setchu株式会社(本社:石川県金沢市、代表:林田堅太郎)が運営する私設の現代アート美術館「KAMU kanazawa(カム カナザワ)」は、潘逸舟(ハンイシュウ)の2つの作品「波を掃除する人」と「ほうれん草たちが日本語で夢を見た日」の展示を2023年12月16日(土曜)から2025年12月28日(日)まで開催します。

(C)︎Ishu Han, Courtesy of KAMU kanaz

KAMU kanazawa初となる、2箇所同時1作家で行う企画展。KAMU skyは展示エリアを拡張し初お披露目

KAMU kanazawaとして初となる2スペースを1作家で同時に展示する本展示は、金沢中心市街地に位置する片町の商業施設「プレーゴ」内のKAMU k≐k(ケーケー)と、同じく中心市街地の商業施設「香林坊東急スクエア」内KAMU skyの展示スペースを拡張したエリアを使って展示を行う。KAMU k≐kでの2回目となる本展は300インチのスクリーンを使った没入感のある映像空間に変更し、インスタレーション作品を多く展示するKAMU kanazawaが大切にしている“ここでしかできない体験”を映像鑑賞の中で生み出す挑戦を行います。

KAMU k≐k (C)KAMU kanazawa

また毎年12月から3月末までKAMU sky屋上エリアは閉鎖することになっているが、展示エリアが拡張する事で今後は常にどちらかのエリア、又は両方で展示を楽しんでもらえるようになります。

KAMU sky拡張は同スペースがオープンする2020年当初から構想していたエリア拡張案で、屋上から吹き抜け螺旋階段へ、そして1階の多目的スペース「076-(ゼロナナロク)」と施設内で繋がり商業施設内を探検するようなワクワク感とアートを楽しむ体験を提供します。KAMU skyでは既存の屋上展示エリアに加え、屋上から3階までを繋ぐ吹き抜け螺旋階段を展示空間に生まれ変わらせ初お披露目します。これにより同スペースでは屋上エリアと螺旋階段エリアの2箇所で作品を楽しむ事ができるようになります。

個人と社会の繋がりの中に潜む違和感を独自の視点で軽やかにすくい上げるアーティスト潘逸舟の2つの作品から、個人と社会の距離を見つめる。

潘逸舟は映像、インスタレーション、写真、絵画や身の回りにある物など様々なメディアを用い、共同体や個が介在する同一性と他者性について考察する作品を発表しています。幼い頃に上海から青森に移住した経験を持つ自身の視点をベースに言葉や文化の異なる日常風景の中に、個人と社会の距離を測り、それらの繋がりのなかで生じる疑問や戸惑いを、真摯に、時にユーモアを交えて表現してきました。

本展では潘逸舟の作品の中で映像とインスタレーションの異なる表現手法の作品を2つセレクトし、KAMU k≐kでは「波を掃除する人(2018-19)」を、KAMU skyでは「ほうれん草たちが日本語で夢を見た日(2020)」の展示を行います。

“A person cleaning waves” 2018-2019,  (C)︎Ishu Han, Courtesy of ANOMALY

KAMU k≐kに展示される映像作品「波を掃除する人」は、波を社会という大きな動きや終わる事のない労働に例え、その中で自分の立ち位置を見つけ動き続けなければならない私達の社会を表すような作品です。作者が中国で実際に見かけた街の清掃を仕事としている人と、掃除をしても無くなる事がないゴミから着想した作品となっています。作品の背景にある大きなテーマを体感できるよう、本作品としては過去最大サイズで展示を行う。永遠と押し寄せる波の中に鑑賞者が溶けていくような没入感のある展示となっています。

The Day Spinach Dreamed in Japanese” 2020,  (C)︎Ishu Han, Courtesy of ANOMALY

KAMU skyに展示するサウンドインスタレーション《ほうれん草たちが日本語で夢を見た日》は、鳥カゴのように加工された段ボールを中心にサウンドインスタレーションで空間を包む作品です。移民の歴史や現状をリサーチする中で、外国人技能実習生と共に農業労働に従事した体験から生まれた作品で、自分が自分をどの様に獲得してきたのか、個人が社会とどのように繋がり自身を形成するのかを、言語の視点から当事者と他者の関係性を詩的に可視化しています。本作品は、ダンボールの鳥カゴを空間内に複数個配置し展示する事が多い作品ですが、本展では空間に合わせ段ボールの鳥カゴ1つのみ展示します。空間に広がるサウンドと、展示空間に対して作品を極端なまでミニマムに落とし込んだギャップのある演出は、鑑賞者に錯覚をあたえ、作品メッセージへのフォーカスをより強くするような展示になっています。

(C)︎Ishu Han, Courtesy of KAMU kanaz

どちらの作品も潘逸舟を代表する作品のひとつとして、複数の美術館などで展示が行われて来た作品ですが、KAMU kanazawaならではの展示空間、展示方法で新鮮に楽しんでもらえる展示となっているので是非ご期待ください。

本企画展はステファニー・クエール「CROW:烏」と共に2023年からの本館展示テーマ「あいまいなグラデーション」に沿った展示となっています。

KAMU kanazawa https://ka-mu.com/

金沢市の中心部に2020年6月に開館した私設現代アート美術館「KAMU kanazawa(カム カナザワ)」。中核となる施設〈KAMU Center〉を含め複数カ所、徒歩圏に展示スペースを点在させ歩いて街を巡りアートを楽しむスタイルの美術館。レアンドロ・エルリッヒの作品《INFINITE STAIRCASE》や、写真家・森山大道を代表するモチーフの一つである唇で埋め尽くされた空間作品《Lip Bar》など、世界的に注目を集めるアーティストの作品を展示している。

潘逸舟

「波を掃除する人」

ほうれん草たちが日本語で夢を見た日」

会期:2023年12月16日~2025年12月28日

会場:KAMU k≐k、KAMU sky

入館料:全スペース共通チケット ※展示入れ替えなどで公開していないスペースもあります。

・大人1日券 ¥2,000 、2日間券 ¥2,500 、3日間券 ¥3,000

・中高生1日券 ¥1,000 、2日間券 ¥1,500、3日間券 ¥2,500

・子供券(小学生以下) 各種 無料

オンラインチケット:https://bit.ly/3SkWsaY

休館日:月曜(月曜が祝日の場合は営業)

開館時間:11:00~18:00(12:00~13:00は昼休憩のためclose)

住所:石川県金沢市広坂1-1-52 KAMU kanazawa

本件に関するお問い合わせ先

KAMU kanazawa

info@ka-mu.com

Instagram:https://www.instagram.com/kamu_kanazawa/

配信元企業:setchu株式会社

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