一度ハマると抜け出せない海外ドラマ。作品ごとに、思わず引き込まれてしまうストーリー展開やキャラクターなどが描かれているが、今回は数あるタイトルの中から“絶対観るべき超人気作品”をピックアップ。オンライン動画配信サービスHulu」にて見放題配信中となる、人気の海外ドラマシリーズ「BONES −骨は語る−」「プリズン・ブレイク」「ウォーキング・デッド」「24 -TWENTY FOUR-」「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」の6作品について、それぞれ作品の見どころなどを紹介していこう。

【写真】兄を助けるために奮闘するウェントワース・ミラー“マイケル・スコフィールド”がカッコいい…

■骨に残されたわずかな手掛かりを分析して事件を解決に導く

まず1つ目の「BONES −骨は語る−」は、法人類学者ブレナン博士(エミリー・デシャネル)とFBI捜査官ブース(デビッド・ボレアナズ)がコンビを組み、数々の難事件を解決していくクライム・サスペンスだ。損傷が激しい遺体の骨から証拠を見つけ出し、事件を解決に導いていく。アメリカで2005年9月に放送が開始されるとたちまち話題となり、2017年までの間に計12シリーズが製作された。

原作は、実在の法人類学者キャシー・ライクス博士のベストセラー小説「ボーンズ」シリーズ。ライクス博士は、FBI捜査官に遺体の復元方法や、混蔵された身体の一部を分解し特定する方法などを教える傍ら、執筆活動も行っており、彼女自身がブレナン博士のモデルでもある。作中でブレナン博士も小説を執筆しているが、その主人公の名が“キャシー・ライクス”となっているため、そうした点から遊び心とライクス博士へのリスペクトが感じられる。

また、日本からは、歌手で女優の松田聖子がシーズン5の第15話に、日本人ジャーナリストのリク・イワナガ役で出演し、話題となった。松田が演じたリクは、ブレナン博士の執筆した本に魅了され、事件そっちのけの質問をしてブレナン博士を困惑させるという役どころ。監督のチャド・ロウ氏は流暢な英語で熱演した松田を大絶賛したという。

ストーリーは1話完結型で、「骨」をテーマに様々な事件が取り上げられる。第1話では、アーリントン墓地にある池から腐敗した遺体が発見され、FBI捜査官のブースが身元特定のためにブレナン博士の協力を仰ぐ。そして分析したところ、行方不明になっていたベツレヘム上院議員の秘書、クリオルイーズ・エラーの遺体であることがわかる。

■無実の罪で死刑判決を受けた兄を救うため、弟が捨て身の脱獄計画を企てる

続いて「プリズン・ブレイク」は、無実の罪で死刑判決を受けた兄を救うため、弟が自らも罪を犯して刑務所に収監され、死刑執行までのわずかな時間で脱獄を企てるタイムリミット・サスペンスだ。兄のリンカーン・バローズをドミニク・パーセルが、弟のマイケル・スコフィールドをウェントワース・ミラーが演じている。

本作は2005年のシーズン1放送開始から世界中を熱狂させた人気シリーズで、2009年のシーズン4終了から約8年の歳月を経て、シーズン5が放送された。その際メディアのインタビューで本作について質問されたミラーは、「根本的には(どのシーズンも)ずっと同じ作品だ。家族、人間関係、それぞれのキャラクターが描かれるが描かれるという点では、いままでのシリーズと一緒」「舞台はまさに“現在”なんだ。実際にいま、世の中で起きていることを実に思慮深く、興味深く語っていると思う」とコメントしている。

また、シーズン1から登場しているキーパーソンのサラを演じたサラ・タンクレディは、本作の魅力について「人が人に対して抱く忠誠心や献身的なまでの生き方、そんな人間たちのストーリーだという点じゃないかしら」とコメント。登場人物たちの家族や仲間のために行動する熱い思いが、世界中の視聴者の心を惹きつけているようだ。

