二宮和也大沢たかお中谷美紀がトリプル主演するドラマ「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第9話が12月4日に放送された。潜入捜査官であったことが明らかになった誠司(二宮)。その潜入先だった犯罪組織アネモネの2代目・ミズキ(中川大志)との新たなやりとりに反響があった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】謎が深まる誠司を演じる二宮和也

■ミズキに会いに行く誠司

同ドラマは、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブという“たった一日”の出来事を1クールかけて描く、謎と愛と奇跡の物語。

主人公は、記憶を無くした逃亡犯の勝呂寺誠司(すぐろじ・せいじ/二宮)、臆病で頑固な洋食店「葵亭」のシェフ・立葵時生(たちあおい・ときお/大沢)、地方テレビ局「横浜テレビ」の報道キャスター・倉内桔梗(中谷)。3人の物語が並行して進んでいき、最後に運命の交錯を果たす。

本名は天樹勇太で、警察官であり、警視庁組織犯罪対策部管理官の蜜谷(江口洋介)により、秘密裏に国際犯罪組織アネモネに送り込まれていたことが明かされた誠司。第9話は、「アネモネを壊滅させる」ため、蜜谷に撃たれた“ふり”をして搬送中だった救急車から逃げ出し、ミズキの元へと向かった。

■誠司に心配と不安から怒りをにじませるミズキ…

そのころ、ミズキはイブの夜に予定されていた大きな取引の中止を相手側から電話で言い渡されていた。相手側が信頼するのは誠司だった。

そこに現れた誠司に、ミズキは蜜谷との関係を問う。「俺が蜜谷を利用したんだ」と誠司。記憶がない自分に仲間だと接触し、取引の場所を聞き出したかったのだろうと。そして逃げるための条件として「今夜の取引場所聞いてきてやると言った。だから今夜の取引は中止しておいた方がいい」と告げた。

ふざけるな」と涙目で怒りをにじませるミズキ。記憶を失った誠司を心配し、さらに取引が成立しなければミズキ自身も誠司もどうなるか分からないのだ。

「やるしかない」と切実な言葉を吐くミズキに、「本当にそれでいいんだな」と近づいた誠司。取引相手に電話をし、「警察の捜査情報はすべて耳に入ってくる」と別の取引場所への変更を提案した。

■ミズキが誠司とハンバーガーを食べるシーンに「エモい

突然「腹減らないか」と言い出した誠司は、ハンバーガーを買ってきた。

初めて会ったときを振り返り、「実は苦手だった」と告白したミズキ。「どうせこいつも親父に取り入って、上に立とうとしてるんだな」と思ったというのだ。しかし命を救ってくれたときから、「根は優しくて、誰よりも情に厚くて、誠司さんにだけは何でも話せるようになった」と。それから5年にわたり、誠司が自分を育ててくれたのだと言った。

対して誠司も「ひ弱でボンボン」な誠司が苦手だったと言った。でも一緒にいるうちに、いつ蹴落とされるか分からない立場である孤独や苦しみを理解するようになり、「お前の力になりたいと思った」という。

ハンバーガーは、TVer限定で配信されているドラマの前日譚でも2人が食べていたものだ。第一印象が苦手な者同士だった2人が5年にわたって築き上げた絆。ハンバーガーを通して描き出されたことに、SNSには「エモかった」「食べながら過去を語るまでの2人がたまらなく切なくて愛おしい」といった声が上がった。

ただ、過去を語った誠司の記憶は戻ったのか。潜入捜査官という立場での「アネモネを壊滅させる」ということから、信じ込ませるためのうそではないのか。その疑問は蜜谷の言葉も関係する。神奈川県警捜査一課長の一ノ瀬(遠山俊也)に、誠司が自分の手配した潜入捜査官であることを打ち明けた蜜谷。ところが、次第にミズキに情が移り始め、任務から降ろしてほしいと訴えていたのだという。そんなとき記憶喪失になり、記憶を取り戻せばミズキ側につくだろうから、全ての片をつけたいと言った。そして天樹勇太に戻らず、勝呂寺誠二のままであれば“違法捜査”にはならないと不敵に笑った。

真相がどこにあるのか、また誠司とミズキの行く末も、より一層気になる展開となった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

ミズキ(中川大志)が誠司(二宮和也)と対峙/(C)フジテレビ