脚本家・作家の山田太一氏の長編小説「異人たちとの夏」(新潮社刊)を監督・脚本家のアンドリュー・ヘイが再映画化した「異人たち」が2024年春に公開される。この度、同作が12月3日に発表された英国インディペンデント映画賞で作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞(ポール・メスカル)、撮影賞、編集賞、音楽監修賞という主要部門を独占する最多7冠に輝いた。さらに、ポスタービジュアルも公開された。

【写真】ユニークで美しい…映画「異人たち」ティザービジュアル

■映画「異人たち」ストーリー

ロンドンのタワーマンションで暮らすアダムは、12歳の時に交通事故で両親を亡くした40代の脚本家。それ以来、孤独な人生を歩んできた彼は、在りし日の両親の思い出に基づく脚本に取り組んでいる。そして幼少期を過ごした郊外の家を訪ねると、そこには30年前に他界した父と母が当時のままの姿で住んでいた。その後、アダムは足繁く実家に通って心満たされるひとときに浸る一方、同じマンションの住人である謎めいた青年ハリーと恋に落ちていく。しかし、その夢のような愛おしい日々は永遠には続かなかった。

同作には、「Fleabag フリーバッグ」のアンドリュー・スコット、「aftersun/アフターサン」で米アカデミー賞男優賞にノミネートされたポール・メスカル、「リトルダンサー」のジェイミー・ベル、「ウーマン・トーキング 私たちの選択」のクレア・フォイというキャストが出演している。解禁されたポスターは、そんな彼らの切ない心を写し出したかのような美しいグラデーションが目を引くデザインとなっている。

アンドリュー監督から山田太一へ追悼コメント

アンドリュー監督からは、11月29日に逝去された山田氏に対して「山田太一さんのご家族に心からのお悔やみを申し上げます。山田さんの作品には、多くの人々にとってそうであったように、私に語りかけてくる、優しく思慮深い人間性がありました。それは言葉の背後にある、芸術家の魂の反映だと確信しています。今年、山田さんに映画『異人たち』をご覧いただくことができ、温かく受け入れていただけたことは私にとって多大な意味がありました。私の思いはご家族と共にあります」と追悼のメッセージが贈られた。

なお「ノマドランド」などサーチライト・ピクチャーズの過去作はディズニープラスで配信中。

映画「異人たち」英国インディペンデント映画賞で最多7冠達成/(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.