シーズン1の第1話では、マイケルの兄・リンカーンが副大統領の弟を殺したという無実の罪で逮捕され、死刑判決を受けてしまう。リンカーンは無罪を主張し続けるが、異例のスピード判決の裏には政府の陰謀が…。刑執行までに合法的に助けることは不可能だと確信したマイケルは、兄を連れて脱獄するため、自ら銀行強盗を犯して兄と同じ刑務所に収監されるのだった。

ジャック・バウワーが事件に挑む24時間を描いたクライムアクション

3つ目の「24 -TWENTY FOUR-」は、アメリカ合衆国連邦機関CTU(テロ対策ユニット)でLA支局チーフジャック・バウワー(キーファー・サザーランド)が事件に挑む24時間を描いたクライムアクション。1時間の出来事が1話ごとに描かれ、「リアルタイムで物語が進行しているかのような臨場感を味わえる」と反響を呼んだ。

シーズン1では、大統領候補のパーマー上院議員の暗殺計画が発覚し、ジャックらCTUの主要メンバーに召集がかかる。CTU内の内通者(裏切者)捜査の極秘命令も受けるジャックだが、妻や娘の誘拐、議員のスキャンダル騒動、関係者の殺人事件など、同時多発的に様々な問題が発生し、緊迫の展開のままクライマックスへと突入する――。

そしてシーズン1に引き続き、シーズン2では「核爆弾テロ」、シーズン3では「バイオテロ」などと様々な事件に立ち向かっていくジャック。2010年放送のシーズン8では「核兵器テロ」の事件へと挑み、解決したところで最終回を迎えている。

その後2020年には、テレビ朝日20世紀FOXが手を組み、日本版リメイク作品「24 JAPAN」が放送された。日本版ジャック・バウアー唐沢寿明が演じ、オリジナル版のシーズン1をベースに“日本初の女性総理”が誕生するまでの24時間を描いたものだ。CTUのオフィスや内線音、時報の音に至るまで忠実に再現され、一気に原作ファンの心を掴み話題となった。

ゾンビがはびこるアメリカを舞台に生存者たちが繰り広げるヒューマンドラマ

「ウォーキング・デッド」は、ゾンビがはびこるアメリカを舞台に、主人公のリック(アンドリューリンカーン)ら生存者たちが、生き延びるために様々な障害や敵に立ち向かうサバイバル・ヒューマンドラマだ。2010年のシーズン1から2022年のシーズン11まで約12年間の長きにわたり放送され、シリーズ終了の際には「大好きな番組がまた終わる…」「素晴らしいシリーズだった」などファンから作品を惜しむ声が多数寄せられた。

そんな大人気ドラマのシーズン1では、ジョージア州のとある町で保安官をしていたリックが任務中に負傷し意識不明となる。そして目覚めたときには世界が一変。“ウォーカー”と呼ばれるゾンビがそこら中を徘徊していた。出会った男性からアトランタに避難キャンプ所やCDCと呼ばれる疾病対策センターがあることを聞き、そこで妻子との再会を果たすと、生き延びる為に仲間とともに安住の地を求めて戦い始める――。

本作では主人公のリックのほかに、気性は荒いが情に厚く、自分の命を危険にさらしてでも仲間を助ける経験豊かなハンターのダリル(ノーマン・リーダス)や、過酷な状況の中でも優しさを失わず、愛する人のために困難にも立ち向かう強さを見せる青年グレン(スティーブン・ユァン)をはじめとする個性豊かな人物たちが続々と登場。そんな彼らが繰り広げる対立や友情、恋愛などが視聴者の共感を呼び、SNS上でも感想や考察コメントが飛び交った。

そういった流れもあってか、グレンの恋人マギー(ローレン・コーハン)と、敵対するニーガン(ジェフリーディーンモーガン)のその後を描いた「Isle of the Dead(原題)」や、フランスを舞台にダリルの後日譚を描いた「ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン」など、人気キャラに焦点を当てたスピンオフ作品も発表されている。

