コミュニティセンターを訪問し、夢や願い、これまでに乗り越えてきたことなどの絵を描いた子どもたちと会った、ユニセフ親善大使のデイビッド・ベッカム氏(インド、2023年11月14日撮影) (C) UNICEF_UNI471349_Mukherjee

【2023年11月15日 アーメダバード(インド)/ムンバイ(インド)/ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)の親善大使であるデイビッド・ベッカムが11月にインドを訪れ、地域社会に変化と革新を起こしている女の子や、ジェンダー格差の是正のために壁を乗り越えてきた若い女性などの、子どもや若者たちと交流しました。

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4日間のインド滞在中、ベッカム大使は西部のグジャラート州などを訪れ、インド政府との協力の下で、ユニセフが支援するプログラムが、女の子や女性にどのように役立っているかを実際に目にしました。

グジャラート州バナスカンタ県で、ベッカム大使は、21歳のリンク・プラヴィバイさんの体験談を聞きました。彼女は以前、婚約を強いられ、15歳で結婚することが決まっていました。それに伴い学校を中退するよう迫られましたが、ユニセフが支援する女の子のためのグループで児童婚が及ぼす害を知りました。自分が置かれた状況をソーシャルワーカーに打ち明けたことで、彼女の結婚は取りやめとなり、現在は地元の大学で看護師を目指して勉強しています。ベッカム大使はまた、子どもが学校に通い続け、児童婚や児童労働にノーと言えるよう支援するコミュニティワーカーや政府関係者、活動家たちと面会しました。

グジャラート大学で、女の子たちとサッカーをするベッカム親善大使(インド、2023年11月13日撮影) (C) UNICEF_UNI471393_Mukherjee

「若い娘を持つ父親として、リンクをはじめ、幼い頃から変化を求めて闘い、自分の将来について発言する女の子たちに会えて、深く感動しました。教育を修め、自分の能力を発揮したいと願う女の子にとって、リンクはお手本です。彼女たちは皆、インド政府と協力してユニセフが支援する指導者の恩恵を受けています」(ベッカム大使)

そしてベッカム大使は、グジャラート大学のヴィクラム・サラバイ・チルドレン・イノベーション・センターで、若いイノベーターや起業家たちと交流しました。子どもや若者、特に女の子によるイノベーションを後押しするために設立されたこのセンターは、こうした施設としてはインドで初めてのものです。27歳のシカ・シャーさんは、農業廃棄物をアップサイクルして環境に優しい天然繊維を作る材料科学会社を設立しました。同社は特許取得済みの技術を用いて、農業廃棄物とファッション業界による環境汚染という二重の問題を解決しながら生産を行う企業としては最高レベルの生産量を実現しています。

ユニセフインド政府と協力し、女の子の教育や、女の子の自信とスキルを高め、次世代の起業家やリーダーとなるための機会に投資しています。

グジャラート・ユース・フォーラムに参加する子どもたちとベッカム親善大使(インド、2023年11月13日撮影) (C) UNICEF_UNI471395_Mukherjee

アーメダバードでベッカム大使は、子どもや若者が変革の担い手となることを目指して、ユニセフがパートナー企業と共に2年前に設立した「グジャラート・ユース・フォーラム」の子どもたちと会いました。そのうちの一人、12歳のプラータ・ヴァナーさんは、6歳のときにクリケットを始め、現在では男子ばかりのチームの唯一の女子選手です。また、恵まれないがん患者に本や絵の収益を寄付している14歳の作家アーリャ・チャヴダさんにも会いました。

ユニセフインド事務所代表のシンシア・マカフレイは次のように述べています。「デイビッド・ベッカムユニセフ親善大使のインド訪問は、すべての子どもが平等な機会と権利を持つことの重要性を伝えるものです。そして、すべての人、特に女の子が力をつけるための均等な機会を得られるよう支援する、ユニセフの使命を再確認するものです。ユニセフは、すべての子どもが生き延び、健やかに成長し、夢を追い求めることができるよう、インド政府の取り組みを支え、深く関わっています。ジェンダー平等の追求は、インドにおけるユニセフのすべての活動の中核をなすものです」

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、南アジアにおけるジェンダー不平等を悪化させました。家庭内暴力や児童婚の増加、賃金労働や雇用の喪失は、この地域で続く長期的な社会経済的ショックの矛先を向けられ続けている女の子や女性に影響を及ぼしました。

コミュニティセンターで、子どもたちとクリケットの試合をするベッカム親善大使(インド、2023年11月14日撮影) (C) UNICEF_UNI471352_Mukherjee

この訪問の一環として、デイビッド・ベッカム親善大使は、ICCクリケットワールドカップ準決勝が行われているムンバイの会場に赴き、伝説的クリケット選手であり、ユニセフ南アジア地域大使でもあるサチン・テンドゥルカルや子どもたちとも交流しました。2人のスポーツ界のスターは、クリケットを通じて女の子と女性のエンパワーメントを目指すユニセフと国際クリケット評議会(ICC)の取り組みを共に祝し、観客に対して、女の子も男の子も、どこに住んでいようと、平等にスポーツや人生の機会を得られるよう、彼らを支えることを呼びかけました。

「私は、子どもに公平な機会を与えるスポーツの力を、強く信じ続けてきました。スポーツは子どもたちに参加を促し、ジェンダーの固定観念を崩し、女の子たちが夢を実現するための有効な手段なのです」とベッカム親善大使は付け加えました。

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ユニセフについて
ユニセフUNICEF国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。https://www.unicef.org/
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日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。https://www.unicef.or.jp/

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