なでしこジャパンは3日に国際親善試合でブラジル女子代表と対戦し2-0で勝利した。

パリオリンピック出場を目指すなでしこジャパン。最終予選が残っている中、年内最後の活動としてブラジル遠征を実施。11月30日12月3日と、アウェイで強豪ブラジルとの2連戦を行うこととなった。

3日前に行われた第1戦を壮絶な打ち合いの末に惜敗した日本は、その試合からスタメンを5人変更。GKに田中桃子を起用し、4バックは清水梨紗、古賀塔子、南萌華、遠藤純。中盤はアンカーに熊谷紗希、2列目は右から藤野あおば、林穂之香、杉田妃和、猶本光を配置。1トップに田中美南を起用した。

日本は開始早々の3分にピンチ。右サイドからのアリークロスをカットしようとした古賀が伸ばした右足に当たったボールが右ポストを直撃した。

ピンチを脱した日本は、17分にセットプレーから先制する。遠藤の右CKをファーサイドの南が右足ボレーで合わせると、相手DFにディフクレトしたボールがゴール右に突き刺さった。

先制した日本は、19分にも左サイドを持ち上がった猶本が中央へパスを送ると、バイタルエリア中央左手前でボールを収めた田中美南が素早く左足を振り抜く。相手GKの意表を突いたシュートはそのままゴール右隅に吸い込まれた。

連続得点を奪った日本は、直後の21分にボックス左深くまで侵入したアドリアナの折り返しからピンチを迎えたが、プリシラのシュートは古賀がブロック。さらにこぼれ球に反応したサンパイオがシュートを放ったが、これも古賀のブロックで難を逃れる。

日本は30分にも、プリシラのパスでボックス中央右から侵入したデビーニャのシュートを許すと、GK田中桃子が右手に触れたボールが左ポストを直撃。さらにゴール前で古賀と清水がお見合いしたこぼれ球からジェイゼがシュートを放ったが、再び好反応を見せたGK田中桃子の弾いたボールを清水がゴールライン手前でクリアした。

後半から林と杉田を下げて長谷川唯と石川璃音を投入した日本は、50分にミスからピンチ。ポルティージョのスルーパスに反応し飛び出したGK田中桃子がファンブルすると、こぼれ球を拾ったジェイゼに決定機を許したが、シュートは右サイドネットに外れた。

一進一退の展開が続く中、日本は58分に猶本を下げて宮澤ひなたを投入。しかし、61分に中盤でのボールの奪い合いで宮澤が左足を負傷すると、プレー続行不可能となり、62分に長野風花が緊急投入された。

その後、ブラジルは69分にホームサポーターの大声援を受けるマルタを投入。対する日本は、72分に田中美南を下げて植木理子を、84分に熊谷を下げて谷川萌々子をピッチに送り出す。

終盤にかけてはブラジルに押し込まれる時間が続いたが、集中した守りで前半の2ゴールを守り抜いた日本が2-0で勝利。なでしこが年内最終戦を白星で飾った。

ブラジル女子代表 0-2 なでしこジャパン
17分:南萌華(ローマ)
19分:田中美南(I神戸)

なでしこジャパンメンバー
GK:田中桃子(日テレV)
DF:清水梨紗(ウェストハム)、古賀塔子(JA福島)、南萌華(ローマ)、遠藤純(エンジェル・シティ)
MF:藤野あおば(日テレV)、林穂之香(ウェストハム)[→46分 石川璃音(浦和L)]、熊谷紗希(ローマ)[→84分 谷川萌々子(JFA福島)]、杉田妃和(ポートランド・ソーンズ)[→46分 長谷川唯(マンチェスター・シティ)]、猶本光(浦和L)[→58分 宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)][→62分 長野風花(リバプール)]
FW:田中美南(I神戸)[→72分 植木理子(ウェストハム)]