雄叫びをあげる遠藤。このゴールをきっかけにチーム内での存在感を増したいところだ(C)Getty Images
背番号3が逆転勝利の立役者を見事に演じた。
リバプールの遠藤航は12月3日のプレミアリーグ第14節のフルアム戦、後半途中から出場し、2-3の場面から同点に追いつく、リーグ戦初ゴールを決めた。その直後、リバプールは逆転し4-3で劇的な白星を手にした。
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ホームのリバプールが先制し優位に進めるも、フルアムが追いすがる展開が続いた。ゴールの奪い合いとなり、2-2で迎えた後半35分、リバプールは自陣ゴール前でパスを繋がれ、最後はFWボビー・リードにヘディングシュートを決められこの試合初めてリードを許す。
しかし、ビハインドとなった直後、流れをもう一度引き寄せたのは遠藤だった。逆転を許した3分後、MFライアン・グラフェンベルフとの交替でピッチに立つと、後半42分、相手PA手前でFWモハメド・サラーからスペースに出されたボールに反応、豪快なミドルシュートでネットを揺らした。
遠藤の得点で一気に波に乗ったリバプールは、その1分後にDFトレント・アレクサンダーアーノルドが決勝弾を叩き込み逆転に成功。土壇場で追いつき、勝ち越したことでアンフィールドが熱狂に包まれることとなった。
この試合の主役の1人となった日本人MFには、現地メディアも称賛の言葉を惜しまない。リバプール専門サイト『Liverpool Echo』は試合終了後、ホームチームの勝利を報じる中で、遠藤の同点ゴールをフォーカスしている。
同メディアは「残り6分でライアン・グラフェンベルフに代えてワタル・エンドウが投入されたとき、その交代に首をかしげる者が少なからずいた」と交代時の印象を綴っており、その上で「疑心暗鬼になる必要はなかった。エンドウのシュートは一瞬でアンフィールドの観衆を沸かせた。このシュートは、GKベルント・レノの反応を越えてゴール上隅に華麗に突き刺さった」と歓喜に包まれた場面を振り返っている。
また、この試合まで、チーム内で確固たる地位を築けていない点にも触れ、「ブンデスリーガでは高い評価を得ていたエンドウだが、プレミアリーグの荒波にもまれ、納得のいくプレーはまだできていない」と言及。
続けて「しかしエンドウは、レッズを救い出すために何が必要かを理解していた。攻撃面での貢献はもちろんのこと、タックルなどディフェンス面も含め、アンフィールドが2021年3月以来2度目となるホームでの敗戦を恐れている中、必要なテンポを注入した」と絶賛。
加えて「リバプールの多忙なスケジュールと負傷者リストの増加を考えると、今後数週間はどの選手もチームに貢献しなければならない。エンドウにとっては、これがスタートになるかもしれない」と連戦が続く今後への見込みを示している。
今回のトピックは「ワタル・エンドウは誰も予想しなかったリバプールのヒーローだ」と銘打たれている。わずかな時間の中で大仕事をやってのけ、監督、チームメート、サポーターからの信頼と期待に、最高の形で応えることとなった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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