■頭脳も体力も兼ね揃えた美人FBI捜査官アレックスが凶悪事件に立ち向かう

5つ目の「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」は、バージニア州のクワンティコに実在する将来有望なFBI捜査官の研修施設「FBIアカデミー」が舞台となっている。卒業してすぐにニューヨークで爆発テロ事件が起き、容疑者となってしまったアレックス・パリッシュ。頭脳、体力、美貌を兼ね揃えたクラストップの候補生だった彼女がなぜ容疑者となったのか…。FBIから逃走しながら事件の真相と真犯人に迫っていくクライム・サスペンスだ。

本作は、2000年ミス・ワールドのグランプリ、プリヤンカー・チョープラーが主演を務めたことでも注目を集めた。2015年に全米で放送されると、初回視聴率において「NCIS ~ネイビー犯罪捜査班」や「クリミナル・マインドFBI vs. 異常犯罪」をも凌ぐ大ヒットを記録し、カナダオーストラリアでは2015年度のドラマ視聴者数1位を獲得している。

また本作では、アレックスの仲間たちにも注目だ。アレックスに好意を抱くも何か秘密を抱えた様子のライアン(ジェイク・マクラフリン)、FBI高官である父の期待を背負ったケイレブ(グレアム・ロジャース)、両親をアメリカ同時多発テロで亡くしたシェルビー(ジョアンナ・ブラッディ)、双子であることを隠し、一人の人物を装っている姉妹ニマとレイナ(ヤスミン・アル・マスリー)など、個性的なキャラクターが見せる化学反応も作品の魅力となっている。

シーズン1ではFBIを相手に事件の真相に迫ったアレックスだが、シーズン2では、CIAの陰謀に立ち向かい、G20サミットが開催されるマンハッタンで起こったテロ事件の真相を追う。そして、ファイナルシリーズとなるシーズン3では、武器商人に拉致された仲間を救出するため、FBIが新たに立ち上げた「極秘作戦チーム」が一丸となり、凶悪犯に立ち向かっていく。

■突然解雇された敏腕スパイが人助けをしながら解雇の真相を追う

最後に紹介する「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」では、敏腕スパイマイケル・ウェスティン(ジェフリー・ドノバン)が突然解雇されてしまうことから物語が動き出す。マイケルは、解雇理由を探ろうとしながらも、困っている人に出会うと放っておけず、元恋人のフィオナ(ガブリエル・アンウォー)や元仕事仲間のサム(ブルース・キャンベル)とともに、スパイ流のやり方で小さな事件を解決していく。

2007年に全米で放送開始して以来、高視聴率をキープし続けた本シリーズ。その魅力は、アクションやスパイテクニックでハードボイルドな一面を見せつつ、じつはフィオナと母親には弱かったり、お人好しで頼みを断れなかったりするマイケルの人間臭さにある。

マイケルを演じたドノヴァンは、以前メディアのインタビューでマイケルについて聞かれると、「これと決めたらしゃにむに突き進む。視野が狭い男だね。やられたら必ずやり返すし、解雇された原因をとことんまで突き詰めていく」とコメント。また、長年マイケルを演じたせいで、「街を歩いていても、ついつい監視カメラを探してしまう」と、ユーモアたっぷりに語っていた。

2013年放送のシーズン7で完結した本作。途中、解雇の黒幕と思われる組織と接触し、その結果さらに追われるハメになったり、いくつも仕事を背負い込みすぎて母までスパイ活動に駆り出すことになったりと、シリアスな展開の中にもユーモアが織り込まれ、最後はマイケルの過去の活動が明かされるなど、最後まで見どころ満載の作品となっている。

「24 -TWENTY FOUR-」シーズン1/(C) 2010 Fox Broadcasting Company, LLC. All rights reserved.