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(写真右:スペーディ社HPより)

「この作品に関わった時間はかけがえのない時間で、生涯忘れることのない時間となりました。この時間を経て、自分らしく表現を突き詰めていけたらと思います」

11月27日、東京・NHKホールで行われた大河ドラマ『どうする家康』のファン感謝祭に登壇した松本潤(40)。イベント終了後、近くの飲食店で『どうする家康』の打ち上げが行われた。

「多忙を縫って出演者やスタッフ計40人ほどが集まり、日付が変わる直前まで続けられました。コロナ禍で大河の打ち上げは長らく禁じられていましたから、大いに盛り上がりました」(番組関係者)

大河がクランクアップしたのは10月下旬だった。松本を知る芸能関係者はこう語る。

「本人いわく、11月は『意外に忙しかった』そうです。その理由は、12月8日から東京・六本木で開催する展覧会『JUN MATSUMOTO EXHIBITION「PERSPECTIVE-時をつなぐ眼差し-」』の準備のため。それに並行して、新会社に関する情報収集にも奔走していたようです」

“新会社”とは、旧ジャニーズ事務所であるSMILE-UP.が新たに設立するエージェント会社のことだ。新会社の社長には、のん(30)のエージェントでもある起業家の福田淳氏(58)が就任予定で、11月9日には福田氏がSMILE-UP.社を訪れ社員に挨拶。

「やることは1つ、再生するしかない。ミラクルを起こしましょう!」

と、社員を鼓舞する言葉を連発していたことを本誌は報じた。

全国紙記者は言う。

12月1日にSMILE-UP.社は、性被害に関する事実確認等を終えた対象者35名のうち、補償内容に同意した23名に補償金の支払いが完了したことを報告しました。また、営業を終了したいわゆる“ジャニーズショップ”が期間限定で8日から新たにオープンすることも発表されました。

しかし、新たなエージェント会社の社長に福田氏が就任することはまだ正式発表されていません。年内には公表されるようですが、“後手後手”に回っている印象は強く、旧ジャニーズ事務所時代を批判していた福田氏の社長就任を面白く思っていないファンが多いのも事実です。エージェント制がどこまで所属タレントに受け入れられるのかを含め、再建への問題は山積しています」

当の松本は大河の撮了後、今後の活動方針を見極めるべく、情報収集に動いたという。

「松本さんは芸能界をはじめ人脈が広く、福田氏に関する数多くの情報が耳に入ってきたそうです。そのなかには、ネガティブなものも少なくなかったと聞いています。

また、福田氏が『今後の芸能活動に悩んでいた、のんを再生させた』と公言していることも気がかりだったようです。表には出ず裏方に徹していた創業者とはあまりに対照的で、戸惑ったのでしょう。タレントのことよりも、改革アピールを最優先にする、いわゆる“スタンドプレー”をしかねないのでは、と危惧しているといいます」(前出・芸能関係者)

■「今こそ仲間同士の絆が大事だと――」

長年、嵐の看板を背負ってきた松本ゆえの懸念なのだろう。そして新社長のもと、これまでの事務所の“長所”を継続できるか否かも重要な指標だという。

「ライブ演出やプロデューサーとしても手腕を発揮している松本さんは、デビュー前の中学3年生のとき、先輩の滝沢秀明さんからジュニアのコンサートの演出を任されたことがきっかけで、コンサート演出に興味を持ったのです。

’18年にバラエティ番組に出演した際に松本さんは、それが自らの転機だったと語り『滝沢さんの狙いは“やった”という気持ちを経験させることだったと思う』と振り返っています。

演出に限ったことではなく“先輩から教わり、後輩に受け継いでいく”旧ジャニーズならではの文化・伝統が、新会社にきちんと受け継がれるのか疑問に感じているそうです」(音楽関係者)

彼が心配する背景には“エージェント契約”の影響があるという。

「現在、新会社との契約はグループ単位、さらに個々人とで話し合いが行われています。そのため、別のグループとのいわゆる“横のつながり”や、先輩・後輩といった“縦のつながり”が希薄になりつつあるというのです。求心力のあった創業者がタブーな存在となり、疑心暗鬼になっているタレントもいるようです。二宮(和也さん)の退所もあり、松本さんは“今こそ仲間同士の絆が大事”という思いが募っているといいます」(前出・音楽関係者)

そしてタレントを支えてくれたファンへの思いも強いという。

「旧ジャニーズの特徴として、親子三世代で応援しているケースが多い傾向があります。 これまでの社風から大きく変わることで、ファンたちを一気に落胆させてしまうのではと恐れているようです」(前出・音楽関係者)

松本自らも、新事務所に訴えたいことがあるという。

「来年11月には嵐がデビュー25周年を迎えます。多方面で活躍する松本さんですが、いまでも“自分の核は嵐”だと公言しています。嵐は“旧ジャニーズの絆”の象徴だと考えているのでしょう。たとえ本格的な再始動は難しくても、“一日だけでも復活ライブを開催したい”と本気で願っているそうです」(別の音楽関係者)

それだけに松本は新会社の“再生”の動向を注視しているという。

「もちろん新会社で改善する面もあるでしょう。松本さんはまだ独立は考えていないと聞いています。

しかしタレントたちの絆を断つような方針変更や嵐を安売りするような新社長の言動があれば、徹底抗戦も辞さない覚悟なのです」(前出・芸能関係者)

それが松本の“憤怒の本音”だという。『どうする家康』は年内で終わるが、「自分らしく表現を突き詰めていく」彼の“天下分け目”の戦いは始まったばかりのようだ。