルが立ち上がりからハーフコートゲームを展開。すると、直近のRCランス戦でも躍動した右サイドの連携から早々のゴールが決まる。

6分、右サイド深くでいずれも複数のDFに囲まれたサカとガブリエウ・ジェズスの仕掛けとパス交換で崩しを試みたなか、ボックス手前右の冨安がワンタッチで差し込んだパスでゴール前に抜け出したサカが右足のシュートを流し込んだ。

冨安の2試合連続アシストから生まれたサカの2試合連続ゴールで先手を奪ったアーセナルは、畳みかける攻めで追加点まで奪い切る。13分、ピッチの幅を大きく使った攻めで揺さぶりをかけると、サカの右クロスがファーに流れたところからジェズスとのパス交換でジンチェンコがポケットを取って正確なプルバック。これを中央のウーデゴールが左足のダイレクトシュートで合わせ、サカに続き公式戦2試合連発とした。

RCランス戦を彷彿とさせる厚みのある攻撃で2点のリードを得たホームチームは、以降も積極的にゴールを目指していく。一方、守勢が続くウルブスは20分過ぎに負傷したGKジョゼ・サがプレー続行不可能となり、控えGKベントリーのスクランブル投入まで余儀なくされる。

前半半ばから終盤にかけてもアーセナル優位は揺るがず。冨安とジンチェンコの両サイドバックも頻繁に高い位置で攻撃に絡む多彩な攻めで易々とフィニッシュまで持ち込んでいく。

37分にはサカのお膳立てからマルティネッリに3点目のチャンスも、ボックス左で放った右足のシュートは惜しくも右ポストを叩く。その後、前半終了間際には2点差の余裕か守備で緩みを見せたなか、クーニャ、ファン・ヒチャンの2トップに際どいボックス内への侵入を許したが、ここはDFガブリエウとGKラヤの冷静な対応によって事なきを得た。

来週ミッドウィークにもリーグ戦が控えており、早い時間帯に勝負を決めるべく後半も立ち上がりから攻勢に打って出るホームチーム。48分には冨安が右サイドの深い位置から決定的なクロスを供給するが、DFと交錯したジェズスは頭で合せられない。

対して後半も押し込まれるウルブスだが、53分にはボックス左で仕掛けたクーニャがニア上を狙った鋭い左足シュートでゴールへ迫る。だが、ここはGKラヤの好守に阻まれた。

以降もアーセナルが圧倒的にボールを握るものの、徐々に攻めあぐねて試合は膠着状態に陥る。その流れでウルブスはドハーティとサラビアを、アーセナルはジェズスに代えてエンケティアを投入し、互いに選手交代で変化を試みる。

一連の交代もアーセナル優勢で試合が進むなか、マルティネッリに代えてハヴァ―ツを投入した直後にホームチームにアクシデント発生。79分、左のふくらはぎを痛めた冨安がピッチに座り込んでしまい、ホワイトがスクランブル投入された。

すると、86分にはウルブスが相手のミスを突いて1点を返す。相手陣内のボックス右でジンチェンコからセメドがボールを奪うと、中央でボールを引き取ったクーニャが鋭い左足のシュートをゴール左隅へ突き刺した。

冨安の負傷交代にミスからの失点と流れが悪いアーセナルだが、直後には試合を決めるビッグチャンスが舞い込む。中央を突破したウーデゴールからのスルーパスにエンケティアが抜け出すが、GKとの一対一で放ったシュートは左ポストに嫌われて絶好機を逸した。

その後、試合終盤は長身FWカライジッチを投入してパワープレーを敢行するアウェイチームに対して、アーセナルはジョルジーニョ、キヴィオルの投入で逃げ切りに態勢に入る。

この最終盤の攻防はアーセナルに軍配が上がり、今季初のリーグ3連勝を飾ったアーセナルが首位キープに成功した。