ようやく奪ったプレミア初ゴール。遠藤の表情も気迫に溢れた。(C)Getty Images
文字通り値千金の一撃だった。
現地12月3日に行なわれたプレミアリーグの第14節で、遠藤航が所属するリバプールは、ホームでフルアムと対戦。4-3で劇的な逆転勝利を飾り、首位アーセナルと勝点2差の2位に浮上した。
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アンフィールドが熱狂の坩堝とかした。そんなドラマチックな逆転劇の呼び水となったのは、日本代表MFのゴールだ。2-3とビハインドを追っていた83分にライアン・フラーフェンベルフに代わって投入された遠藤は、4分後に目の覚めるゴラッソをねじ込む。
87分、モハメド・サラーからの落としを敵陣のバイタルエリアで受けた背番号3は、迷わず右足を一閃。鋭い弾道のシュートがゴール右上隅に突き刺さった。
遠藤にとってプレミアリーグ初ゴールとなった嬉しい一発で勢いづいたレッズ(リバプールの愛称)はもう止まらない。同点からわずか2分後にトレント・アレクサンダー=アーノルドが強烈なミドルシュートを沈め、鮮やかに逆転したのであった。
試合後にユルゲン・クロップ監督が「ワタはすごく重要だった。すごく、すごく良かった!」(記者会見談)と絶賛した遠藤には、これまで辛口な評価を並べきた地元メディアも流石に賛辞を送っている。
英国内にも拠点を構える米メディア『The Athletic』のグレッグ・エヴァンズ記者は、「彼は中盤に落ち着きをもたらすために投入された。だが87分、冷静かつトップコーナーにゴールを決めて同点弾をもたらしてみせた。間違いなく、ワールドクラスのフィニッシュだった」と遠藤のゴラッソを称賛。そして、率直な感想も記している。
「どういうわけか、エンドウのゴールは、この日最高のゴールではなかった……。しかし、ボックス外からエンドウが放った美しいシュートは、まさに青天の霹靂だった」
リバプールを熱心に追う現地記者の感嘆させた遠藤。彼が呼び起こしたと言っても過言ではない勝利は、地元識者も唸る。
リバプール専門ポッドキャスト『The Redmen TV』のホストを務めるジェフ・ゴウルディング氏は、自身のX(旧ツイッター)で「決してリバプールを疑ってはいけない。リバプールのことを諦めてはいけない。この時期は、とにかく勝つことだ。そしてリバプールは再び勝ち方を見つけた。後で振り返ったとき、トレントの決勝点がタイトルレースに残るための重要な瞬間になったと思うかもしれない。リバプールは魔法だ」と感慨深げに綴った。
レッズを勢いづかせる勝利に貢献した遠藤は、このままチーム内での序列を高められるか。来年1月に開幕するアジアカップでの離脱が予想されるだけに、少しでもインパクトを残しておきたいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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