奈緒と木梨憲武がダブル主演を務めるドラマ『春になったら』(カンテレフジテレビ系/2024年1月15日より毎週月曜22時放送)に、濱田岳、小林聡美、光石研、筒井真理子が出演することが決定した。濱田は本作で初となるピン芸人役に挑む。

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 本作は、“3ヵ月後に結婚する娘”と“3ヵ月後にこの世を去る父”が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3ヵ月間を描いた、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。奈緒は娘・椎名瞳を、木梨はその父・椎名雅彦を演じる。

 脚本は福田靖によるオリジナル。演出には、連続ドラマW『フェンス』(WOWOW)、『パンとスープとネコ日和』(WOWOW)『きょうの猫村さん』(テレビ東京系)の松本佳奈、映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人おっさんと住む選択をした』の穐山茉由が参加。福田が描くシリアスとコミカルが同居した世界観で繰り広げる、笑いと感動に満ちた物語を立体的に描いていく。

 早くに母を亡くし、反発し合いながらも1つ屋根の下で支え合って生きてきた瞳(奈緒)と雅彦(木梨)の父娘。いつも通りに迎えた元旦、2人は互いにとって衝撃的な報告をする。「せーの」で同時に発表したその事実は、“瞳が3ヵ月後に結婚すること”、そして“雅彦が病によって余命3ヵ月と宣告されたこと”。お互いあぜんとしつつ、雅彦は、相手が10歳年上の売れないお笑い芸人であることを知って結婚に猛反対。一方の瞳も、かたくなに延命治療を受けようとしない雅彦をなんとか説得しようと試みる。

 互いの幸せを願うからこそ衝突や諦めを繰り返す親子は、それぞれ「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を作り、3ヵ月という残された時間を悔いなく過ごそうとする。次第に明らかになる瞳も知らなかった雅彦の過去や思い、そして雅彦も知らない瞳の結婚相手の秘密…。そして、瞳の結婚相手、親族、友人、職場の人々、雅彦の主治医など、個性豊かな周囲の人たちを慌ただしく巻き込みながら、2人はどのように理解し合い、3ヵ月後の“その時”を迎えるのか?

 この度、濱田岳、小林聡美、光石研、筒井真理子の出演が決定。

 濱田が演じるのは、瞳の婚約者・川上一馬(38)。一馬は勉強が得意で東京大学に入学するも、小さい頃から大好きだったお笑いの道を諦めきれず、大学を中退。コンビを解散し、現在は「カズマルくん」という芸名でピン芸人として活動しているが、鳴かず飛ばずの日々を送っている。そんな一馬と瞳の出会いは、瞳が友人に誘われたまたま一馬のお笑いライブを訪れたこと。落ち込んでいた時に、一馬の鉄板ネタ「ドンマイドンマイ! 僕は好きだよッ」というフレーズに元気付けられた瞳は、徐々に一馬との仲を深めていき、結婚を約束する間柄に。

 相手を優しく包み込む温厚な性格の一馬を瞳は心から愛しているが、10歳年上でしかも売れないお笑い芸人であることから、雅彦には結婚を猛反対されてしまう。さらに彼は、雅彦を驚かせる秘密を抱えていて…。かつて家族のかたちを諦めた一馬が、瞳に出会い、反対されながらも、もう一度家族をはじめようとするその過程を、実力派俳優の濱田が丁寧に演じていく。本作について濱田は「ホームドラマという往年の伝統芸的なものの中に、令和なりの新しさもあって、すごくチャレンジングな作品だと思うので頑張りたいです」と語っている。

 小林が演じるのは、瞳が勤める「杉村助産院」の院長・杉村節子(59)。大ベテランの助産師である節子は、妊婦にとっては心から頼れる慈愛に満ちた人物。杉村助産院で働く仲間のことをまるで自分の家族のように愛し、雅彦のことで悩む瞳にも真摯に寄り添う、瞳にとって人生の師となるような存在だ。ドラマを通して、緩和ケア医の阿波野は“死”を語る一方、節子は“生”を語っていく。本作への出演にあたり、小林は「この世の誰もが、お母さんが命がけで産んだ、かけがえのない命です。そんな尊いことを思い出してもらえるよう、誠実に、楽しんで、演じたいと思います」とコメント。

 光石は、桜鈴会病院の緩和ケアセンターで働く、緩和ケア医・阿波野弘(63)役。「残された時間を病院で苦しむのではなく楽しく過ごしたい」という雅彦の願いを受け、阿波野は最後まで有意義な時間を過ごしてもらうべく心と体のケアをする。そして相手の話にしっかり耳を傾け、寄り添ったアドバイスをすることで、雅彦だけでなく周囲の人々の心をもほぐしていく。阿波野というキャラクターについて、光石は「踏み込み過ぎず、離れ過ぎず、絶妙な距離感を保って演じたいと思っております!」と語る。

