エンゼルスとは蜜月の関係にある大谷。それだけに電撃的な再契約の可能性もゼロではないか。(C)Getty Images

 にわかに囁かれる“ウワサ”に厳しい反応が飛んだ。

 激動のレギュラーシーズンが終わって早2か月。メジャーリーグでは各球団によるオフの強化が着々と進行。フリーエージェント(FA)の大物選手たちを中心にありとあらゆる交渉が日々行われている。

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 今、とりわけ大きな注目を集めるのが、エンゼルスからFAとなった大谷翔平だ。2023年シーズンに「シーズン2桁勝利&40本塁打以上」の金字塔を打ち立てるなど二刀流で異彩を放った男には、複数球団が獲得に本腰を入れているとされ、予想されている契約金は「契約額は5億ドル(約745億円)をはるかに超える額に跳ね上がる」(米スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者)と言われている。

 果たして、二刀流スターはどの球団に行くのか。人々の関心が集まるなかで、一部メディアや識者たちの間で囁かれているのが、エンゼルスとの電撃的な再契約のウワサだ。

 もっとも、ポジティブな要素はある。今年8月に右肘側副靭帯を損傷した大谷は、翌月にキャリア2度目となる右肘の手術を執行。来シーズンは打者に専任し、投手としては1年間のリハビリを行う見込みとなっている。ゆえに2018年のオフに同じく右肘にトミー・ジョン手術を行って、そこから復帰を遂げるまでのプロセスを知る古巣は、キャリアの再生をスムーズに進める可能性がある。

 ただ、エンゼルスは9年連続でポストシーズン進出を逃している。要所で勝ちきれないチーム状況は「ヒリヒリした9月を過ごしたい」とした大谷が“唯一明かしている”移籍先のヒントとはマッチしない。

 無論、エンゼルス電撃復帰説には「ありえない」という見解を示す記者もいる。米メディア『Barstool Sports』などで執筆しているジャレッド・カラビス記者は、自身のX(旧ツイッター)で、「さすがに実現するとは思わない。だけど、もしもショウヘイ・オオタニがエンゼルスに戻ったら、野球界にとって94年のストライキ以来最悪の出来事だろう」と投稿。皮肉交じりにウワサを一蹴している。

 あまりに辛辣な投稿にはエンゼルス・ファンから批判も殺到した。しかし、カラビス記者は「あなたたちの私に腹を立てている原因は、自分のチームにある。スター選手たちを無駄にしているのは私のせいじゃない」と反論を展開している。

 とにもかくにも、大谷のエンゼルス復帰説がわずかながらに可能性として残っているのは、間違いなさそうな雰囲気ではある。そんな状況で稀代の天才はいかなる決断を下すのか。その動向は最後まで興味深く見守りたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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