篠原涼子と山崎育三郎がW主演を務めるドラマ8「ハイエナ」(毎週金曜夜8:00-8:54、テレビ東京系)が、ついに12月8日(金)放送で最終回を迎える。同作は、2020年に韓国でヒットしたドラマ「ハイエナ-弁護士たちの生存ゲーム-」を日本版に初リメイク。アウトロー弁護士・結希凛子を篠原が、山崎が生真面目な超エリート弁護士・一条怜を演じ、対照的な二人が生き馬の目を抜くような生存競争を、さらに大人のラブストーリーをも繰り広げる。このたび、WEBザテレビジョンでは同作のプロデューサー・清水氏にインタビューを実施。キャスト陣のオファー理由や、撮影の裏話などについて聞いた。

【写真】ドラマPから現場での“大食いっぷり”を明かされた八木勇征

■「対照的な生存競争×大人のラブストーリー」の面白さでドラマ化へ

――早速ですが、3作目となるドラマ8の枠で「ハイエナ」を制作したきっかけを教えてください。

特に韓国ドラマで…と探していたわけではなく、作品として正反対の弁護士二人がやり合い、さらにラブストーリーが絡んでくるという話の面白さで選んだのが大きいです。

ドラマ8が、今までの金曜夜8時のテレ東ドラマのイメージを脱却して幅広い世代に見てもらいたいという思いで作られた枠なので、その流れを汲んだ形で決めました。それに対して篠原さんも育三郎さんも興味を持っていただけて、「ぜひやりましょう」と。

■韓国版の面白さを生かしつつ、日本版のエッセンスをプラス

――篠原さんも記者会見で「韓国版をオマージュしつつ、韓国版と日本版のいいところをお届けしたい」と話していましたが、リメイクならではの難しさや面白さは感じましたか?

原作ならではの難しさは正直あまり感じていません。原作が面白いので、そこを生かしつつ日本ならではのエッセンスを加えていくイメージで作っていきました。

例えば、韓国版では育三郎さん演じる役はエリートすぎて冷たい印象があるのですが、そこを日本版では、せっかくプリンスの育三郎さんが演じるのだから、育三郎さんが“女性に困る”という新しい一面を見せた方が共感してもらえるだろうと、味付けを加えました。

とはいえ、リメイクだからということはあまり意識せず、むしろオリジナルのストーリーがベースにあってラッキーという感じです(笑)。

■キャスト陣の魅力を明かす「キャラクターをさらに魅力的にしてくれた」

――撮影現場での主演のお二人の様子はいかがでしたか?

元々篠原さんと育三郎さんが面識があったこともあり、初めから現場は本当に和気あいあいとしていました。

演技の面では、篠原さんがかなりアドリブを入れてくるんですよ。第1話の変顔など、台本に無かったことを「そう来たか!」というくらいに自由にやって、それに対して育三郎さんも上手に対応していて…。お二人ともキャラクターをさらに魅力的にしてくれています。

もちろん、お二人だけではなく出演者の皆さんそれぞれ、台本以上にキャラクターを魅力的にしてくれているなと感じていますね。

――主演のお二人以外も魅力たっぷりで、とても実力派の方がそろっていますが、キャスティング全体のこだわりも教えてください!

台本を早く仕上げたので、本に沿ってキャラクターにぴったりの方を意識してオファーしました。

あとは、やはり金曜夜8時のゴールデンなので、ここぞとばかりに「活躍されている方にお願いしちゃおう!」と。そして幅広い年齢層の方に見てもらえるようにということも意識してキャスティングを進めました。

――実際に皆さんの演技を見られて、イメージとぴったりでしたか?

ぴったり以上でしたね。

中尾(明慶)さんも結構アドリブをかましてきていて。第2話で怜の部屋でくつろいでいるシーンでの「もすもす(もしもし)」は笑ってしまいました。第1話の法廷シーンでのマキタさんの異様な首動かしなど、勝手に皆さんアドリブを入れてやっています(笑)。

役ではなくそのままのキャラなのかなと思うくらいにぴったりだと思います。

■清水Pお気に入りは「育三郎さんがモテなくてアワアワしているシーン」

――清水Pお気に入りのシーンやせりふはありますか?

制作サイドとしては、出演者の違った一面を見せたいと思っているので、育三郎さん演じる怜がモテなくてアワアワしているシーンは面白くてお気に入りです。

ハニートラップに引っかかる時は「コントと思って演じてください」とお伝えしたら、本当にモテない感じの怜に仕上がったので、「他では見られない育三郎さんなのでは」と思っています。

対する凛子は、かっこいい部分もシリアスな部分もコメディな部分もあるので、篠原さんの七変化っぷりを見ていただきたいですね。

■八木勇征の食べっぷりに中尾明慶も驚き

――現場でのキャストの皆さんの様子はいかがでしょう?

活発にコミュニケーションを取られています。現場は笑い声が絶えないくらいです。よくラーメンの話で盛り上がっているみたいですね。育三郎さんがラーメン好きで、時間が空いたら合間にラーメンを食べに行くこともあるみたいで。

――特にムードメーカーの方はいるんですか?

どなたがいるから盛り上がっているというわけではなく、誰がいても皆さん和気あいあいとしています。中尾さんが記者会見の時に言っていましたが、ドラマの現場では誰かしら気難しい人が…ということがありますが(笑)、この作品は本当になくて。だから僕らスタッフも本当に安心して出来ています。

篠原さんはあれほど大御所なのに、周りに気を使わせないようにスタッフに話しかけてくださいますし、育三郎さんも「どこか裏があるんじゃないか」と疑っていましたが(笑)、本当に良い方で本当にイケメンなんですよね。

あと、八木(勇征)さんはめっちゃ大食いです。いつも待ち時間に何か食べていますし、夕食にお弁当を食べた後もずっとお菓子を食べていて。最後に余っていたお弁当を「持って帰っていいですか」って持って帰っていましたよ。中尾さんに「よく食うね」と言われていました。

主演の二人を筆頭に、みんなが良い現場にしようと思っていただいているのか、現場にいて楽しいです。その雰囲気が画面から伝わるといいなと思っています。

■出し抜き合ってきた凛子と怜がタッグを組む最終話

――本日が最終話の放送になりますが、見どころはどんなところでしょうか?

今まで出し抜き合いを繰り広げていた凛子と怜がタッグを組んで一丸となり、大きな案件に立ち向かっていくところはやはり見どころだと思います。

それに加えて、ラブストーリーの部分も、お互いに意識しているというのが徐々に出てきているので、その点もどうなるのか楽しみに見ていただきたいです!

――最後に、楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。

単純に何も考えずに見ていただいて、最後にスカッとしていただけたらうれしいです。皆さん本当にチャーミングで、他ではない“テレ東ならでは”の皆さんの顔が見せられたらいいなと思っています。ぜひ何度でもTVerで見てください!

12月8日(金)最終話あらすじ

一真(上杉柊平)の無罪を勝ち取るためタッグを組んだ凛子(篠原涼子)と怜(山崎育三郎)だが、新海代表(高橋克典)は「凛子は過去の数々の不祥事が原因で、弁護士資格を剥奪される可能性がある」と怜に告げる。救いたい怜に「裁判を成功させろ」と新海はあおる。怜から自分の弁護士生命の危機を知らされた凛子は、初めて怜に自分が弁護士になった経緯を打ち明ける。それを聞いた怜は、絶対に辞めさせないと決意。二人はますます力を合わせて勝訴へと向かって動き出す――。

ドラマ8「ハイエナ」第8話より/(C)ドラマ「ハイエナ」製作委員会