 筒井が演じるのは、雅彦の姉で瞳の叔母、神尾まき(64)。まきは自身が営む花屋で働いている、ハンサムな凛々しい女性。昔はやんちゃしていたこともある彼女は、子供の頃から変わらない雅彦のことをいつも気にかけ、姪っ子である瞳のこともかわいがっている。余命3ヵ月であるにもかかわらず治療を受けないと言い張る雅彦をどうにか説得しようと試みるが…。2人にとって良き理解者であり、3ヵ月の物語に最後まで深く関わるまきを演じる筒井は「大切な人との別れは誰しもが経験することですが、1つ1つの家族に違う物語があって、その家族1人1人にもそれぞれの思いがある。けれど共感できる。そんなドラマに参加できることがとても幸せです」と喜びを語っている。

 ドラマ『春になったら』は、カンテレフジテレビ系にて2024年1月15日より毎週月曜22時放送。

新キャストのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■濱田岳(川上一馬役)

――オファーを受けた時の心境をお聞かせ下さい。

ホームドラマに出演するのは憧れの1つだったので、願ったりかなったりでもありますし、深く重いテーマでありながらも、明るさとある種のポップさのある物語で、すごくやりがいがありそうで、ぜひチャレンジしたいと思いました!

――演じる役柄について。

役柄もまたなかなかハードルが高くて。登場するキャラクターの中では、どう考えても1番分が悪いキャラなので(笑)どれだけ一生懸命、婚約者の瞳さんを大事にできるか、どれだけ大好きだという気持ちをもって挑むかが大事かなと思います。男のエゴの部分みたいなのは出しすぎず、でも何でもかんでも言う通りにするわけでもなく、いかに彼女のことを1番に考えて行動するかを意識していきます。

先日、衣装合わせをしたのですが、スタッフの皆さんと“ピン芸人”という役に関して考えまくりました。僕がピン芸人役としてステージに立つ際には、皆で試行錯誤しながら挑めますが、実際の芸人さんは自分だけを信じてステージに立つんですよね…凄いです。今後、お笑いを見る目が変わりそうです。ステージに立つときのことを思い出して簡単には笑えなくなりそう…(笑)。

――視聴者へメッセージを。

ホームドラマという往年の伝統芸的なものの中に、令和なりの新しさもあって、すごくチャレンジングな作品だと思うので頑張りたいです。“家族”というのは、日常から切っても切り離せないものなので、そんな身近なものであるがゆえの親しみやすさや新しさを伝えられたらうれしいです。身近なテーマであるがゆえにハードルは高いと思いますが、皆さんと一緒に楽しみながらつくっていきたいと思います!

■小林聡美(杉村節子役)

――オファーを受けた時の心境をお聞かせ下さい。

私自身ファンでもある松本監督とまたご一緒できること、そして、命がテーマでもあるストーリー、魅力的なキャスト、そのどれもに惹かれ、参加させていただけることにワクワクしました。

――演じる役柄について。

この世の誰もが、お母さんが命がけで産んだ、かけがえのない命です。そんな尊いことを思い出してもらえるよう、誠実に、楽しんで、演じたいと思います。

――視聴者へメッセージを。

スタッフ、キャスト、一丸となって、楽しんでいただけるドラマにしたいと思います!

■光石研(阿波野弘役)

かなりシリアスな題材ではありますが、奈緒さん木梨さんのキャラクターで、優しく軽やかなドラマになる予感がします! 僕の役は、そんなご家族を見守る緩和ケア医。踏み込み過ぎず、離れ過ぎず、絶妙な距離感を保って演じたいと思っております!

■筒井真理子(神尾まき役)

――オファーを受けた時の心境をお聞かせ下さい。

最近はエキセントリックな役を演じることが多い中、今回は生活感のあるホームドラマということでとてもうれしかったです。もともとホームドラマは大好きで、しかも木梨さんの姉、奈緒さんの叔母という共演もうれしいです。福田靖さんの脚本は、泣けて笑えて先が楽しみで仕方ありません。大切な人との別れは誰しもが経験することですが、1つ1つの家族に違う物語があって、その家族1人1人にもそれぞれの思いがある。けれど共感できる。そんなドラマに参加できることがとても幸せです。

――演じる役柄について。

まきは花屋の店主ですが、実は“元ヤン”。元ヤンという設定は初めてなのでとても楽しみです。全身からそんな匂いを醸し出したいと思っています。別れに近づいてゆく弟とその最後を支える瞳の2人はお互い自分の意志を通そうとしますが、まきは叔母としてどう寄り添っていくのか? 撮影の時間を通して大切に過ごしたいと思っています。

――視聴者へメッセージを。

放送の3ヵ月間、ありふれたどこにでもありそうな椎名家の日々に共感して、一緒に時間を過ごして頂けましたらとてもうれしいです。

ドラマ『春になったら』に出演する(左上から時計回りで)濱田岳、小林聡美、筒井真理子、光石研