ピエール瀧が主演する映画『水平線』より、特報と場面写真が解禁された。

【動画】他者を弔い、自らを再生する―震災で妻を失った散骨業の男と娘の親子の物語 映画『水平線』特報

 本作は、福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんとお別れできないまま立ち止まってしまった、ある親子の物語。

 震災で妻を失い心に傷を抱えたまま、高齢者や生活困窮者を相手に散骨を請け負う主人公・井口真吾をピエール瀧が重厚さと軽妙さをたたえながら人間味豊かに演じる。真吾の一人娘で、水産加工場で働く奈生には栗林藍希。このほか足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲らドラマや舞台と幅広く活躍する実力派キャストが名を連ねる。

 監督は本作が長編映画監督デビューとなる小林且弥。小林監督は2001年に俳優としてのキャリアをスタートさせ、主演のピエール瀧とは、2013年に白石和彌監督『凶悪』でヤクザの兄貴役と舎弟役で共演し意気投合。自身初の監督作品の主演にはピエール瀧しかいないと切望し、今回、俳優×監督としての再タッグが実現した。

 30秒の特報では、大切な人の突然の不在に立ち止まってしまっている父と娘の複雑な心情と葛藤が描かれ、ある遺骨を巡る外からの正義の声に対し、「あんたが言う風化なら 風化しちまえばいい」と返す真吾の言葉で、当事者が抱く違和感を映し出す。主人公真吾と彼をとりまく人々の間で、さまざまな感情が交錯し物語が展開していくことを予感させる特報となっている。

 映画の舞台となる福島では、フォーラム福島にて12月8~14日の1週間限定で先行上映を実施。12月8日17時30分、同9日10時と13時の回の上映後には、主演・ピエール瀧と小林監督による舞台あいさつを開催する。

 映画『水平線』は、2024年3月1日より全国順次公開。2023年12月8~14日、フォーラム福島にて先行上映。

映画『水平線』場面写真 (C)2023 STUDIO NAYURA