韓国で20勝を挙げ、異国で声価を高めたフェッディ。(C)Getty Images

 日本への移籍も囁かれた“最強助っ人”は、母国での契約を勝ち取った。現地時間12月5日ホワイトソックスは、今季にKBO韓国プロ野球)のNCダイノスでプレーしたエリック・フェッディを2年1500万ドル(約22億3500万円)で獲得した。

 異国の地で声価を高めた。29先発で、いずれもリーグトップの20勝、防御率2.00、209奪三振で投手三冠。さらにWHIP(1イニング当たりに許した走者数)0.95、被打率.207と、図抜けた数字をマークし、堂々のリーグMVPにも選出された。

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 2014年のドラフト1位(全体18位)でナショナルズへ入団したポテンシャルを発揮したフェッディを、各国球界のスカウト陣も夏場から徹底マーク。今オフにはNPBからオリックス、巨人、ソフトバンクからの関心が報じられるなど、日本でも小さくない注目が集まっていた。

 最終的に、吉田正尚藤浪晋太郎メジャー移籍を後押した辣腕代理人スコット・ボラス氏と契約を結んでいたフェッディは、家族との生活も考慮。ホワイトソックスから好条件での契約を引き出した。

 無論、有力助っ人の流出を阻止できなかった韓国国内では、失望の声が広がっている。国内メディア『Dalian』は、球界で定められている助っ人選手へのサラリーキャップ制度について「もはや逆輸入の流れは防げない。フェッディの退団はNCダイノスだけでなく、リーグ全体で一緒になって悩むべき問題だ」と嘆いた。

 また、韓国メディア『Star News』は、「自分のチームであろうが、相手チームであろうが、彼は若手へのアドバイスを惜しもうとはしなかった。わずか1シーズンだけだったが、彼ほどのインパクトを残した外国人選手はいなかった」と、金銭面敵に折り合いが付けられなかったがために生じた退団への無念さを綴った。

 メジャー復帰への第一歩を歩むフェッディ。日米韓で争奪戦が展開された男は、異国で磨いた能力を発揮できるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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