シリーズ4年目となるスヌーピーオーケストラコンサートが12月3日に、兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホールで初日を迎えた。

 本公演は、これまで3年間ゲストボーカルとして出演してきた城田優が初めて演出とメインパフォーマーを担当。本人自らタイトルを【Magical Christmas Night】と改称して、新しく生まれ変わらせた。

 ステージ目前には大きなクリスマスツリーがそびえ、美術家の松井るみによる美しい美術セットが並ぶなど、PEANUTSの世界にある森をイメージした世界が広がっていた。舞台の様子は開演直前まで写真撮影をすることもできたため、満席に埋め尽くされた2,000人の場内では、思い思いの角度で撮影を楽しむ観客の姿も見受けられた。

 スレイルの音で幕が開け、前半はスヌーピーにまつわるジャズの名曲群がフルオーケストラジャズピアノトリオとの掛け合いで披露。満を持して今宵のホストとメインボーカルを務める城田が登場すると、スタンダードナンバーからJ-POPのヒットソングなど計10曲が歌い上げられた。特に印象的だったのは「視野を広げてみると、世界にはクリスマスを真夏に過ごしている人たちもいる」と、「真夏の果実」のクリスマスアレンジが歌われたシーンだ。当夜のマジカルな空間が冬のイメージだけでなく、情熱的な真夏のクリスマスの装いにも包まれた瞬間だった。また本編ラストには、コンサートのために宮本貴奈と書き下ろした新曲「夢の種~I’ll be by your side~」が初披露された。

 ハイライトでは、城田の盟友であるCrystal Kayが自身のヒット曲「恋におちたら」をオーケストラアレンジで歌い上げ、城田とのデュエットをはじめ、スヌーピークワイアも参加するクリスマスメドレーなど6曲を包容力のある歌唱で観客を魅了した。LEDパネルに仕掛けられたPEANUTSギャングをはじめとした映像と照明による演出も、終始観客を楽しませていた。

 総合演出、メインパフォーマーの2役を務めた城田の自由な発想とアイディアが結実したこのコンサート。続く12月24日には昭和女子大学人見記念講堂にて東京公演が行われる。チケットは完売し、現在は注釈付き指定席を販売しており、ゲストとして清水美依紗が出演する。

◎公演情報
【Magical Christmas Night】
2023年12月3日(日)
兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール ※終演
OPEN18:00 START19:00 2023年12月24日(日)
昭和女子大学 人見記念講堂 ※完売につき、注釈付き指定席のみ残席僅少
OPEN18:00START19:00

<出演・演出>城田優
<ゲストボーカル>
【兵庫】Crystal Kay
【東京】清水美依紗
<指揮>栗田博文
<ピアノ・音楽監修>宮本貴奈
ドラムスジーンジャクソン
<ベース>パット・グリン
管弦楽
【兵庫】日本センチュリー交響楽団
【東京】東京フィルハーモニー交響楽団
<編曲>
宮本貴奈
萩森英明
岩城直也
<舞台スタッフ>
松井るみ(美術)
澁谷賢治(照明)
牧嶋康司(音響)
西田淳(映像)
大澤裕(舞台監督)

<レポート>城田優が総合演出 自由な発想とアイディアに満ちたスヌーピーのオーケストラコンサート【Magical Christmas Night】いよいよ開幕