サッカーの王様・ペレやネイマールなどブラジルを代表する選手たちを輩出している名門・サントスが、史上初の2部降格の悲劇となった。

2023シーズンのカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)は、7日に最終節が行われてレギュラーシーズンが終了。名門・サントスは不調が続くと、最終節でフォルタレザに1-2で敗戦。残留を争っていたバイーアがアトレチコ・ミネイロに4-1で勝利し、最終節で降格圏に転落していた。

サントス(17位)、ゴイアス(18位)、コリチーバ(19位)、アメリカ・ミネイロ(20位)の4チームは、2024シーズンはセリエBでプレーすることが決定。ゴイアス、コリチーバ、アメリカ・ミネイロの3チームは、最も多くの降格を経験したチームであり、今回が7度目の降格となった。

一方で、サントスは史上初の2部降格。フラメンゴ、サンパウロと歴史のある2クラブと共にその名誉を保っていたが、今回ついに陥落することとなった。

サントスFCは1912年に誕生した名門クラブ。ブラジルで初めて南米王者に輝くなど歴史があり、セリエAで8度も優勝を経験。前述のペレやネイマールの他、ロビーニョらがプレー。また、現在も現役でプレーするFW三浦知良(オリヴェイレンセ)や前園真聖、菅原智ら日本人選手も在籍経験があるクラブだ。

また、今季限りで鹿島アントラーズを退団したMFディエゴ・ピトゥカが来季から加入することが決定。今季は、昨シーズンまで柏レイソルプレーしていたMFドッジも所属していた。

史上初の悲劇に見舞われたサントス。ホームでの敗戦という屈辱を味わった中、スタジアムの外ではサポーターによる破壊行為や暴動、車への放火など大荒れだった。

試合中にはスタンドから発煙筒や花火が投げ込まれる荒れた状況。試合後には「恥知らずなチーム」と叫ばれ、椅子やものが投げ込まれ続ける事態に。クラブにとって、そしてファン・サポーターにとって初めて味わう悲劇の影響は大きくなっている。