「向こう(IKEA)だけでなく、ニトリという選択もあるとわかってもらえるといいですね」。上気した顔でニトリの社長がインタビューに答えていた。

 日本だと、ニトリニトリであり、IKEAとは店舗からして違う。家具や生活用品を売っている点では同じだが似て非なるものであり、両店の客層もまた違う。そもそも、ニトリは日本が本部(IKEAスウェーデン)。モノ作りからして違う。そういう意味でも、社長の発言はとても興味深い。

 韓国ソウルに「ニトリコリア」がグランドオープンをした。ニトリは「お値段以上」の商品ラインナップで知られる、比較的買いやすい価格設定が消費者ニーズにあっている。10年いちじつ、同じ部屋やインテリアもだめではないが、季節ごとに、そう服にも流行があるように四季ごとに変えていくライフスタイルに、ニトリは非常にマッチしている。

 コロナ渦で消費が落ち込んだ。ステイホームでショッピングもままならなかった。韓国の人々はアフターコロナの今だからこそ、持て余していた購買力をニトリで発揮するかもしれない。

 ニトリには、店舗ごとのお客様直通電話がない。ネットで通話日時を予約して、ニトリのカスタマーが一人のお客様に時間を割いて話を聞くサービスを展開している。店舗ごとのスタッフでは対応できない問い合わせも多々あるからだ。可能であるならば、最寄りの店舗に出向いてもらって、ディスカッションしながらよりお客様に適した品物を購入してほしい方針でもある。

 韓国でも、日本式のサービスが受け入れられるだろう。

 ちなみに、ニトリは、中古住宅の売買をするカチタスという別会社を持っている。中古だが、新しい住まいを必要に合わせて住み替え、ニトリの家具を置く。そんなライフスタイルを発信していくのだろう。

ニトリ カリスマ 経営者 似鳥 昭雄氏