2024年1月24日(水)~2月3日(土)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場 2023/2024 シーズン オペラ『エウゲニ・オネーギン』が上演される。

本作は、2019/2020 シーズン開幕作品として、大野和士芸術監督のロシアオペラ新制作の第1弾として上演された、チャイコフスキーの甘美なオペラ。今回は再演となる。

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

『エウゲニ・オネーギン』はロシアオペラの中でも最もポピュラーな作品であり、華麗な管弦楽バレエ音楽でおなじみのチャイコフスキーの叙情性が存分に味わえる傑作。原作は帝政ロシア貴族社会の男女の行き違いを描いた、プーシキンの格調高い韻文小説。ニヒルな知識人オネーギン、夢見がちな少女タチヤーナらの若者たちが愛と絶望、死に直面する物語が、チャイコフスキーならではの甘美な音楽で綴られ、誰しも胸を打たれる。「手紙の歌」や「青春は遠く過ぎ去り」、終幕の華麗なポロネーズなどは単独で演奏されることも多い人気曲だ。

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

演出を務めるドミトリー・ベルトマンは、ロシア近代演劇の祖・スタニスラフスキー演出をモチーフに、スタニスラフスキーのリアリズムを踏まえ、現代的な視点で人物を自然に活き活きと動かす演出を行う。序盤のロシアの地方貴族の人間模様と、サンクトペテルブルクの公爵夫人となったタチヤーナとオネーギンの絶望を描く終幕とのコントラストも鮮やかで、美しい美術・衣裳も好評を得ている。

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より        撮影:寺司正彦

出演者は、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座などで主演を重ねる世界トップソプラノエカテリーナ・シウリーナが新国立劇場に初登場。オペラパレスでタチヤーナ役のロールデビューを飾る。そしてオネーギンにはヨーロッパで実力派バリトンとして頭角を現し、モネ劇場などで同役を歌っているユーリ・ユルチュク、オリガ役にウィーンチューリヒなど主要歌劇場を席巻するメゾソプラノアンナ・ゴリャチョーワ、レンスキーに欧米で活躍を拡げる強力なテノール、ヴィクトル・アンティペンコらロシアオペラスペシャリストが集まる。

エカテリーナ・シウリーナ(ソプラノ)

エカテリーナ・シウリーナ(ソプラノ

ユーリ・ユルチュク(バリトン)

ユーリ・ユルチュク(バリトン

アンナ・ゴリャチョーワ(メゾソプラノ)

アンナ・ゴリャチョーワ(メゾソプラノ

ヴィクトル・アンティペンコ(テノール)

ヴィクトル・アンティペンコ(テノール

指揮はコンサート、オペラ双方で活躍し、ペルミ歌劇場ムジカエテルナフランクフルト歌劇場などに出演を重ねるヴァレンティン・ウリューピンが新国立劇場に初登場する。

指揮 ヴァレンティン・ウリューピン

指揮 ヴァレンティン・ウリューピン

 
【あらすじ】
19世紀ロシア。 女地主の娘タチヤーナは、妹オリガの恋人レンスキーが連れてきたオネーギンに強く惹かれる。
募る想いを手紙に託すもののオネーギンは相手にしない。 舞踏会でオネーギンはオリガとばかり踊るため、 レンスキーの嫉妬を買い、決闘にまで発展する。 レンスキーを殺害したオネーギンは、自責の念から放浪の旅に出る。 数年後、今や公爵夫人となったタチヤーナの前にオネーギンが現れ、以前とは逆に熱い恋心を打ち明けるが、タチヤーナは彼の気持ちを拒むのだった。

 

新国立劇場『エウゲニ・オネーギン』2019年公演より